といった悩みにお答えします。
本記事の内容
- マンション売却における内覧の流れ
- 売主は内覧に同席すべき?内覧に同席するメリット・デメリット
- 内覧でよくある3つの失敗パターン
- 内覧前にやっておきたい3つの事前準備
- 内覧日当日に売主がアピールしておくとよいこと
マンションを売却するうえで必要になる「内覧」。
内覧は、買い手の印象を左右し購入判断の大きな材料となるので、少しでもよい印象を与えられるようにすることが大切です。
しかし、何を準備すればいいのか、当日どうすればいいのか分からない方も多いでしょう。
内覧は、コツを抑えて準備し当日立ち会うだけで、マンションをより魅力的にアピールできます。
この記事では、内覧の流れや準備など、内覧で押さえておきたいポイントを分かりやすく解説します。
この記事で、内覧のポイントを押さえて、マンション売却につなげられるようにしましょう。
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マンション売却における内覧の流れ
まずは、マンション売却での内覧の基本的な流れを押さえておくことが大事です。
内覧の大まかな流れは次のようになります。
- 内覧予約の電話連絡
- 事前準備
- 内覧日当日
手順①:内覧予約の電話連絡
マンション売却では、不動産会社と契約後、基本的に不動産会社が売却活動を進めていきます。
不動産会社の広告活動などの結果、購入希望者から内覧希望の連絡が入ると、その旨が不動産会社から連絡されます。
内覧は、土日や祝日などの日中にする場合がほとんどで、不動産会社からの連絡から1~2週間後になる場合が多いでしょう。
しかし、すぐに見たいという希望者もいるので、翌日や当日に内覧となる場合もあります。
内覧日程の調整が必要ですが、事前に不動産会社にスケジュールを伝えておくことで、スムーズに内覧の予約が取れます。
予約がスムーズに取れない、希望日に内覧できないとなると、買い手の購入意欲もそがれてしまう可能性があるものです。
内覧にすぐ対応できるようにしておけば、それだけ購入につなげられる可能性が高くなるでしょう。
いつ内覧が入ってもいいように準備しておくことが大切です。
手順②:事前準備
内覧前日には部屋の準備をしておきましょう。
基本的な整理整頓・掃除は必須です。
キッチンや浴室・洗面所・トイレは特に重点的にチェックされるので念入りに清掃するとよいでしょう。
また、内覧希望者が希望する場所はすべて見せられるようしておく必要があります。
すべての部屋だけでなく、ベランダや押し入れ・クローゼットなどの収納など、自分では普段見ないようなところも見られる可能性があるのです。
購入希望者は、物件の隅々までチェックして購入を判断するものです。
自分が購入者だったら何をチェックするだろうか?という視点で、どこを見られても大丈夫なように用意しておきましょう。
手順③:内覧日当日
内覧日当日は、予約時間に内覧希望者と不動産会社の担当者が訪れます。
基本的な案内は不動産担当者がするため、売主は付き添い、内覧希望者の質問に答える程度と考えてよいでしょう。
内覧に掛かる時間は、1~2時間程度となるのが一般的です。
内覧希望者によっては15分程度と短い場合もありますが、その場合は興味を持ってもらえないというケースがほとんどで、あまり購入に期待ができないでしょう。
売主は内覧に同席すべき?内覧に同席するメリット・デメリット
内覧することが決まったら、内覧に同席するのかどうか判断に悩むものでしょう。
基本的には、売主が同席することをおすすめします。
不動産会社の担当者もマンションのアピールをしてくれますが、マンションのことを一番わかっているのは暮らしている売主です。
また、購入希望者には、今後住む可能性がある物件だからこそ住んでいる人に聞いておきたいことというのもあるでしょう。
聞きたいことにすぐに対応してもらえれば、それだけ購入の決め手になる可能性も高くなります。
内覧に立ち会うのは義務ではないので、立ち会わなくても問題はありません。
しかし、売主が内覧に立ち会うことで、売却がスムーズにいくケースも多いので、可能であれば立ち会うようにするとよいでしょう。
空き家にしたマンション売却では内覧しなくてもいい
マンションの売却の場合、入居した状態で売却するケースと空き家状態で売却するケースがあります。
空き家状態で売却する場合、遠方に住んでいて内覧へ対応が難しいという方もいらっしゃるでしょう。
基本的に、空き家の状態での内覧の場合は、内覧への同席は必要ありません。
不動産会社に事前に鍵を預けておき、不動産者のほうで内覧の対応をしてくれるのが一般的です。
空き家のマンションを売却する方法や流れについて解説!
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内覧に同席するメリット
内覧に売主が同席するメリットには、次のようなことがあります。
- 住んでいる人しか知らない情報を伝えられる
マンションのアピールポイントや住んでいて感じたこと、マンションの住人や近隣・周辺施設など、住んでいる人にしか分からないことというのは多いものです。
内覧希望者は、物件情報は事前に把握しており、より具体的な確認やイメージを掴むための内覧でもあります。
特に、住んでいる人にしか分からないことを聞きたいという方も多いものです。
購入後の生活イメージを好意的に持ってもらえることで、購入につなげられる可能性を高められるでしょう。
内覧に同席するデメリット
内覧に同席するデメリットには次のようなことがあります。
- 購入希望者がゆっくり内覧できない可能性がある
- 生活感を感じさせてしまうことがある
内覧希望者は、気になる部分を隅々までチェックしたいものです。
売主がいると、クローゼットを開けたり、部屋の奥のほうをじっくり見たりはなかなかできないでしょう。
売主がいると遠慮して思うように内覧できないという場合があるので、注意が必要です。
同席する場合は、付きっ切りではなく、適度にその場を離れるなど配慮するようにしましょう。
また、居住中の物件を内覧してもらう場合は生活感を感じさせることに注意しなければなりません。
おしゃれな家具や整理整頓された部屋であれば、生活感が持ってもらえることはメリットになります。
しかし、片付けられていないなどマイナスなイメージが付く売却につながらない可能性があります。
基本的な掃除や不用品の処分・家具の配置のし直しなど、少しでも好印象が付くようにしっかりと準備しておきましょう。
内覧でよくある3つの失敗パターン
内覧時の売主の対応は、売却を左右する大きなポイントでもあります。
物件の条件が多少悪くても、内覧対応がよくて購入に至るケースもあるものです。
反対に、内覧で失敗してしまうと、なかなか売却できないだけでなく、トラブルに発展するケースもあるので、注意しなければなりません。
ここでは、内覧でよくある失敗パターンとして次の3つを紹介します。
失敗ケースを参考に、内覧対策を立てて対応できるようにしましょう。
清掃ができていないまま内覧日当日を迎えてしまう
内覧前には、基本的な整理整頓・清掃は必須と言えます。
清掃できないまま内覧者を迎え入れてしまうと、物件への印象が悪くなり購入意欲もそがれてしまうものです。
- 部屋の隅や家具に埃が溜まっている
- 水回りに水滴や水垢、カビが残ったまま
- シンクに洗い物を残したまま
- クローゼットや部屋の隅に荷物を押し込んでいる
- 洗濯物を干しっぱなし
このような状態では、あまりいい印象を持ってもらえないものです。
また、壁やフローリングに傷がある場合、家具などで隠す方がいますが、隠すのはおすすめしません。
契約後に傷や破損が判明すると、売主の責任を問われ賠償請求になるなどトラブルに発展する可能性があるのです。
多少の傷であれは、そのまま見てもらうほうがよいでしょう。
家族全員で内覧に立ち会う
内覧者を家族全員でおもてなししたいという方もいらっしゃいますが、基本的に内覧対応は1人で行うようにしましょう。
内覧者からすれば、家族全員で出迎えられると委縮してゆっくり内覧もできなくなります。
また、部屋にいる人数が多くなればそれだけ部屋も狭く感じてしまうでしょう。
基本的には、奥さんなどの女性が立ち会うことをおすすめします。
女性であれば、内覧者も質問しやすく部屋も狭く感じにくいものです。
また、小さい子供がいると騒いでしまいゆっくりと内覧できなくなるので、子どもは親戚などに預けておくほうが望ましいです。
どうしても内覧に家族も立ち会いたいという場合でも、できるだけ少ない人数にしましょう。
部屋が暗い
内覧者が部屋に入った瞬間、部屋が薄暗いとそれだけで印象は下がってしまいます。
- 窓やカーテンが閉まったまま
- 照明をつけていない
窓やカーテンは開けておくことで、部屋が明るくなるだけでなく空気の入れ替えや開放感も演出できます。
カーテンも厚手のモノは取りはずし、レースのカーテンだけ洗濯して付けるとよいでしょう。
また、曇りや雨の日に照明がついていないと暗く感じます。
日中だから大丈夫だろうと思っても、外から来た他人にとっては暗く感じてしまう場合もあるのです。
暗さを感じさせないように、照明はすべて付けるなど工夫しておくようにしましょう。
内覧前にやっておきたい3つの事前準備
内覧を成功させるポイントとしては、次の3つがあります。
- 徹底的に掃除をしておく
- お皿やコップなど生活感を感じされるものはなるべく隠す
- スリッパを用意しておく
その①:徹底的に掃除をしておく
内覧対策で最も重要なのが掃除です。
物件がきれいかきれいでないかは、購入判断の大きなポイントと言えるでしょう。
特に、以下の部分は重点的に掃除しておくと効果的です。
- 水回りの清掃
- 玄関、バルコニーの清掃
- 共有部分の清掃
- ニオイ対策
水回りの清掃
キッチンやトイレ・浴室といった水回りは内覧者が必ずチェックするポイントです。
水回りがピカピカなだけで、他が多少汚れていても良い印象を与えられるでしょう。
玄関、バルコニーの清掃
内覧者が最初に足を踏み入れる玄関はきれいにしておくことで第一印象をよくできます。
バルコニーは普段利用しないものですが、内覧者は意外にバルコニーから外を見まわす方が多いので掃除をしておくとよいでしょう。
共有部分の清掃
マンションのエントランスや廊下・エレベーターにゴミが落ちているといった場合、イメージを悪くするだけでなく、マンションの管理体制に不信感を持たれてしまいます。
内覧者がマンションに入ってから部屋に来るまでに通る場所も、事前にチェックしてある程度掃除しておくとよいでしょう。
ニオイ対策
住んでいる人は気づきにくいものですが、他人からすれば臭いが気になるということは多いものです。
タバコやペット・カビなどは特に注意が必要です。
数日前から換気を徹底し、消臭スプレーで対策するなど臭いを抜いておくようにしましょう。
家の汚れや臭いや、住んでいる人と他人では感じ方が異なります。
自分にとってはきれいでも、他人が見ると汚れているという場合もあるのです。
一度、不動産会社の担当者などに客観的に見てもらうとよいでしょう。
また、自分で掃除が難しい場合は、一度ハウスクリーニングに依頼することをおすすめします。
費用は掛かりますが、素人では対応できない汚れや気づかない場所まで、プロの技できれいに仕上げてもらえます。
特に水回りなどの部分だけでも、印象をよくする効果は高いので、検討するとよいでしょう。
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その②:お皿やコップなど生活感を感じさせるものはなるべく隠す
おしゃれな小物やインテリアで部屋を演出することは有効的ですが、日常感あふれる生活感はあまりいい印象を与えられないものです。
お皿やコップなど、日常をイメージされるものはできるだけ片付けておくようにしましょう。
ただし、食器棚やクローゼットに押し込んで隠すのはおすすめできません。
内覧者の中には、クローゼットの中を見たいという方もいらっしゃるでしょう。
開けてみると、いかにも押し込んで片付けたという感じでは、購入意欲もそがれてしまうものです。
売却後は引っ越してしまうので、これを機に不用品や生活を感じさせるものを処分して部屋をスッキリさせておくとよいでしょう。
その③:スリッパを用意しておく
売主はスリッパを用意しておくと、気持ちよく内覧してもらえるものです。
購入希望者や不動産担当者でスリッパは用意しているものですが、忘れてしまうこともあるものです。
予め人数を伝えらえているので、念のため人数分よりも多めのスリッパを用意しておくとよいでしょう。
ただし、使い古したようなスリッパでは内覧者もあまり履きたくないものです。
使い捨て出来るタイプのものを用意すると、内覧者も安心して利用できます。
また、気持ちよく内覧してもらいたいと思ってお茶を準備する方もいらっしゃいますが、必要ありません。
最初にお茶を出されてしまうと、内覧に移れなくなってしまいます。
時間に余裕がない内覧者の場合は、その分ゆっくり内覧できないという場合もあります。
内覧が長引く場合は、途中で出すのもありですが、最初は内覧者が内覧に集中できるようにすることが大切です。
内覧日当日に売主がアピールしておくとよいこと
内覧日当日では、売主がどれだけマンションのアピールができるかが重要になります。
しかし、アピールしたい思いが強すぎて終始しゃべり続けては、内覧者もゆっくりと内覧できないので注意が必要です。
基本的には、内覧では見守るくらいの気持ちでいるとよいでしょう。
そのうえで、内覧者の購入の後押しとなるような情報を伝えるのがベストです。
売主がアピールしておくとよいことには、次のようなことがあります。
- 買い物や学校などアクセス面
- コンセントの配置と数
- 時間帯ごとの日当たり
その①:買い物や学校などアクセス面
買い物できる施設や近隣の学校などのアクセス面は住んでいる人にしか詳細は分からないものです。
込み合う時間帯や公園やお得なスーパーなどのおすすめ施設を伝えてあげると、生活イメージがわきやすくなります。
その②:コンセントの配置と数
意外にポイントとなるがコンセントの配置と数です。
どこに何個あるのかを事前に把握しておくと、生活導線や家電の配置と合わせてアピールしやすくなります。
その③:時間帯ごとの日当たり
日当たりは時間や季節によっても大きく異なります。
内覧時は日当たりが悪くても、別の時間は良いという場合もあるでしょう。
反対に、内覧時は日当たりが良いけどそれ以外は日当たりが悪いという場合は後々トラブルになる可能性もあります。
また、騒音や風通しなど時間によって異なるので伝えておくと、有益な情報となります。
時には内覧者から回答しにくい質問や答えるとネガティブな印象を与えてしまう質問もあるでしょう。
しかし、質問はあいまいにはぐらかすことやうやむやにしてしまうと、不信感を抱かれてしまうものです。
多少の問題点は隠さずに答えることで好印象につながる可能性もあります。
ネガティブな回答になりそうなことについては、事前に不動産会社に相談して回答方法のアドバイスをもらっておくとよいでしょう。
まとめ
マンション売却時の内覧に同席するメリット・デメリットに注意点をお伝えしました。
内覧対応は、マンション売却を左右する大きなポイントになります。
内覧に同席することで、住んでいる人にしか分からない情報を伝えられ購入の後押しができものです。
ただし、アピールしすぎや生活感を出してしまうことで、内覧者に引かれてしまう場合もあるので、注意が必要です。
この記事を参考に、内覧対応のポイントを押さえて、より魅力的にマンションをアピールして売却につなげられるようにしましょう。
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この記事を書いた人
資格:宅建士、FP2級技能士(AFP)
地方銀行、不動産会社を経て金融や不動産関連の情報をお伝えするフリーライターとして活動しています。
実務で得た知見を活かして、記事を読まれる方の困りごと解決に役立てられたらと考えています。
逆瀬川勇造
30代男性