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マンション購入時の販売図面の見方と4つのチェックポイントを解説

マンションを購入するときの販売図面ってどこを見たらいいのでしょうか?あと、販売図面を見るときにチェックしておくべきポイントがあったら教えてください。

といった悩みにお答えします。

本記事の内容

  • マンションの購入における販売図面の内容
  • マンション購入における販売図面の見方【12の項目】
  • マンション購入における販売図面の4つのチェックポイント

マンションを購入するときに、新築のマンションなど、まだ施行中で部屋の中を見ることができない場合でも、販売図面を見れば、間取りや構造などたくさんの情報を知ることができます。

とはいえ、「そもそも販売図面って何?」「販売図面の見方を知りたい!」と思っている方は、多いのではないでしょうか?

今回は、マンションを購入するときに見る販売図面について解説します。

本記事を読むことで、「販売図面とは何なのか?」「販売図面の見方を知りたい!」といった悩みを解決することができます。

内見ができない場合でも、販売図面を見ることで、どういったお部屋なのかを知ることができるので、見方が分からないという方は是非参考にしてみてください。

販売図面を見ることができるようになれば、ある程度はイメージできます!

マンションの購入における販売図面の内容

マンションの購入における販売図面の内容

マンションの販売図面とはどのようなものでどういた内容が記載されているのでしょうか?

ここからは、販売図面の概要について解説します。

販売図面って何?

マンションの販売図面を作成しているのはそのマンションを取り扱っている不動産会社です。

主に外観写真やイメージパース、価格や物件概要といったところが掲載されています。

不動産会社がマンションの購入を推進するために作成しているのが最も大きな目的です。

デザイン性も不動産会社によって、見やすくわかりやすい販売図面もあれば、文字の羅列でわかりにくい図面などさまざまといえるでしょう。

しかし、いかに購入希望者の目を引くのかといった点が最も重要なポイントとなりますので各不動産会社も工夫して作成しています。

基本的にセールスポイントに関しては目を引くように記載されていますので、自然と目が行くのですが、他にも注目しなければいけないところが複数あるのです。

販売図面を確認するとマンションの営業マンなどはそのマンションの条件がいいのか悪いのかといった点が見分けられるほど、貴重な情報がつまっています。

つまり販売図面をある程度読み取ることができると、マンションが建築中でも善し悪しが確認できるため、他の購入希望者よりも先行して物件を見極めやすくなるのです。

購入希望者にとってわかりやすい販売図面はマンション購入の大きな手助けとなるといえるでしょう。

どのような内容が記載されているの?

では、販売図面にはどのような内容が記載されているのでしょうか?

主要な部分では、販売価格・物件の概要・セールスポイント・取引条件・登記の状況・引き渡し日といった点が記載されています。

販売図面は不動産会社が作成していると述べましたが、全てを自由に記載できるわけではありません。

不動産の広告には一定のルールがあり、ルールにのっとって販売図面は作成されています。

そのため、初めて販売図面を見た人には少し難しいと感じる場合があるかもしれません。

しかし、一定のルールを定めておかなければ誤解を生むような表現などで購入希望者が購入したことを後悔してしまうかも可能性も考えられます。

一定のルールのもと、わかりやすい販売図面を作成することが不動産会社に求められているスキルといえるでしょう。

マンション購入における販売図面の見方【12の項目】

マンション購入における販売図面の見方【12の項目】

販売図面に記載されている項目や見方についてご紹介します。

  1. 販売金額
  2. 利便性
  3. 広さ
  4. 間取りについて
  5. 構造
  6. 戸数
  7. 権利関係
  8. 管理内容
  9. 築年月日
  10. 管理費など
  11. 取引の形態

上記の通り、販売図面には12の項目が記載されているので、1つずつ解説していきます。

その①:販売金額

最も気になる項目の一つが販売価格です。

マンションの購入希望者はある程度購入価格の目途をつけてから物件を探します。

販売価格は、比較的大き目な文字で記載されていることが多いようです。

マンションの販売価格で注意する点は、税込みなのか税抜きなのかわかりにくい場合があるというところでしょう。

特に、中古マンションの販売図面の中には税抜きなのか税込みなのかがわかりにくいケースが散見されます。

例えば3,000万円のマンションが税抜き表示だと実際には3,300万円ということになりますので金額的には大きく違ってくるでしょう。

しかし、不動産広告の取り決めとしては、基本的に税込み表示のみとなっています。

つまり、記載金額が販売価格全体の金額との受け止め方でいいでしょう。

不動産会社などが売主となっている新築マンションやリノベーションしたマンションなどに関しては、基本的に税込と表示されています。

個人が売主となっている場合は、基本的に課税業者ではありませんので税込でも税抜きでもありません。

基本的に販売価格で表示されている金額に対して消費税が上乗せされることはないと考えておくといいでしょう。

その②:利便性

次に気になるポイントは利便性です。

駅までの距離やバス停までの距離などが記載されています。

よく駅徒歩〇分と表示されていますが、歩く速度は違うのにどのように決められているのかわからないという人も多いのではないでしょうか?

このような不動産における徒歩〇分といった表示は、徒歩1分の距離を80mと取り決めています。

つまり徒歩5分と掲載されている場合は、マンションからその地域まで400mあるということになるのです。

ただし、この表示は信号や道路の勾配などは時間に含まれませんので、信号などが複数あると徒歩表示の時間より長くかかるケースも少なくありません。

近年の販売図面は、とにかくたくさんの交通機関や公共施設などの距離が記載されている傾向が強いといえるでしょう。

その③:広さ

そのマンションがどの程度の広さなのかといった点も大切なチェックポイントです。

しかし、販売図面の広さと実際測った場合の広さが若干異なる場合があります。

販売図面における広さの表示は壁芯という方式により計測されています。

壁芯表示とは、壁と壁の中心線から計測する方法です。

つまり実際の壁から壁の計測である内法方式よりも広く表示されてしまいます。

この面で特に注意が必要なのは、減税措置を受けることができるかどうかといった点です。

例えば、販売図面で51.0㎡と記載されていた場合、減税措置の基準として50.0㎡以上というのが条件になっているケースが多いのですが、この50.0㎡以上というのは内法で計測される広さとなっているため、内法方式で計測すると50.0㎡に足りず、減税措置を受けることができないといったことも考えられるのです。

販売図面の広さは壁から壁を計測した広さではないことをしっかりと認識しておきましょう。

その④:間取りについて

間取りについても表記されています。

特に注意したいポイントがリビングやダイニングの表記についてです。

不動産の広告では、広さによって表記が変わり、広さの表記で最も狭いのがK、次がDK、最も広いのがLDKとなっています。

  • K:6帖以下の場合はキッチンのみ
  • DK:6帖以上10帖以下の場合はダイニングキッチン
  • LDK:10帖以上の広さの場合はリビングダイニングキッチン

例えば3LDKと記載されているマンションは3つのお部屋と10帖以上のリビングダイニングキッチンがある部屋となるのです。

その他の表示として納戸程度の広さの部屋がある場合はSと表示されます。

3SLDKの表示は、3つのお部屋とリビングダイニングキッチン、そしてサービスルームがある間取りです。

間取りについては、マンション購入前に知っておきたい間取りの知識!基本から注意点まで詳しく解説!もあわせてご覧ください。

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その⑤:構造

マンションの構造を表しています。

例えばRC造と表示されていたら鉄筋コンクリート造のマンションを表しています。

その他の主な表示は下記の通りです。

  • SRC造:鉄骨鉄筋コンクリート造
  • RC造:鉄筋コンクリート造
  • PC造:プレキャスコンクリート造
  • S造:鉄骨造
  • LGS造:軽量鉄骨造
  • W造:木造

主に高層階のマンションで耐久性などに優れているのがSRC造です。

その後、RC造→PC造→S造の順番となります。

より防音性を重視したい人はSRC造を選ぶと最も防音性に優れているといえるでしょう。

またコスト的に安いマンションを選びたいならばPC造が比較的コスト面で安いといえます。

その⑥:戸数

戸数とは、そのマンション全体の戸数を表したものです。

戸数の多さで、そのマンションの規模をある程度推測することができます。

では、マンションの戸数は多い方がいいのでしょうか少ない方がいいのでしょうか?

その人の好みにより異なる部分はあるので一概には言えません。

コスト面でいうと、戸数が多い方が、管理費などが安くなりやすいといわれています。

戸数が少なければ、マンションにかかってくる運営費を少ない戸数で賄うことになりますのでかかってくる管理費が高くなるのです。

コスト面でいうと戸数が多い方が、メリットがあるといえるでしょう。

その⑦:権利関係

土地に関する権利関係を明示されているのが権利関係です。

土地の権利に関しては所有権か借地権かで少し異なります。

所有権の場合は、マンションを購入する場合、建物と土地を合わせて購入するということです。

土地も購入の割合に応じて所有権を有することになります。

借地権の場合は、土地の購入者になつぃて地代を支払わなければいけません。

所有権と借地権の場合は購入するのか賃貸するのかで異なりますので注意しておきましょう。

マンション購入における権利については、マンション購入の際、知っておきたい権利関係を徹底解説で詳しく解説しています。

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その⑧:管理内容

マンションの管理内容も記載されています。

主に常勤、日勤、巡回に分かれており、管理人がいる場合の管理方法や管理会社が巡回するのかといったことがわかります。

基本的に管理人が常駐し常に管理している方が、防犯面や救急時の対応など安心な部分が大きいといえるでしょう。

反面管理費が高くなるなどがありますので、ここもチェックポイントです。

その⑨:築年月日

築年数とは建物の建築時期を指しています。

基本的に登記簿に記載されている日付が記載されています。

新築マンションにおいては、引き渡し予定日を築年数と記載されているところが多いようです。

その⑩:管理費など

管理費や修繕積立などの毎月かかってくる保守費用が記載されています。

マンションを購入すると、その後は費用がかからないわけではありません。

現金一括でマンションを購入したとしても、管理費や修繕積立金は毎月発生し、マンションの所有者は、管理組合に納めます。

管理費は毎月運用され、修繕積立金は、きたるべき全体改修工事などに備えてプールされるのが一般的です。

関連記事マンションを購入したときに気になる維持管理費用はどれくらいかかる?

関連記事マンション購入後に月々に発生する管理費とは?

その⑪:取引の形態

購入希望者には一番わかりにくいかもしれませんがマンションの販売方法について記載されています。

主に、仲介か売主、若しくは代理と記載されているでしょう。

仲介の場合は、別に売主がいて不動産会社が売買の仲介を行っていることになりますので仲介手数料が発生します。

売主の場合は、不動産会社が売主となりますので仲介手数料がかかりません。

その⑫:その他

物件の写真やイメージパース、内装の写真なども記載されています。

これらもマンションのイメージを掴むのに大変重要な項目です。

マンション購入における販売図面の4つのチェックポイント

マンション購入における販売図面の4つのチェックポイント

マンションの販売図面にかかれている項目は先ほど説明しましたが、それぞれに重要なチェックポイントがありますので、きちんと確認しておく必要があります。

  1. 設置予定の家具などの寸法と合わせる
  2. 柱の張り具合チェック
  3. コンセントなど、配線関係のチェック
  4. 下がり天井のチェック

上記のようなチェックポイントがありますので、1つずつ解説していきます。

その①:設置予定の家具などの寸法と合わせる

販売図面には、それぞれの寸法が記載されていますので、設置予定の家具が入るかどうかの確認にも役立ちます。

しかし、ここで注意が必要なのが、販売図面の寸法は壁芯で表示されていますので壁の中心から壁の中心の長さです。

つまりこの寸法通りで配置を考えてしまうと家具を置くことができないかもしれません。

少し余裕を持った寸法合わせを考えておきましょう。

その②:柱の張り具合チェック

柱の張り具合なども販売図面でチェックすることが可能です。

例えば、ベッドを置きたいと思っても柱の出っ張りが原因で希望の向きに置くことができない場合があります。

この場合は販売図面をチェックすることで、柱の張り具合を確認し、ベッドの配置などを確認することが可能です。

その③:コンセントなど、配線関係のチェック

コンセントや配線関係も販売図面で確認することが可能です。

パソコンを置きたいと思ってもその部屋にコンセントがなくて設置できないといったことも考えられます。

コンセントの配置が前もってわかっていると、家電などの設置を具体的に考えることが可能です。

近年のマンションでは、コンセントの数が多くなりましたので、希望の場所に家電を置けないといったケースは少なくなりました。

しかし、中古マンションなど、コンセントが多くはないケースもありますので販売図面でしっかりと確認しておきましょう。

その④:下がり天井のチェック

下がり天井のチェックも欠かせない項目です。

せっかく家具が設置できるスペースがあったとしても下がり天井があったために家具の設置ができないといった場合も考えられます。

販売図面では点線表示されていることが多いので、しっかりとチェックしてあとから家具を置けなくなったということがないようにしておきましょう。

まとめ

まとめ

マンション購入において最初に目にする販売図面ですが、さまざまな情報が記載されていますので、きちんと理解できるとマンションの比較など役に立ちます。

また、販売図面をよく理解して購入することで後々思ったようにはいかなかったといったリスクを極力回避することも可能です。

販売図面をきちんと理解して理想のマンション購入に役立てましょう。

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この記事を書いた人

清水みちよ

30代女性

資格:宅建・FP2級・通関士・総合旅行業務取扱管理者

大学生の時に一人旅に目覚め、海外50か国以上を訪れました。その経験を武器に新卒で旅行会社に入社しましたが、入社数年で倒産という憂き目にあってしまいます。悔しさをバネに宅建・通関士・FP資格を無職期間の4年でゲット!現在は不動産会社の窓口勤務ですが、コロナ渦で週休4日ペースが続いているため、新しい資格取得に向けて日々奮闘中です。趣味はペット。特技は英会話。

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