マンション購入

マンションの購入にはいくらかかるのか?頭金や諸費用などを解説

マンションを購入したいのですが、どんな費用がかかるのでしょうか?また、いくらの自己資金が必要なのかを教えてください。

といった悩みにお答えします。

本記事の内容

  • マンション購入に必要な頭金はいくらかかる?
  • マンション購入時にかかる5つの費用
  • マンション購入後にかかる5つの費用
  • マンション購入時の費用を抑える4つのコツ
  • マンション購入後の費用を抑える3つのコツ

マンションなどの不動産を購入する場合、購入代金以外にもたくさんの費用が必要となります。

とはいえ「マンションの購入にかかる費用って何があるの?」「少しでも安く済ませたいので費用を抑えるコツを教えてほしい!」と思っている方は多いのではないでしょうか?

今回はマンション購入でかかる費用について解説していきます。

本記事を読むことで、マンションを購入するとき以外にもかかる費用を知ることができるので、事前に貯めておくことができます。

そうすることで、マンションを購入してから、予想外の出費が発生することが無くなります。

マンションを購入する前にどのくらいの費用がかかるのかをしっかりと把握しておきましょう!

マンション購入に必要な頭金はいくらかかる?

まず、準備しておかなければいけない費用の中で最初に必要になる費用が頭金です。

頭金とは、マンションを購入するときになるべく借り入れの金額を少なくするために最初に支払うマンション購入代金のひとつです。

また、マンション購入代金全額をローンで購入できない場合に最初に支払うものでもあります。

ではこの頭金はマンションを購入する場合、どの位の頭金が必要なのでしょうか?

また、頭金なしでマンションを購入することは可能なのでしょうか?

ここではマンションの購入における頭金について解説します。

一般的には売買価格の2割程度

頭金を入れる最も大きなメリットは、借り入れの金額を減らすことです。

マンションの購入には非常に大きな費用がかかり、人生で一度あるかないかのお金を使います。

住宅ローンでは、何千万単位の借り入れを行い、最長35年間の期間で返済していくことになるでしょう。

毎月、長期間にわたり返済しなければいけませんので毎月の返済額はなるべく少なく抑えたいものです。

毎月の返済額を抑えるにはあまり大きな金額を借り入れしないことが、方法のひとつとして挙げられます。

つまり、頭金を入れることで、借り入れ金額を減らし、毎月の返済負担を減らすのです。

できる限り頭金を入れることによって借り入れを減らすのは良いのですが、貯金全額を頭金に使うのはおすすめできません。

多少、一定の資金を持っておかなければライフスタイルの変化や突発的なアクシデントに対応できない場合があるからです。

一般的に、頭金はマンションの購入代金の2割程度といわれています。

2,000万円のマンションならば400万円程度の頭金を準備しておくといいでしょう。

頭金なしのフルローンで購入する人も多い

頭金を払うほどの貯金をしていなくてマンション購入代金を全て借り入れで購入したいと思っている人も多いようです。

では、実際に頭金を入れることなくマンションを購入することは可能なのでしょうか?

フルローンでマンションを購入することは可能です。

希望している人全員が可能というわけではありませんが、金融機関の判断次第で、頭金なしでのマンション購入もそう珍しいことではありません。

住宅ローンは誰もが希望通りの金額を借り入れできるわけではなく、金融機関の審査によっては全く借りることができない場合もあります。

金融機関の審査内容は全てが公表されているわけではありませんが、年収や勤務年数、家族構成などが審査内容に大きく影響しています。

審査内容が全く問題ない人は住宅ローン全額を融資されることも可能なのです。

審査の結果によって、頭金は必要ありません。

今後の支払いと貯蓄のバランスがポイント

では、実際に頭金を入れた方が良いのか全額フルローンで購入した方がいいのかどちらが良いのでしょうか?

基本的に頭金を入れておいた方が、毎月の返済額が減りますので、大きなメリットといえるでしょう。

しかし、頭金が貯まるまでマンション購入を控えてしまうと気に入ったマンションを購入するタイミングを逃してしまうことがあります。

かといって、貯金無しでマンションを購入した場合、住宅ローンの審査は通ったとしても、毎月の返済に苦しむことになるかもしれません。

まずは、自分で毎月支払うことができる金額を計算し、それによって借り入れ可能な金額を大まかに算出しておきましょう。

近年、金融機関の住宅ローンシミュレーションを利用して、毎月の返済額から借り入れできる金額をネット上で算出することが可能です。

そして購入したいマンションの金額と比較して、どの程度の頭金が必要かを算出しましょう。

すると、大きな負担が無く住宅ローンを利用したマンション購入に繋がります。

マンション購入時にかかる5つの費用

まずは、マンション購入時にかかる5つの費用をご紹介します。

  1. 仲介手数料
  2. 印紙税
  3. 住宅ローン諸費用
  4. 登記費用
  5. 保険料

1つずつ解説していきます。

その①:仲介手数料

仲介手数料は、不動産会社に売買の仲介を依頼した時に発生する報酬が仲介手数料となります。

仲介手数料は、購入するマンションの金額によって異なるのですが、その際にかかる仲介手数料の料率は以下の通りです。

購入金額の200万円までの部分:購入金額の5%(つまり10万円)+消費税
購入価格の200万円~400万円まで:購入金額の4%(つまり8万円)+消費税
購入価格の400万円以上:購入金額の3%+消費税

しかし、上記の場合、金額部分で手数料率が異なるため、若干計算が分かりにくいです。

そのため、一般的に用いられている計算式は以下になります

仲介手数料 = 購入金額 × 3% + 6万円 + 消費税

となります。

仲介手数料はかかる費用の中でも大きな割合を占めますので、前もって計算しておきましょう。

その②:印紙税

印紙税は、マンションを購入するときに締結する売買契約書や、住宅ローンを契約する場合の契約書などに貼る印紙代を指します。

印紙税の税額は、マンションの購入金額や住宅ローンの借入金額によって異なり、印紙税の軽減時期などにマンションを購入すると印紙税が安いケースもあるので、印紙税の軽減措置などを有効活用しましょう。

その③:住宅ローン諸費用

住宅ローンを利用する場合、いくつかの諸費用が余計にかかることを把握しておかなければいけません。

住宅ローンにはどのような諸費用が発生するのでしょうか?

まずかかる費用は、保証会社への手数料です。

住宅ローンを利用する場合、保証会社へ連帯保証人になってもらいます。

これは、万が一住宅ローンを滞納した場合でも、金融機関に対して保証会社から支払ってもらうためです。

住宅ローンの支払いが免除される訳ではありませんが、金融機関の回収不能にならないための対策といえます。

保証料は借入する金額によって異なり、借り入れ金額が多ければ多いほど、保証料も高くなるといえるでしょう。

次に融資の手数料が発生します。

これは一般的に3万円から5万円程度です。

これらの諸費用を全体的に計算すると一般的に購入金額の8%前後が一般的といわれています。

その④:登記費用

マンションを購入する場合、所有権の登記を行わなければいけません。

購入したマンションは、自分が所有しているものということを公に証明するための手続きで、登記することにより所有権を証明することが可能です。

また、住宅ローンを利用する場合は、抵当権の設定も行う必要があります。

抵当権とは、このマンションを担保としてお金を借りていることを証明するものです。

住宅ローンが返済不能となった場合には、金融機関は、抵当権を行使し、マンションを処分することができます。

このような登記手続きは、一般的に司法書士などに依頼し登記を行いますが、これらの手数料は、それぞれ購入金額や、司法書士によって大きく違うのです。

できるだけ安い司法書士に依頼することで費用を抑えることが可能です。

その⑤:保険料

住宅ローンを利用する場合は融資の条件として火災保険への加入を義務付けられる場合が一般的です。

また、地震災害が不安な場合は火災保険とセットで加入することもできます。

このような保険の費用も諸費用として把握しておく必要があるでしょう。

保証の内容や購入金額によっても大きく異なりますので費用に関しては一概にはいえませんが一般的には20万円~40万円前後だといわれています。

また火災保険は10年程度、地震保険は最大5年間の加入となりますので期間を過ぎると再度費用がかかる点も見逃してはいけません。

マンション購入後にかかる5つの費用

続いては、マンション購入後にかかる5つの費用をご紹介します。

  1. 固定資産税や都市計画税
  2. 引っ越し費用
  3. 家電購入費
  4. 修繕積立金
  5. 共益費や駐車場代

1つずつ解説していきます。

その①:固定資産税や都市計画税

まず、賃貸のときと大きく異なるのが、住まいに関する税金の支払いが発生する点です。

マンションなどの不動産を所有する場合には、毎年固定資産税と都市計画税がかかります。

1月1日時点の所有者に対して地方自治体が課税する地方税です。

1年間の税金を4回に分けて納付します。

計算方法は

固定資産税=土地と建物の固定資産税評価額×1.4%

都市計画税=土地と建物の固定資産税評価額×0.3%

です。

毎年納付しなければいけませんので、住宅ローンの返済と合わせてしっかりと理解しておきましょう。

その②:引っ越し費用

引っ越しの費用も見ておかなければいけません。

費用は引っ越し会社や引越しする距離によって異なります。

また荷物が非常に多い場合にも費用が割高になるかもしれません。

その③:家電購入費

せっかくマンションに引っ越すのだからとこの際買い換えなどで家電を購入する人も多いようです。

引っ越しにあわせて購入したい家電などがあったら、これも購入前にかかる支出として前もって計算しておきましょう。

その④:修繕積立金

マンションの場合、定期的に全体改修工事や修繕工事の費用をあらかじめ積み立てて準備しておきます。

この修繕にかかる積立金は、マンションの所有者に請求され、修繕に備えるのです。

一般的には毎月定額が徴収されますので、ローンの返済と合わせて毎月の出費として把握しておく必要があります。

その⑤:共益費や駐車場代

マンションは共同住宅の位置づけとなりますので、共用部分にかかる費用は、所有者で負担しなければいけません。

共益費は、主に共用部分の電気代や水道代、水質検査費用、共用部分の清掃代などに充てられます。

また、マンションは購入したとしても駐車場まで無償で利用できるわけではありません。

マンションの敷地内にある駐車場は別途管理組合と賃貸借契約を交わす必要があるのです。

共益費も駐車場代も毎月発生する費用となりますので、住宅ローンの返済や修繕積立金などと合わせて毎月の支出として理解しておきましょう。

マンション購入時の費用を抑える4つのコツ

続いては、マンション購入時の費用を抑えるコツを4つご紹介します。

  1. 住宅ローンを利用する金融機関を十分検討する
  2. 物件のエリア相場を知り値引き交渉に役立てる
  3. 不動産会社が売主の物件を購入する
  4. 自分で登記を行う

1つずつ解説していきます。

その①:住宅ローンを利用する金融機関を十分検討する

住宅ローンを利用する場合、金融機関によっては、毎月の返済額の負担を和らげることができます。

住宅ローン商品は各金融機関によって異なり、金利もさまざまです。

金利の安い金融機関や、サービスが充実している金融機関を選ぶことで支出を抑えましょう。

住宅ローンを検討する場合は必ず複数の金融機関から選択することをおすすめします。

その②:物件のエリア相場を知り値引き交渉に役立てる

マンションの値引き交渉を行うにあたり、その地域のエリア相場を知ることが大きな武器になり得ます。

エリアの相場よりも割高の場合は、エリア相場をふまえた値引き交渉に根拠を持たせることが可能です。

根拠のない値引き交渉はなかなか売主に認めてもらうことができません。

また、中古マンションを購入する場合は同じマンションの別の部屋が売却に出ていることもあるので、比較に役立てることができます。

根拠を持った値引き交渉で購入金額を抑えましょう。

その③:不動産会社が売主の物件を購入する

不動産会社が売主となっているマンションをその不動産会社経由で購入しましょう。

この場合、抑えることができる費用が仲介手数料です。

仲介手数料は、あくまでも仲介を行うことによる手数料なので、自らが売主となるマンションンでは仲介手数料がかかりません。

もし、マンションの3,000万円だった場合は、仲介手数料として1,056,000円かかります。

この費用がかかりませんので大きく費用を抑えることが可能です。

その④:自分で登記を行う

マンションを購入する場合の諸費用として登記費用がかかると説明しました。

この登記は、多くは司法書士に依頼しますが、自分で登記手続きを行うことも可能です。

自分で登記を行うことができると司法書士の手数料がかかりません。
これも費用を抑えるには効果的な方法です。

マンション購入後の費用を抑える3つのコツ

最後に、マンション購入後の費用を抑えるコツを3つご紹介します。

  1. モデルハウスの物件を購入して家電購入を節約
  2. 引っ越しはシーズンを外して頼む
  3. 住宅ローン減税を活用する

1つずつ解説していきます。

その①:モデルハウスの物件を購入して家電購入を節約

新築マンションの展示において時々、そのマンションの部屋をモデルルームにして販売促進を行っていることがあります。

最終的には、その部屋も売り出されますが、モデルルームとして利用している分、価格が割安になり家電がそのままついている場合があるのです。

モデルルームとして利用された部屋を購入することで費用が安かったり家電がついていたりしている場合があります。

価格を抑えるにはこれも効果的といえるでしょう。

その②:引っ越しはシーズンを外して頼む

引っ越し費用が割高になる時期が最も引っ越しが重なる1月から3月です。

この期間での引越しはなるべく避けて平常時に引っ越しを行うことをおすすめします。

平常時だと、複数の引っ越し業者を比較して安い引っ越し業者を選ぶことも可能です。

その③:住宅ローン減税を活用する

住宅ローンを利用した場合欠かせないのが住宅ローン減税の利用です。

いくつかの条件はありますが、住宅ローン減税が利用できると、毎年のローン残高の1%部分が所得税から控除されます。

しかも10年間にわたり利用できますので、必ず利用したい制度ですね。

まとめ

マンションを購入する場合には、購入金額だけではなく、さまざまな諸費用がかかりますので、しっかりとかかる諸費用をチェックしておきましょう。

また、毎月の費用もローンの返済額だけではなく、共益費や駐車場代、修繕積立金や固定資産税などの税金関係もチェックしておく必要があります。

マンションの購入にかかる費用は、いくつかの方法により抑えることが可能です。

この記事を参考にして、気に入ったマンションをお得な価格で購入しましょう。

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この記事を書いた人

清水みちよ

30代女性

資格:宅建・FP2級・通関士・総合旅行業務取扱管理者

大学生の時に一人旅に目覚め、海外50か国以上を訪れました。その経験を武器に新卒で旅行会社に入社しましたが、入社数年で倒産という憂き目にあってしまいます。悔しさをバネに宅建・通関士・FP資格を無職期間の4年でゲット!現在は不動産会社の窓口勤務ですが、コロナ渦で週休4日ペースが続いているため、新しい資格取得に向けて日々奮闘中です。趣味はペット。特技は英会話。

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