マンション購入

マンション購入でもクーリングオフは可能?条件や方法について

マンションを購入しようと思っているのですが、万が一、クーリングオフはできるのでしょうか?あと利用方法と適用条件を教えてください。

といった悩みにお答えします。

本記事の内容

  • マンション購入でもクーリングオフはできる?
  • マンション購入におけるクーリングオフの条件とは?
  • マンション購入におけるクーリングオフ以外の解約方法
  • マンション購入におけるクーリングオフの手続きとは?

巷でよく聞かれるクーリングオフという制度。

名前だけは聞いたことがあるけどどういったものなのかがよくわからないという人も多いのではないでしょうか?

では、実際にクーリングオフとはどのようなものなのでしょうか?

マンション購入とクーリングオフとの関係性などについて詳しく解説します。

マンション購入でもクーリングオフはできる?

マンション購入においてクーリングオフ制度は利用できるのでしょうか?

そもそもクーリングオフとは、どのような制度であるかといった点も含め、クーリングオフとマンション購入の関係性について解説します。

そもそもクーリングオフとは

クーリングオフとは、物品購入の申し込みを行った場合や、すでに契約をした場合でも、一定の期間内であれば契約の撤回が可能です。

契約の解除が可能ですので契約自体を無効にすることができる制度です。

全ての契約においてクーリングオフが可能というわけではありません。

主なクーリングオフが可能な取引や期間を下の表にまとめました。

訪問販売(キャッチセールス等)8日間
電話勧誘による販売8日間
連鎖販売(マルチ商法等)20日間
エステや学習塾など継続的な取引販売8日間
モニター商法や内職などの勧誘20日間
訪問による買い取り購入8日間

このような取引においてクーリングオフにより契約を撤回することが可能です。

しかし、条件によっては上記のような取引においてもクーリングオフができない場合があります。

いったん契約しても契約を撤回する方法の一つがクーリングオフといえるでしょう。

クーリングオフ制度はなぜできた

クーリングオフ制度ができたのは1972年と制度ができて半世紀ほど経過します。

高額な商品を訪問販売により分割払いで購入させるといったケースが相次ぎ、消費者被害が続出したことを受け割賦販売法が改正されました。

その際に同時に設立されたのが、クーリングオフ制度です。

今まではいったん契約すると契約の撤回がなかなかできず、契約を撤回すると多額の違約金を請求されるといったことも少なくありませんでした。

そこで、消費者保護の一環としてクーリングオフ制度が設立されたのです。

クーリングオフ制度の設立により、今までは、泣き寝入りしているようなケースでも堂々と契約の撤回をできるようになり、消費者保護に一役買うことになりました。

実は、法律の条文自体にはクーリングオフという文言はありません。

しかし、一般的に浸透していることもあり、社会的な認知度は高いといえるでしょう。

マンション購入でもクーリングオフは可能

では、このクーリングオフ制度は、マンションの購入など不動産取引においても利用することは可能なのでしょうか?

マンション購入においてもクーリングオフは利用可能です。

しかし、日数だけではなく後述しますがいくつかの条件が必要となります。

そもそも、マンション購入などの不動産取引の場合、すぐに契約できるというものではありません。

いくつかの段階を経て売買契約や引き渡しといったことになり、少し時間がかかり申し込みの撤回なども比較的やりやすいといった点からあまり利用はされていません。

マンション購入におけるクーリングオフの条件とは?

マンション購入においてもクーリングオフは可能ですが、いくつかの条件があると述べました。

では、どのような条件が満たされるとマンション購入においてクーリングオフが適用できるのでしょうか?

マンション購入におけるクーリングオフの条件について解説します。

売り主が宅建業者でないとダメ

クーリングオフの条件として、不動産のプロである宅建業者などとの取引において不利にならないようにクーリングオフ制度を認めています。

売主が宅建業者の場合、不利な契約内容であってもうまく丸め込まれて契約されてしまう可能性が考えられるでしょう。

つまり、売主が宅建業者ではなく個人だった場合などは適用外となります。

多くの契約は、個人の売主と個人の買主の契約が多いのですが、新築マンションの場合は、宅建業者が売主となっているケースが多いです。

この場合はクーリングオフの適用となります。

マンションを購入する場合、売主は不動産業者であるかどうかを前もって確認しておくことをおすすめします。

買主は宅建業者以外でないといけない

クーリングオフ制度は、一般消費者の保護が最も大きな目的とされています。

そのため、買主が個人の場合に適用され、買主が宅建業者の場合は適用外です。

これは、ある種当然といえば当然でしょう。

お互いにプロ同士である不動産の専門家同士の取引となりますので、この場合にはクーリングオフを活用する必要性が見当たりません。

申し込む場所に条件がある

マンションの購入を申し込んだ場所においても一定の制限がかかります。

ではどのような場所で申し込みを行うとクーリングオフの対象外となるのでしょうか?

クーリングオフ適用外となるのは以下の場所で申し込みを受けた場合です。

  • 事務所
  • 店舗
  • 営業所
  • 住宅展示場

これらが、クーリングオフができない申し込みの場所となります。

その他にも、買主が希望して自宅や勤務先などでの申し込みを望んだ場合でも、クーリングオフの対象外となりますので注意しておきましょう。

引き渡し前であること

マンションの購入は、申し込みから引き渡しまで一定の時間がかかってしまうのが一般的です。

基本的にはマンションの引き渡しと同時に代金を支払いますが、引き渡しが終わっているマンションにおいては、クーリングオフの適用対象外となります。

しかし、少ないケースですが、代金の精算が行われない状態でマンションの引き渡しが完了していることがあるのです。

逆にマンションの引き渡しが行われず、代金は支払い済みといったケースもあります。

このようなケースにおいてはクーリングオフの対象となりますので、理解しておきましょう。

クーリングオフの説明を受けて8日以内

他の取引と同様にマンション購入においてもクーリングオフが適用となる期間が定められています。

マンションの購入において、売買契約や重要事項説明というのを行わなければならず、その場合にクーリングオフの説明が行われることが多いでしょう。

この場合、クーリングオフの説明を受けてから8日間以内であり、かつ前述した条件を満たしていればクーリングオフの適用範囲です。

しかし、売買契約や重要事項説明などにおいてクーリングオフの説明を受けなかったらどうなるのでしょうか?

この場合は、期間の定めは無くなり、引き渡しと代金の支払いが完了するまでクーリングオフの対象となります。

他の販売方法とは若干異なりますので違いをしっかりと把握しておきましょう。

マンション購入におけるクーリングオフ以外の解約方法

マンション購入においてクーリングオフを利用する場合、色々な制限がかかることを前述しました。

不動産の売買においてはいくつかの解約方法がありますが、どれも違約金などの費用が発生することなしに解約できるわけではありません。

ここからは、クーリングオフ以外によるマンションの解約方法について解説します。

売買契約前なら負担なしで解約可能

基本的に、マンション購入の申し込みから売買契約に至る間に解約するのは特に違約金などを負担することなく解約が可能です。

できれば、きちんと判断したうえで、なるべく解約することなく進めていきたいのは誰もが同じ思いでしょう。

ですが、どうしてもマンション購入が負担になってしまう場合などにおいて、キャンセルすることは出てくるかもしれません。

マンション購入において、どうしても解約する場合は、売買契約前に行えば、金銭面の負担をすることなく解約することが可能です。

手付金解除

売買契約を交わすときに手付金をいっしょに支払わなければいけません。

手付金には、証約手付、解約手付、違約手付などの3種類の意味合いを持つ手付金があります。

マンション購入などの不動産売買においての手付金の位置づけは解約手付としての意味合いが一般的です。

解約手付とは、売買契約締結後一定期間内であれば手付金を放棄して売買契約を解除できる意味合いの手付金であることを指します。

万が一キャンセルとなった場合には、買主は手付金を放棄して契約をキャンセルすることが可能です。

手付金放棄の期間内であれば売主も解約することができますが、この場合は手付金の2倍となる額を買主に支払わなければいけません。

手付金の放棄によるキャンセルに関しては、あらかじめ期限が定められています。

その期間内においてキャンセルする場合は、手付金相当額によるキャンセルが可能となるのです。

違約金を支払って解除

手付金には有効期間があります。

この有効期間を過ぎてしまうと、手付金の放棄ではなく違約金を支払う必要があります。

手付金を納める額に関しては一般的に5%~20%の範囲内だといわれており10%前後が一般的な手付金額といったところでしょう。

しかし、違約金となってしまうと売買代金の20%程度が一般的となり、手付金の約2倍の金額を売主側に支払わなければいけません。

非常に高額な金額となってしまいますので、最悪でも解約したい場合は、手付金放棄の期間内までに解約をした方がいいでしょう。

少しのお金でも支払うのが嫌な場合は、前述した売買契約前までには解約しなければいけません。

住宅ローンの審査が通らない

マンションを購入する場合、多くのケースでは住宅ローンを利用してマンションを購入します。

しかし、住宅ローンは誰でもが借りることができるというわけではありません。

住宅ローンの審査に通らないケースが考えられます。

一般的に売買契約を締結した後に住宅ローンの本審査に入りますので、住宅ローンが通らない場合は、売買契約締結後の解約となってしまうのです。

しかし、マンションを購入する際に住宅ローンを利用する場合、住宅ローンの特約が付いています。

これは、売買契約締結後に住宅ローンの審査に通らなかった場合、無条件に契約は無効となるもので、手付金なども返金される特約です。

買主の意思ではない解約となりますので、住宅ローン特約が付いていれば住宅ローンが通らなかったとしても特に費用負担することはありません。

マンション購入におけるクーリングオフの手続きとは?

では、実際にクーリングオフを行う場合はどのような手続きが必要なのでしょうか?

例えば口頭でも十分クーリングオフは可能なのでしょうか?

ここからは購入予定だったマンションをクーリングオフにより解約しようとした場合の手続きについて解説します。

口頭や一般郵便では効果がない

クーリングオフは、口頭での伝達や普通郵便で行ってもクーリングオフを通知したと認められません。

きちんと証明ができる方式で、文書による通知を行うことが絶対条件となります。

また、マンション購入におけるクーリングオフは通知を受けてから8日以内と前述しました。

では、文書の郵送による通知となると8日以内に到着しなければいけないのでしょうか?

文章での通知が必要となりますが、8日以内に到着する必要はありません。

8日以内に書面で発送の手続きを行えば8日以降に相手方に届いた場合でも、クーリングオフの効力は求められます。

また、クーリングオフの説明を受けていなかった場合は、8日以内の制限はありません。

決済までに通知されると、これもクーリングオフの効力は認められます。

内容証明による通達を行う

文書による通知となり、相手方に証明できる方法となると、内容証明郵便で発送することが大前提となります。

内容証明郵便とは、いつ、どのような内容を誰が誰に送ったのかといったことを郵便局が証明してくれる郵便方法です。

あくまでもこのような内容を送ったという証明でしかありませんが、郵便局が証明してくれる内容である郵便となります。

一般郵便よりも信頼性が高くクーリングオフ制度においては必ず内容証明郵便以上の方法で相手に伝えなければいけません。

しかし、マンションの購入など宅地建物取引にかかわるものに関しては、内容証明郵便が必要ですが、他のクーリングオフについては必ず内容証明郵便ではありません。

文書による通知が必要になりますが、簡易書留でも構いません。

できれば内容証明郵便が好ましいといえるでしょう。

内容証明郵便の書き方

次に内容証明郵便の書き方について解説します。

内容証明郵便は、郵便局保管分と自らが保管するもの、相手先に通知するものと計3部が必要です。

郵送方法は、手書き方式、パソコンで作成、電子内容証明郵便などの3種類から選択します。

書き方は縦書きの場合、1行を20字以内、1枚26行以内で文書を作成しなければいけません。

横書きの場合は以下のように分類されます。

  • 1行20字以内、1枚26行以内
  • 1行13字以内、1枚40行以内
  • 1行26字以内、1枚20行以内

この範囲内に納めなければいけませんが2枚3枚と複数枚にわたる作成も問題ありません。

電子郵便の場合は、1枚あたり、1,584文字を目安にした方がいいでしょう。

このようなルールを守り、内容証明郵便を作成し郵送することでクーリングオフが利用できます。

まとめ

マンション購入におけるクーリングオフは、そう頻繁に使用されてはいませんがクーリングオフによる解約も可能です。

しかし、他のクーリングオフよりも少し制限も多く、内容証明郵便などが必要となりますのでしっかりと理解しておく必要があるでしょう。

しかし、解約方法としては有効的な手段ではあるので、きちんと理解しておくと、後々役に立つかもしれません。

この記事を書いた人

清水みちよ

30代女性

資格:宅建・FP2級・通関士・総合旅行業務取扱管理者

大学生の時に一人旅に目覚め、海外50か国以上を訪れました。その経験を武器に新卒で旅行会社に入社しましたが、入社数年で倒産という憂き目にあってしまいます。悔しさをバネに宅建・通関士・FP資格を無職期間の4年でゲット!現在は不動産会社の窓口勤務ですが、コロナ渦で週休4日ペースが続いているため、新しい資格取得に向けて日々奮闘中です。趣味はペット。特技は英会話。

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