といった悩みにお答えします。
本記事の内容
- 新築マンションの価格の決め方や相場の調べ方
- 中古マンションの価格の決め方や相場の調べ方
- マンション購入時に値引き交渉するなら相場調査は必須
- マンション購入時の相場を調査する3つの方法
そろそろマイホームとしてマンションを買いたいと思ったときに、自分の支払うことができる返済額などから、どれだけのマンションが購入できるかを想定しますよね。
購入できる金額が決まると、マンションをインターネットや不動産会社からの紹介などで探します。
そこで、気に入ったマンションを見つけるというのがマンション選びの一般的な流れです。
しかし、気に入ったマンションの販売価格が妥当なのかどうかということは、初めてマンションを購入しようとするような人にわかるわけもありません。
マンションの価格が妥当であるかどうかを判断するには、その地域の相場を知ることが最も大切なポイントです。
では、マンションの相場はどうやって調べればいいのでしょうか?
この記事では、マンション購入には欠かすことができない相場調査について解説します。
新築マンションの価格の決め方や相場の調べ方
マンションの相場は、新築マンションと中古マンションで若干異なります。
新築の場合、だれも住んでいない住まいというだけで価格に反映し、似たようなグレードでも、新築マンションの方が中古マンションよりも高い価格設定なのです。
まずは、新築マンションの価格決定の方法や価格相場の調べ方などについて解説します。
新築マンションの価格の決め方
まずは、マンションを建築して販売する場合、どうやって価格を決定しているのでしょうか?
いくつかのコストから利益率を加算してマンション価格を決定しています。
以下では、それぞれのコストについて解説します。
土地の仕入れ
新築マンションの価格に最も大きく反映するコストのひとつが土地の仕入れ代です。
マンションを建築し、販売するのも土地が無ければマンションの建設はできません。
しかも、まとまった規模の広さが必要でもあるし、利便性がいい場所の土地となると価格が高くなってしまいます。
さらに、都心部などは、マンションが建築できるような広い土地があまり多くありません。
都心部で土地が売りに出されてしまうと、マンションを建築する業者同士による価格競争になってしまい、高い値段で売却されてしまうことも良くあります。
その価格は全て販売価格に跳ね返ってしまうので土地の価格は、新築マンションの販売価格に大きく影響するのです。
設計費や建築費
マンションの建築費や設計費なども当然ながら販売価格に反映されます。
マンションの設計や建設は1社だけでできるものではありません。
多くの企業がマンション建築に参画しています。
国内の経済状況や資材の価格が、マンションの建築費に大きく影響しており、2021年現在では、人件費や資材費に関しては非常に高いラインにあるといえるでしょう。
設計も何ページもの図面が必要で、法令や建築基準を満たした設計をしなければいけませんので設計会社の役割も非常に大きいといえるでしょう。
これらの設計費も販売価格に大きく影響します。
諸経費
マンションを建築すると宣伝広告が必要です。
新聞への折り込みチラシやCM広告、モデルルームの設置といった費用がかかります。
またモデルルームなどは案内者が常駐しておく必要がありますので、人件費も考えなければいけないでしょう。
これらの諸経費も計上しなければいけません。
このような費用に販売会社の利益を乗せた金額を販売価格として決定します。
それぞれの販売価格にばらつきがあるのは、土地の仕入れが高い、設計費が高いなどさまざまな要因が絡まって決定するからなのです。
新築マンションの相場の調べ方
新築マンションの価格が決まる要因について解説しましたが、では、新築マンションにおける価格相場はどのように調べたらいいのでしょうか。
新築マンションの価格相場を調べるには、インターネットなどで同じエリアに建築する同じようなタイプの新築マンションをピックアップするのが最も効果的です。
物件が無ければ、築年数が新しいマンションの新築時の販売価格を不動産会社に問い合わせてみましょう。
ちなみに、新築マンションは新築時の価格を調べなければ意味がありません。
しかし、調べるのは5年前くらいの新築価格調査にとどめておきましょう。
10年前の新築時の価格を調べても、状況も大きく変化しており、現在の状況にあてはまるかどうかが分かりません。
5年程度前までの新築時の価格を調べることにより相場の価格が理解できます。
中古マンションの価格の決め方や相場の調べ方
次に、中古マンションの価格を見てみましょう。
中古マンションの価格はどのようにして販売価格が設定されているのでしょうか?
また、中古マンションの価格相場はどのようにして調べればいいのでしょうか?
中古マンションの価格について詳しく解説します。
中古マンションの価格の決め方
中古マンションの価格の決め方で一番大きいのは近隣の取引価格です。
例えば、同じマンションの別の部屋が売りに出ているかもしれません。
そのような価格を参考にして不動産会社が価格を算定し、売主の意向を加味した価格を設定します。
中古マンションの場合、価格の調査を行うのは依頼を受けた不動産会社です。
不動産会社は、当然ですが不動産に関してもプロですのでさまざまな情報を収集しています。
不動産会社しか見ることができないレインズのマーケットインフォメーションによって、実際の取引事例を把握することが可能です。
また、国土交通省が発表している不動産価格指数なども参考にして、中古マンションの売却価格を所有者に提案し決定します。
しかし、価格相場だけで中古マンションの価格を決めているわけではありません。
売主の意向も大きく影響しています。
売主の多くは住宅ローンを残したまま売却を行います。
もしかすると、売却価格で売れたとしてもローンの残高に届いていないかもしれません。
そうなると、当然売却はできないのです。
中古マンションの売却相場より高い金額で売却しなければローンの残高が返せないといった事情も中古マンションの売却価格に反映します。
また、売主の中には、少し利益を乗せたいと考えている人もいますので、不動産会社が提案した売却価格に利益が乗っていることがあるのです。
新築マンションは、ある程度販売価格の決定方法が似通っています。
しかし、中古マンションの場合は、売主のさまざまな事情も影響されていますので、価格の決め方が複数あることも特徴といえるでしょう。
中古マンションの相場の調べ方
中古マンションの価格決定は複数あると述べましたが、ではいったいどのようにして調査すればいいのでしょうか?
一つの調査方法は新築マンションと同じく、近隣の価格相場を調べることです。
複数の中古マンションの価格を調べると、ある程度このくらいの金額で売却されているというのが掴めます。
極端に高い売却価格などもあるでしょうが、調べれば調べる程、相場の価格が鮮明にわかりやすくなるので、数多くの売却価格を調べると良いでしょう。
また、そのほかの調査方法としては、固定資産税評価額を調べる方法もあります。
不動産を所有していると、毎年支払う税金の中に固定資産税があります。
固定資産税は、地方自治体が調べた固定資産税評価額に一定の税率をかけた金額が請求される地方税です。
この固定資産税評価額は、一般的に実勢価格の50%~70%の価格が設定されているといわれています。
つまり、固定資産税評価額の1.5倍前後を売却価格の目安とすることが可能です。
- 近隣相場を調べる
- 固定資産税評価額から算出する
このような方法で価格相場の調査が可能です。
マンション購入時に値引き交渉するなら相場調査は必須
マンションの相場調査は、購入するかどうかの目安となると同時に、値引き交渉においても大きな力を発揮します。
なぜ値引き交渉時に相場が影響するのでしょうか?
ここからは値引き交渉と価格相場の関係性について解説します。
相場を調べて主張を明確にする
相場を調べることにより値引き交渉における主張が明確にできるというメリットがあります。
気に入ったマンションが見つかった場合でも売却価格が折り合わない場合があるでしょう。
その場合、単純に自分の希望している金額よりも高いから値引きして欲しいという交渉をしたところで根拠がなく、成功する確率は非常に低いといえます。
ただ自分の希望を主張しているだけなので、このような場合は、売主の承諾を得ることは難しいといえるでしょう。
中古マンションが売りに出ていた場合、相場をきちんと調べていると、近隣相場よりこれだけ高いのでこのくらい値引きして欲しいといった根拠に基づく交渉が可能です。
値引きの主張に対する根拠が明確になりますので、不動産会社も売主が説得しやすくなります。
新築マンションと中古マンションにおいて値引きがしやすいのは圧倒的に中古マンションです。
新築マンションは、コストに若干の利益を乗せて販売していますので値引きしてしまうと赤字になるケースも少なくはありません。
なので、なかなか値引きを受け付けてくれないといった側面を持っています。
中古マンションは、売主の意向が強く金額に反映しているので、売主が早く売却したければ、多少の値引き交渉も簡単に承諾されることもあるでしょう。
スムーズに交渉を成功させるためにも、きちんと相場を調べた上で根拠を持った値引き交渉が必須です。
そもそも価格相場を調べなければ妥当かどうかわからない
そもそもマンションの販売価格が妥当かどうかを把握するには、相場を調べなければわかりません。
販売価格が妥当かどうか分からないのに、価格が高いか安いかなんてわかるわけがないのです。
まずは、気に入ったマンションが見つかった場合は、相場調査を行って、妥当性を確認することを最初に行わないといけないでしょう。
そうしなければ値引き交渉は非常に難しく、最悪の場合は冷やかしと受け止められてしまい、一切の交渉を受け付けてくれないかもしれません。
価格相場の調査は、価格が高すぎるマンションへのアプローチを防ぎ、無駄な時間をかけないことにも繋がります。
マンション購入における初期段階で価格相場を把握しておくことは大きな効果を発揮するので、住みたいエリアがあるのであれば前もって相場を調べてもいいでしょう。
マンション購入時の相場を調査する3つの方法
最後に、マンション購入時に相場を調査する方法をご紹介します。
- インターネット検索
- 不動産会社への聞き取り
- 現地調査
1つずつ解説していきます。
その①:インターネット検索
近年個人でも相場の調査がやりやすくなったのは圧倒的にインターネットでの検索が出来るようになったからです。
インターネットが普及する前は、マンションを探したければ不動産会社を訪問し、マンションを紹介してもらう方法が主流でした。
しかし、現在は、自分たちでインターネット検索が出来るようになったので、いくつものマンションを比較しやすくなっています。
さまざまな不動産ポータルサイトには山ほどの情報があり、個人で受け取ることが非常に容易になりました。
そのため、自分なりに複数の物件情報を取出し、相場調査が可能となっています。
その②:不動産会社への聞き取り
不動産の情報に関しては、やはり不動産会社に聞き取るのが一番でしょう。
特にエリアに特化した不動産会社ならば情報をしっかりつかんでおり、自分の欲しかった情報を提供してくれます。
しかし、ここで注意しておかなければいけないのが、自分たちが募集しているマンションを早く売却したいがために、地域の相場を少し盛ったりすることがあるのです。
なので、不動産会社の提供する情報をうのみにしてしまうと、間違った情報を得てしまうかもしれません。
できるだけ評判の良い不動産会社を見つけて聞きとることや、自分たちが掴んでいる地域相場と照らし合わせる必要があります。
信頼のおける不動産会社を見つけることも地域相場の把握にはとても大切なポイントです。
その③:現地調査も必須
気になるマンションが見つかると必ず現地の調査を行いましょう。
インターネットの情報だけでは得ることができない情報を自分の目で感じることができます。
いくら条件が良いマンションだったとしても、実際に現地調査を行ったら思っていたこととは全く違うということも珍しくはありません。
少し高いと思っていたマンションも、とても気に入って購入したいと思うかもしれません。
金額以上のメリットを現地の調査で得ることもあります。
現地の調査はほとんど必須といっても過言ではありません。
まとめ
今回は、マンション購入には欠かせない相場調査!調べ方を解説といった内容を解説しました。
もう一度おさらいをすると、マンションの相場を調べるに方法は、以下になります。
諸経費
- インターネット検索
- 不動産会社への聞き取り
- 現地調査
マンションの購入にあたって相場調査は欠かせません。
相場調査をすることにより、値引き交渉にも根拠を持った交渉が可能ですし、本当に納得したマンション購入ができます。
購入した後に後悔しても後の祭りです。
近年ではインターネットが一般的に普及していますので、自分なりの相場調査が非常にやりやすくなっています。
しかし、インターネットでの情報だけではなく、気に入ったマンションが見つかると必ず現地調査を行いましょう。
快適なマイホーム生活を送るためにも、自分なりの分析を行って、自分にとってベストのマンションを探しましょう。
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この記事を書いた人
資格:宅建・FP2級・通関士・総合旅行業務取扱管理者
大学生の時に一人旅に目覚め、海外50か国以上を訪れました。その経験を武器に新卒で旅行会社に入社しましたが、入社数年で倒産という憂き目にあってしまいます。悔しさをバネに宅建・通関士・FP資格を無職期間の4年でゲット!現在は不動産会社の窓口勤務ですが、コロナ渦で週休4日ペースが続いているため、新しい資格取得に向けて日々奮闘中です。趣味はペット。特技は英会話。
清水みちよ
30代女性