といった悩みにお答えします。
本記事の内容
- 土地を持っている人が不動産投資する際の3つの選択肢
- 土地のまま賃貸
- 建物を建てて活用
- 売却
土地は何もせずに所有していると、固定資産税や管理費が掛かってしまうものです。
しかし、上手に活用できれば収益を得られます。
ただし、土地活用といってもさまざまな手段がありメリット・デメリットが異なります。
それぞれの特徴を理解したうえで、自分に合った土地への不動産投資を選ぶことが大切です。
この記事では、土地活用としての不動産投資の種類やそれぞれのメリット・デメリットを分かりやすく解説します。
これから不動産投資を始めるという方は、以下の記事をご覧ください。
【初心者向け】不動産投資の始め方!7つのステップで徹底解説!
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土地を持っている人が不動産投資する際の3つの選択肢
土地を所有している人が不動産投資をする場合、次のような選択肢があります。
- 土地のまま賃貸
- 建物を建てて活用
- 売却
その①:土地のまま賃貸
土地をそのまま貸し出して収入を得る方法なら、初期費用はほとんどかからず収入を得られるというメリットがあります。
借主が建物などを建築するので建築費用などの負担は必要なく、土地の活用方法は借主が自由にできるので需要も高いでしょう。
定期借地契約を結べば、契約期間中は土地代が得られ契約終了後は土地が返却されるので、将来的に別の土地活用も可能です。
安定して収入を得られますが、他の活用方法に比べ収益性は低いので注意しましょう。
その②:建物を建てて活用
土地活用といってイメージするのは、建物を建てて活用する方法が一般的でしょう。
建物を建てて活用する方法として、定番ともいえるものには次のようなものがあります。
- アパートやマンション
- 戸建て賃貸
- 賃貸併用住宅
- 駐車場
賃貸物件を建設して家賃収入を得る方法は、土地活用の中でも多くの人から選ばれている方法です。
初期費用が高額になりますが、うまく運営できれば安定した収入を長期に渡り得られるでしょう。
その③:売却
土地を売却してしまうのも一つの手段となります。
「空き地を相続したけど活用するつもりがない」と言う場合などではよく選択される手段です。
活用する手間や費用を掛けたくない、活用が難しい立地、土地の所有権にこだわりがない、などという場合には売却が適しているでしょう。
売却ならまとまった資金を得られ、土地所有の負担からも解放されるというメリットがあります。
ただし、土地の状態や立地によって売却額は異なり、必ずしも売却できるわけではない点には注意が必要です。
土地活用はそれぞれにメリット・デメリットがあり、土地の状態や活用の目的によっても選ぶべき方法が異なります。
それぞれの活用法については、以下で詳しく解説していくので参考にしてみてください。
土地のまま賃貸
土地そのものを貸し出して収入を得る活用法でのメリット・デメリットについて、見てみましょう。
メリット
- 安定した収入を得られる
- 初期費用や管理維持費が必要ない
- 節税効果
土地の賃貸のメリットは、長期間に渡り安定した収入を得られるという点です。
契約によっても異なりますが、基本的に契約期間は短くても10年、長ければ50年以上になり、その期間中は土地代を得続けられます。
また、賃貸物件を建設するような初期費用は掛からず、契約期間中の管理維持費は借主が負担するものです。
貸主は大きな費用を負担することなく土地を活用できる点も、メリットとなります。
土地を貸し出しても所有権が借主にある以上、固定資産税や都市計画税の負担は必要です。
しかし、住宅用地として貸し出すことで、固定資産税・都市計画税の軽減措置を受けられるので、税金の負担も減らせられるでしょう。
デメリット
- 収益性は低い
- 土地を自由に活用できない
土地を貸し出す場合安定した収入を見込めるものの、他の活用方法に比べると収益性は低い点には注意が必要です。
マンションやアパートの場合は、経営が上手くいけば家賃収入を得られるため収益性が高くなります。
その点、地代の相場は土地価格の2~3%程となるので高い収益性は見込めません。
固定資産税を賄うくらいの収入で十分という意識で活用する必要があるでしょう。
また、契約期間中は自由に土地を活用できず、貸主の都合で土地をすぐに返却してもらうこともできません。
別の活用をしたい場合でも、制限が掛かってしまい自分の自由にできない点には注意しましょう。
土地の賃貸は契約期間が長期に渡るのが一般的であり、契約によっては半永久的に土地を借り続けられてしまう可能性もある点は気を付けなければなりません。
次に、土地として貸し出す場合の契約の方法には、大きく次の2つがあります。
- 普通借地権
- 定期借地権
それぞれ貸し出す期間や制限などが異なるので、違いを理解してうえで適切な契約方法を選ぶことが重要です。
その①:普通借地権
普通借地権は、30年以上の契約期間で土地を貸し出す契約です。
契約期間終了後には借主が望めば契約を更新でき、その場合貸主は正当な理由がなければ更新を拒否できません。
貸主が契約更新を拒否できる正当な理由としては、次のようなケースがあります。
- 土地に自分や家族が住む家を建てる必要がある
- 貸主がその土地以外に不動産を所有していない
- 借主が土地を活用していない
上記のような、貸主にとってどうしても土地が必要と言える理由がなければ契約が更新されてしまいます。
契約更新期間は1回目が20年、2回目以降は10年ごとと長期間の契約になるため、更新され続けると土地が還ってこなくなる可能性があるので注意しましょう。
その②:定期借地権
1992年に施工された借地借家法によって誕生したのが、定期借地権です。
普通借地権では貸主の権利が保護され貸主にとって不利な状況になるため、貸主の権利を守るための制度として制定されています。
定期借地権は、さらに次の3つに分かれます。
一般定期借地権 | 事業用定期借地権 | 建物譲渡特約付借地権 | |
契約期間 | 50年以上 | 10年以上 | 50年未満30年以上 |
契約形式 | 書面 | 公正証書 | 口頭でも可能 |
更新 | 不可 | 不可 | 不可 |
契約終了時 | 更地にして返還 | 更地にして返還 | 貸主が建物を買い取る |
一般定期借地権と事業用定期借地権では、期間終了後の更新が認められず土地を更地で返還する義務があります。
建物の解体費用の負担も必要なく確実に土地を返還してもらえるので、その後の土地活用がしやすいというメリットがあります。
建物を建てて活用
次に建物を建てて活用する方法について見ていきましょう。
建物をたてて活用するメリット・デメリットには次のようなことがあります。
メリット
- 収益性が高い
- 節税効果
- 自分の資産になる
代表的な土地活用法である、アパートやマンションなどの賃貸物件を建設して経営する場合、入居者さえ確保できでは毎月安定して賃料収入を得ら、収益性も高くなります。
また、賃貸などの居住用物件を土地に建設することで、固定遺産税の軽減措置を適用でき節税効果も期待できるでしょう。
賃貸物件は、基本的にローンを組んで建設しますが、ローン完済後は自分の資産とできます。
現役世代でローンを完済できれば、その後の収入を手元にできるので老後の年金代わりにもなるでしょう。
デメリット
- 初期費用が高額になる
- 立地に左右される
- 賃貸経営の場合空室などのリスクがある
建物を建てる大きなデメリットが、初期費用が高額になる点です。
アパートやマンション1棟建設するとなると、数千万から億単位での費用が必要になるでしょう。
賃貸経営中も維持管理費などの費用が発生する点にも注意が必要です。
また、建物を建てる場合、収益性は立地によって大きく左右されます。
駅の近くや商業施設の近くと言ったニーズの高い立地でなければ、収入を得られない可能性もあるでしょう。
賃貸経営の場合、空室リスクや家賃滞納リスクなどさまざまなリスクがある点にも注意しなければなりません。
リスクによっては、収入を得られないだけでなく自己資金の持ち出しが必要になり、自己破産する可能性もあるのです。
建物を建てて活用する場合、建てる建物にはさまざまな種類があります。
所有する土地の特性に応じてどの方法で活用するのかを選ぶことが重要です。
主な建物としては、次のようなものがあります。
- 居住用施設
- オフィスや商業施設
- 高齢者向け施設
- 駐車場
- 太陽光発電
居住用施設
定番ともいえるのが、アパートやマンション・戸建てなどの賃貸居住用施設を建設する方法です。
家賃収入を得られるため収益性が高くなります。
ただし、賃貸ニーズの見込める土地であることが重要になります。
住宅街や駅の近く・学校や病院・商業施設の近くと言った立地の良い土地なら入居者を確保しやすく収益を高められるでしょう。
立体の良い土地を所有している場合に、おすすめの活用方法と言えます。
オフィスや商業施設
オフィス街や繁華街の土地を所有している場合、ビルを建設してオフィス施設やテナントとして貸し出すのも一つの方法となります。
法人との契約となるためアパートやマンションよりも賃料を高く設定することが可能です。
ただし、ビルの建設となると面積や必要な設備の多さなどから初期費用が億を超えるのが、一般的と高額になるので注意しましょう。
また、定期的なビルのメンテナンス費用もアパートやマンションに比べて高額になります。
高齢者向け施設
少子高齢化の進む日本では、高齢者向け施設の需要も増加している傾向にあります。
老人ホームや介護施設・サービス付き高齢者住宅などを建設して運営することで、収入を得ることとも可能です。
高齢者向け施設の場合、立地の悪い土地でも活用しやすいという特徴があります。
郊外や田舎の広い土地を所有している場合などで検討するとよいでしょう。
駐車場
初期費用を抑えて土地活用するなら、駐車場施設の設置だけでスタートできる駐車場経営がおすすめです。
コインパーキングの場合はある程度の駐車設備を整える費用が必要ですが、それでもアパートやマンション建設に比べれば費用は抑えられます。
月極などの青空駐車場であれば、初期費用はほとんどかからないでしょう。
駐車場経営の場合、収益性はあまり高くありません。
また、居住用建物を建設するわけではないので固定資産税の軽減措置を受けられない点にも注意が必要です。
太陽光発電
太陽光パネルと言った発電設備設置するだけで活用でき、集客などの必要もないので立地が悪い土地でも活用できるというメリットがあります。
ただし、初期費用が高額になる点と、売電収入を得られますが収益性は高くない点にも注意しましょう。
売却
土地を売却するメリット・デメリットには次のようなことがあります。
メリット
- まとまった資金を得られる
- 管理維持費がかからない
土地を売却することで、一度にまとまった収入を得ることが可能です。
売却することで所有権を手放せるので、その後の管理維持費や税金などの負担も必要ありません。
デメリット
- 必ず売れるわけではない
- 税金が掛かる
売却できるかは立地や土地の形状によって異なります。
需要の高い土地であれば比較的高額での売却も見込めますが、立地が悪い土地やいびつな形の土地などでは売却自体が難しい可能性があるでしょう。
売却でいた場合でも、売却の利益に対しては譲渡所得税が発生する点にも注意が必要です。
活用法がないなら売却するのも一つの方法
土地活用は、どの活用法でも何かしらのリスクがあります。
活用法が見つからない場合やリスクを避けたい、活用の手間や費用を掛けたくないといった場合は、売却を検討するとよいでしょう。
ただし、一度売却してしまうと二度とその土地を活用できなくなる点には注意が必要です。
将来その土地に住みたい場合やいつか活用して収益を上げたいと考えているなら、売却は慎重に判断するようにしましょう。
売却するなら一括査定の利用がおすすめ
土地を売却する場合、売却額は不動産会社によって大きく異なります。
事前に複数社の不動産会社に査定依頼して、比較検討することが大切です。
複数の査定結果を見比べることで、売却額の相場が見えてくるだけでなく、不動産会社の対応やサービスなども比較できます。
しかし、複数の不動産会社に依頼するのは手間や時間が掛かるものです。
そのような手間や時間を掛けたくないのであれば、一括査定を利用することをおすすめします。
一括査定であれば、土地の情報を入力するだけで一度にまとめて複数の不動産会社に査定してもらうことが可能なので、検討するとよいでしょう。
まとめ
土地活用での不動産投資の種類についてお伝えしました。
土地活用としては「土地のまま貸し出す」「建物を建てて活用」「売却」と言う選択肢があり、それぞれメリットやデメリットが異なります。
自分の所有する土地の特徴や活用目的に応じた活用方法を選ぶことが大切です。
この記事を参考に、それぞれの特徴を比較し最適な土地活用ができるようにしましょう。
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この記事を書いた人
資格:宅建士、FP2級技能士(AFP)
地方銀行、不動産会社を経て金融や不動産関連の情報をお伝えするフリーライターとして活動しています。
実務で得た知見を活かして、記事を読まれる方の困りごと解決に役立てられたらと考えています。
逆瀬川勇造
30代男性