といった悩みにお答えします。
本記事の内容
- マンションを購入した時にかかる維持費は5つ
- マンションを購入した時にかかる維持費の注意点3つ
- マンションを購入して維持費が高くなった場合の対処法3つ
- 【マンション VS 戸建て】維持費の違いを比較
- 【マンション VS 戸建て】維持費がお得なのはどっち?
マンションを購入したら、マンションを維持していくための「維持費」が必要となります。
とはいえ、「マンションを購入したときにかかる維持費って何があるの?」「マンションと戸建てだと維持費はどう違うのか知りたい!」と思っている方は、多いのではないでしょうか?
今回は、マンションを購入した時にかかる維持費について解説していきます。
本記事を読むことで、マンションを購入したらどんな維持費がかかるのかを知ることができるので、必要な費用お把握することができます。
また、マンションを購入した場合の維持費の内訳や戸建てとの維持費比較、注意点などについても詳しく解説しています。
マンションを購入した時にかかる維持費は5つ
マンションを購入した時にかかる維持費は以下になります。
- 管理費
- 修繕積立金
- 駐車場代
- 固定資産税や都市計画税
- 保険料
1つずつ解説していきます。
その①:管理費
1つめの維持費は「管理費」です。
別名で「共益費」とも呼ばれています。
管理費は、主に共用部分の維持管理に使用される費用で、マンションであれば賃貸でも分譲でもかかってくる費用となります。
ちなみに管理費の内訳は以下になります。
管理費の内訳
- 共用部分の清掃費用
- 共用部分の電気料や水道料
- 消防設備点検
- 水質検査
- 貯水槽清掃
- 共用部分の電球交換
- 管理人の人件費
- 共用部分における保険料 etc
上記の費用を算出し、各マンションの所有者が管理組合若しくは管理会社に支払わなければいけません。
また、設備が追加されればされるだけ、管理費は高くなっていきます。
その②:修繕積立金
2つめの維持費は「修繕積立金」です。
修繕積立金とは、マンションを修繕(修理)するために使う費用のことです。
修繕の内訳には以下のようなものが挙げられます。
修繕の内訳
- 10年~15年に一度の大規模修繕工事
- 外壁改修工事
- 屋上防水工事
- 鉄部塗装工事
- 駐車場の再舗装やライン引き
- 給排水管の改修工事
- 災害時の修繕
- 共用部分の変更や改修 ect
特に15年に1回程度行われる「全体改修工事」という全体的な修繕工事を行う時期には、何千万単位での修繕費用が必要となります。
そのため、必要な時期が来るまで費用をプールしています。
その③:駐車場代
3つめの維持費は「駐車場代」です。
マンションを購入したからといって、敷地内にある駐車場が無償で利用できるわけではありません。
駐車場を利用する場合は、管理組合もしくは管理会社と賃貸借契約を交わし、駐車場を借りる必要があります。
購入したマンションの駐車場が必ずしも確保されているわけではありません。
もしかすると駐車場が満車で、購入したマンションの敷地内では駐車場を借りることができない場合があります。
購入したマンションと駐車場はセットでついているわけではありませんので、注意しておきましょう。
その④:固定資産税や都市計画税
賃貸のときにはかからないですが、マンション等の不動産を所有した場合にかかるのが、固定資産税や都市計画税といった税金です。
毎年1月1日時点の所有者に対して請求される税金で、各地方自治体から課税されます。
不動産の所有者は送られてきた課税納付書を4回に分けて支払わなければいけません。
固定資産税と都市計画税の計算方法は以下になります。
固定資産税 = 固定資産税標準額 × 1.4%
都市計画税 = 固定資産税評価額 × 0.3%
双方とも、土地、建物ともに請求される地方税です。
その⑤:保険料
基本的に、住宅ローンを利用してマンションを購入する場合には、住宅ローンの条件として火災保険への加入を義務付けられることがほとんどです。
10年間一括払いで、金額は購入するマンションの状態によってさまざまといえます。
火災だけではなく水災や盗難といった部分においても補償されており、地震保険も付保することが可能です。
地震保険は、最大5年毎に更新する必要があります。
マンションを購入した時にかかる維持費の注意点3つ
続いては、マンションを購入した時にかかる維持費の注意点を3つご紹介します。
- 修繕積立金の滞納状況などに注意しておこう
- 建替え費用は全く別
- 駐車場はいったん解約すると次に使えないかも
1つずつ解説していきます。
注意点①:修繕積立金の滞納状況などに注意しておこう
マンションの場合は管理組合や管理会社があらかじめ長期修繕計画や共益費の計画を立てたうえで運用しています。
しかし、修繕積立金などにおいて、所有者の中には滞納しており、予定の金額がたまっていない場合も考えなければいけません。
中古マンションなどを購入する場合、修繕積立金の滞納状況などがわかりますので、滞納が多ければ、適切な時期に改修工事ができない可能性があります。
修繕積立金がきちんと納められているのかについて、きちんと確認しておきましょう。
注意点②:建替え費用は全く別
修繕積立金は、あくまでも全体改修工事等、全体的な修繕や維持管理に関して備える費用です。
つまり建物を長期間において使用するためといった点が目的となります。
建替えなどにおける費用に関しては修繕積立金には入っていません。
建替え費用は維持管理費に入っていないこともしっかりと把握しておきましょう。
注意点③:駐車場はいったん解約すると次に使えないかも
前述しましたが、駐車場は別で賃貸借契約を交わして使用できるようになります。
マンションを購入したときに駐車場があればそのまま借りることは可能ですが、全てにおいて駐車場が残っているわけではありません。
また、一旦駐車場を解約してしまうと、管理組合によっては、他の入居者に対して駐車場の募集を行います。
そのため、次に借りるときに駐車場がない場合も考えられるでしょう。
駐車場を解約する場合、次に借りる予定があるならば1部屋に1台確保しているかどうかを前もって確認しておかないと駐車場がないことがあるかもしれません。
マンションを購入して維持費が高くなった場合の対処法3つ
マンションに限ったことではないですが、住まいは住めば住むほど、修繕箇所や維持管理に費用がかかる傾向にあります。
万が一、維持管理費が高くなった場合の対処法は、以下の3つになります。
- なるべく築年数の新しいマンションを購入する
- 住み替える
- 管理会社の対応状況をチェック
1つずつ解説していきます。
対処法①:なるべく築年数の新しいマンションを購入する
マンションの購入時に築年数の新しいマンションを選ぶことで一定期間大きな値上がりは起こりにくいといえます。
築年数が古くなればなるほど、維持管理費用の負担が大きくなりますので、購入当初から築年数の新しいマンションを選ぶことで、これらのリスクを回避できるのです。
また、築年数が古いマンションほど、修繕積立金の滞納なども起こりやすい傾向にありますので、マンション選びのポイントの一つとしてはいかがでしょうか?
対処法②:住み替える
いっそのこと住み替えてしまうことも検討材料となるでしょう。
いったん高くなった維持管理費は、それ以降安くはなりません。
どちらかといえば、どんどん高くなっていきます。
維持管理費に負担を強いられる前に、新しいマンションに住み替えてしまうのです。
しかし、築年数の古いマンションに住み替えてしまうと、近々また同じような状況になってしまうことも考えられます。
新築や築年数の浅いマンションに住み替えることも選択肢の一つといえるでしょう。
対処法③:管理会社の対応状況をチェック
購入したマンションでいかに快適な生活を送ることができるのかといった点は、管理会社の働きも大きく影響します。
マンションを購入するときには管理会社を買えと言われるほど、管理会社の存在は大きなものとなります。
しっかりとした管理を行っているかどうかによって、気持ちよく住むことができるのかが大きく変わります。
管理会社がしっかりしているマンションを選びましょう。
【マンション VS 戸建て】維持費の違いを比較
マンションを購入するとなるとさまざまな維持管理費がかかります。
しかし、マンションに限らず、戸建て住宅を購入する場合にも同じような維持管理費がかかりますが、マンション購入時とは若干異なる部分があるのです。
ここからは、戸建てを購入した場合にかかる維持管理費について解説します。
比較①:修繕費用
まずは修繕費に関する費用です。
マンションを所有しているときと同様、何か故障が起こったときにかかってくる費用を指します。
戸建ての場合は、敷地内にあるものは全てあなたのものとなりますので、全ての箇所において修繕義務を伴う点です。
マンションの場合、共用部分の修繕においては、所有者全員で費用を負担し合います。
しかし、戸建て住宅においては、例えば外壁の修繕や鉄部の錆が起こった場合などは全て自分自身で負担しなければいけません。
共用部分においてマンションは毎月修繕積立金により負担し、修繕するのでいつ行うかは管理組合次第となります。
戸建ての場合は、自分の好きな時期に行うことができるので大きな違いといえるでしょう。
比較②:固定資産税や都市計画税
固定資産税や都市計画税もマンションと同様にかかってくる税金です。
マンションとの大きな違いは土地部分に関する固定資産税や都市計画税といえるでしょう。
マンションに関する固定資産税や都市計画税は、土地部分に関しては、専有部分のみの税金です。
しかし、戸建ては、敷地すべてに対して固定資産税や都市計画税がかかります。
そのため戸建ての方が、税金が高くなりやすい傾向にあるといえるでしょう。
また、建物部分に関しては減価償却されていくので、税金が年々安くなります。
しかし、土地部分に関しては大きく金額が下がりにくいので、戸建ての方が固定資産税、都市計画税とも安くなりにくいともいえます。
比較③:保険料
保険料に関してはマンションと同様、戸建てにおいても保険に加入する場合、保険料がかかります。
保険料に関しては、鉄筋コンクリート造のマンションよりも木造戸建ての方が、火災保険料は高くなりやすい傾向にあるといえるでしょう。
マンションと同様に、火災保険に加入していると地震保険も併せて加入することが可能です。
地震保険はあくまでも火災保険の付保的な保険といった位置づけになり、地震保険単独で加入することはほとんどできません。
火災保険に関しては、各保険会社でサービスが異なりますので、住まいに合った保険会社を選ぶこともポイントです。
比較④:庭の剪定など
戸建ての場合、庭に樹木を植えていることもあるでしょう。
戸建ての場合は、剪定費用を見ておかなければいけません。
当然ながらマンションでも植木の剪定費用を見ています。
マンションにおける植木の剪定費用は、共益費の中から支出され、剪定業者が定期的に行うのが一般的でしょう。
戸建ての場合は、植木の剪定など、自分たちでも対応できる程度ならば自分たちで剪定することも可能です。
戸建ての場合は、自分たちで剪定することにより、維持管理費用を抑えることができます。
【マンション VS 戸建て】維持費がお得なのはどっち?
最終的に維持管理費用において、マンションと戸建てだとどちらがお得なのでしょうか?
ここからは、維持管理費用の観点からマンションと戸建てを比較してみましょう。
手間がかからず任せられるのはマンション購入
マンションの場合、毎月修繕積立金と共益費を支払っておくと管理組合や管理会社が適切な時期に運営するので手間がかかりません。
維持管理に手間がかからない点は、マンション購入に軍配が上がるでしょう。
戸建ての場合は、不具合の発生や、点検業務において自分で手配しなければいけません。
労力を要するのは、戸建ての方です。
マンションに関しては、戸建てほど手間がかかりにくいといえるでしょう。
計画性が持てる維持管理費の使用はマンション購入が有利
前述しましたが、マンションの場合、新築前か新築時において長期修繕計画や共益費の運用について、前もって計画が定められています。
その計画に沿って運用されていますので、計画的なメンテナンスが行われているのはマンションの方でしょう。
計画的な維持管理により建物の資産価値を落とさないといった点においてはマンションが有利です。
戸建ての場合は、自分自身でメンテナンスを行わなければいけませんので、ほったらかしになっていると、老朽化が進み資産価値の低下へと繋がります。
計画的な維持管理が希望ならばマンションの方に軍配が上がるでしょう。
自由度が高く、自分の状況にあわせられるのは戸建て購入
マンションは計画的な運用が期待できる反面、毎月一定額の負担を行わなければいけません。
例えば、毎月の支払いが厳しい時なども必ず支払わなければいけません。
しかし、戸建ての場合は、毎月の積立などはないので、自分の都合に合わせて維持管理ができます。
例えば、修繕個所が発生しても、資金がない場合は、しばらく我慢して、資金をためた後に修繕するといったことが可能です。
また、早めに全体改修などを行うこともできるので、マンションと比較すると自由度が高い点が戸建てにおける優位性といえるでしょう。
生活スタイルに合わせた維持管理なら戸建て購入
マンションの維持管理に関しては、あなたのほかに管理会社や管理組合の意思などによって決められる場合がありますので、思う通りにはなりません。
しかし、戸建て住宅の場合だと生活スタイルの変化に合わせて維持管理の範囲を決めることができます。
例えば、樹木の剪定に費用がかかるから樹木を伐採してしまうといった対応などが当てはまります。
生活スタイルのあわせた維持管理が可能な点は、戸建てが有利だといえるでしょう。
まとめ
マンションも含めた居住用の不動産を購入した場合、さまざまな維持管理に関する費用がかかります。
マンションの購入代金の支払いだけではなく、維持管理に関する費用が購入後どの程度かかるのかもしっかりと把握しておく必要があるでしょう。
戸建ての場合も維持管理費用は掛かりますが、マンションの場合とは若干異なる部分もありますので、それぞれの違いや特徴を知っておくと便利です。
自由度が高いのは戸建てで、計画通りに行うのはマンションです。
自分にとって、どちらが快適に過ごすことができるのかを選択しましょう。
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この記事を書いた人
資格:宅建・FP2級・通関士・総合旅行業務取扱管理者
大学生の時に一人旅に目覚め、海外50か国以上を訪れました。その経験を武器に新卒で旅行会社に入社しましたが、入社数年で倒産という憂き目にあってしまいます。悔しさをバネに宅建・通関士・FP資格を無職期間の4年でゲット!現在は不動産会社の窓口勤務ですが、コロナ渦で週休4日ペースが続いているため、新しい資格取得に向けて日々奮闘中です。趣味はペット。特技は英会話。
清水みちよ
30代女性