といった悩みにお答えします。
本記事の内容
- マンション買取価格は相場の8割程度
- 買取に向いているマンションの特徴とは?
- 高く買い取って貰いやすいマンションの特徴
- マンションの買取価格を調べる方法
マンションの買取を検討しているときに、気になるのはやはり「どれくらいで買取してくれるのか」でしょう。
買取の相場は、仲介で売却した場合の8割ほどと言われています。
ただし、条件によっては買取であっても高値で売却できる可能性があるものです。
この記事では、買取価格の決まり方や価格の調べ方について分かりやすく解説していきます。
併せて、買取向けのマンションの特徴や高値で買い取ってもらえるポイントも紹介するので参考にしてください。
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マンション買取価格は相場の8割程度
マンションを売却する場合、「仲介」か「買取」と言う選択肢があります。
仲介とは、不動産会社に仲介を依頼しマンションを売却してもらう方法のことです。
一般的な、マンション売却では仲介を選択する方が多いでしょう。
それに対して、不動産会社に直接マンションを購入してもらう方法が「買取」です。
仲介の場合、不動産会社はあくまで仲介となり、売買契約を結ぶのは個人である買主となります。
一方、買取の場合は売買契約を結ぶ相手が不動産会社となるのです。
マンション買取の場合、買取価格は仲介で売却した場合の8割ほどの価格と言われています。
仮に、市場で売却した場合3,000万円で売れるマンションであれば、2,400万円程の買取価格となるでしょう。
マンション買取価格の決まり方
買取と仲介で売却額が大きく異なる理由が、不動産会社の利益を得る仕組みが異なる点にあります。
仲介の場合、売買契約が成立した際に支払われる仲介手数料が不動産会社の利益です。
仲介手数料は、その上限が法律で定められており、次の式で算出できます。
仲介手数料上限(売却価格400万円超の場合)=売却代金×3%+6万円+消費税
不動産会社は、上限内であれば仲介手数料を自由に設定できますが、上限以上を得られません。
そのため、より多くの仲介手数料を得るためには売却代金を高くする必要があるのです。
一方、買取の場合、不動産会社の利益は主に「再販による利益」です。
基本的に、買取した物件は不動産会社でリフォームやリノベーションして物件を販売して利益を得ます。
利益を得るためには、できるだけ安く物件を仕入れることが鉄則です。
大まかには、マンションを再販する価格からリフォームなどの費用と不動産会社が確保したい利益を差し引いた価格が、買取価格となります。
仮に、リフォームして4,000万円で売却が期待できるマンションの場合、買取価格は次のように決まります。
売却予定価格4,000万円-300万円(リフォーム費用など)-400万円(不動産会社の利益)=3,300万円(買取価格)
不動産会社は、買取後にリフォームだけでなく広告費や各種税金・手数料を負担する必要があります。
それらの費用を賄ったうえで利益を確保するためには、できるだけ買取価格を抑える必要があるのです。
仲介では高く売ったほうが不動産会社の利益になり、買取の場合は安く買ったほうが不動産会社の利益になるという仕組みが、買取価格が安い要因と言えます。
結果的に買取の方が高くなるケースもある3つの理由
買取価格は仲介よりも安くなるものですが、結果として買取のほうが仲介よりも手元に残るお金が多い場合もあります。
買取のほうが仲介よりもお得になるケースとしては、次のようなケースがあります。
- 仲介手数料不要
- リフォーム費用不要
- 原則、契約不適合責任免責
理由➀:仲介手数料不要
仲介で売却した場合、契約成立時に成功報酬として不動産会社に仲介手数料を支払わなければなりません。
仲介手数料は上限内で自由に設定できますが、基本的に上限ギリギリで設定している不動産会社がほとんどでしょう。
仮に、3,000万円で売却した場合、仲介手数料は96万円+消費税となります。
ただし、買取の場合、不動産会社が仲介するわけではないため仲介手数料が発生しません。
そのため、上記の場合は仲介手数料分の約100万円をそのまま自分の手元に残せるのです。
マンション売却は高額な契約になるため、仲介手数料も高額になります。
買取価格自体は低くても、仲介手数料が浮いた分、仲介よりも手元に多く残るというケースもあるでしょう。
仲介手数料については、マンション売却で支払う仲介手数料について相場やタイミング、安くする方法など解説で詳しく解説しています。
マンション売却で支払う仲介手数料について相場やタイミング、安くする方法など解説
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理由➁:リフォーム費用不要
買取の場合、買取後に不動産会社がリフォームするため売却前にリフォームする必要がありません。
反対に、リフォームしてしまうとその分の費用が無駄になってしまう場合があるでしょう。
仲介の場合は、築年数や設備が古い物件を売却するにはリフォームが必要です。
また、基本的にリフォーム費用を売却額に乗せることはできないため、リフォームに掛かる費用は自分で負担する必要があります。
特に、築年数の古い物件で大掛かりなリフォームをしようとすれば、数百万円かかるケースもあります。
リフォーム費用を負担しなくていい分、買取額が低い買取でも掛かるコストを抑えて売却できる可能性があるのです。
リフォームについては、マンション売却にリフォームは必要?メリットやデメリットを解説で詳しく解説しています。
マンション売却にリフォームは必要?メリットやデメリットを解説
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理由③:原則、契約不適合責任免責
契約不適合責任とは、契約書に記載のない不具合が発見された場合、一定期間売主が負う責任のことを言います。
シロアリ被害や雨漏りなど、契約書に記載していない不具合が見つかった場合で問われます。
この責任が問われた場合、売主は損害賠償請求を受けることや契約を解除されるなど大きな負担となるのです。
契約不適合責任は、基本的に相手がプロ(不動産会社)の場合は免責になるケースが多いでしょう。
契約不適合責任を免責にできるのは、売主にとって大きな負担の削減につながるものです。
万が一、損害賠償請求と言った事態を考えれば、不適合責任が免責になるメリットは大きいと言えます。
契約不適合責任については、民法改正により瑕疵担保責任免責が変わる?契約不適合責任とは?で詳しく解説しています。
民法改正により瑕疵担保責任免責が変わる?契約不適合責任とは?
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買取に向いているマンションの特徴とは?
売却の場合、仲介か買取かで悩む方も多いでしょう。
マンションの状態によって、仲介よりも買取が適している場合があるものです。
買取に向いているマンションとしては、次のような特徴が挙げられます。
- リフォームが必要な物件
- 事故物件
- 立地などの条件のよい物件
その➀:リフォームが必要な物件
買取の場合、不動産会社が買取後にリフォームするため自分でリフォームする必要がありません。
築年数が古い物件や室内の状況が悪い物件は、そのままでは内覧の際に印象が悪く仲介ではなかなか売れない可能性があるものです。
そのような物件でも、リフォームすることで印象を大きく変えることが可能です。
とはいえ、リフォーム費用も安くはないため、リフォームが必要な物件であれば買取してもらう方がコストを抑えて売却できるでしょう。
その②:事故物件
事故物件とは、孤独死や自殺・事件などがあった物件のことをいいます。
このような物件は、原状回復して状態をよくしてもなかなか売れない傾向があるものです。
事故物件であることは、一定期間告知義務があるため買主に告げなければならず、事実を知った買主が避けるケースは珍しくありません。
特に、事故直後であれば売却はかなり難しいでしょう。
売却するには、大幅に値下げするしかなく、値下げしても売却できないケースも多くあります。
事故物件の場合、仲介で売るのは難しいため買取で売却することをおすすめします。
その③:立地など条件のよい物件
条件の良い物件は、買取であっても高値で買い取ってもらえる可能性があります。
買取であれば、買主は不動産会社なので、すぐに売却することが可能です。
仲介の場合、条件の良い物件であっても売却までに仲介契約から引き渡しまで3か月ほど掛かるでしょう。
また、仲介手数料などのコストもかかってくるものです。
高値で買取が期待できる条件のいい物件の場合は、買取のメリットを活かせる可能性が高いので仲介の価格と比較して検討するとよいでしょう。
高く買い取って貰いやすいマンションの特徴
買取であっても少しでも高値で買い取ってもらいたいものです。
ここでは、高く買い取ってもらいやすいマンションの特徴について見ていきましょう。
特徴としては、次のようなことがあります。
- 築浅
- 好立地
- 間取りや面積
その➀:築浅
築年数の浅いマンションの場合、リフォーム費用があまりかからないため、その分買取額がアップする可能性があります。
ただし、築年数の浅いマンションの場合、仲介で売却しても高値で売却できる可能性が高いので、買取のメリットと比較して検討することが大切です。
その②:好立地
立地が良いマンションであれば、再販しても需要が見込めるため高値で買い取ってもらえることがあるでしょう。
- 駅の近く
- 周辺に学校や病院・スーパーなどがある
- 大型商業施設が近い
上記のように、周辺施設が充実していると高値で買い取ってもらえる可能性があります。
また、現在はそのような施設がなくても再開発などで建設予定がある場合も、価格に反映してもらえる要因となるでしょう。
その③:間取りや面積
リフォームしやすい間取りや万人受けする一般的な間取りの場合、高値で買い取ってもらえる可能性があります。
反対に、こだわった間取りの場合買い手が限定されてしまうことや、リフォームも大掛かりになることが予想されるため、高値での買取が期待できないものです。
また、周辺の賃貸ニーズに合った間取りや面積であることも重要なポイントです。
1人暮らしのニーズが高いのか、ファミリー世帯のニーズが高いのかによっても需要のある間取りや面積は異なります。
ただ単に広い・部屋が広いということは一概に買取価格に反映されるものではありません。
周辺ニーズに合っていることが、買取価格に反映できるポイントとなるでしょう。
マンションの買取価格を調べる方法
買取価格がどれくらいになるのかを調べるには、以下のような方法があります。
- REINS Market Informationで相場を調べる
- 一括査定を利用する
- 買取会社に直接相談する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
その➀:REINS Market Informationで相場を調べる
REINS Market Informationとは、実際の売却成立価格をもとに不動産取引情報を提供してくれるサイトです。
不動産会社が物件情報を登録・閲覧するサイトとしてレインズがあります。
レインズでは、全国の物件情報を集約しており、売り出し中の物件や過去の成約事例を閲覧できますが、利用できるのは不動産会社のみです。
このレインズを一般の人向けにしたものが、REINS Market Informationとなります。
REINS Market Informationでは、地域を絞ることでその周辺の過去の取引事例を調べられます。
自分のマンションの周辺の類似物件の取引事例を元に、相場に0.8をかけて算出するとおおよその買取価格が把握できるでしょう。
その②:一括査定を利用する
一括査定サイトであれば、マンションの情報を入力するだけで複数の買取会社の査定を受けられます。
直接自分のマンションの買取価格を算出してもらえるので、ある程度の買取価格の目安を立てられるでしょう。
また、複数の買取会社の査定価格や対応などを比較できるため、今後の買取会社選びの参考にもなります。
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その③:買取会社に直接相談する
買取会社をすでに決めている場合や、とにかく早く売却したい場合などでは直接買取会社に相談する方法もあります。
買取会社に直接相談することで、よりスピーディーに買取を進められるでしょう。
ただし、直接相談する場合他の買取会社との比較ができず、安値での買取になってしまう可能性もあります。
基本的には、一括査定で複数の会社を比較したうえで、気になる会社数社に相談して最終的な買取会社を選ぶことをおすすめします。
もちろん、直接相談したからと言って必ずその会社と契約しなければならないわけではありません。
しかし、そのまま買取に進むケースも珍しくないため、直接相談するのであれば、信頼できる買取会社かを見極めたうえで相談するとよいでしょう。
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まとめ
マンション買取の相場や買取に向いているマンションについてお伝えしました。
買取価格は、仲介の売却価格の8割ほどとなるのが一般的です。
ただし、買取の場合は仲介手数料が発生しないなどのメリットもあるため、買取と仲介を比較して慎重に検討することで、よりお得に売却できるでしょう。
また、買取は買取業者を慎重に選んで買取ってもらうことが重要です。
一括査定サイトなどを利用して、信頼できる買取業者を選び、納得できる売却ができるようにしましょう。
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この記事を書いた人
資格:宅建士、FP2級技能士(AFP)
地方銀行、不動産会社を経て金融や不動産関連の情報をお伝えするフリーライターとして活動しています。
実務で得た知見を活かして、記事を読まれる方の困りごと解決に役立てられたらと考えています。
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逆瀬川勇造
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