マンション購入

マンション投資の基本「利回り」の基礎知識について解説します!

マンション投資しようと思っているのですが、「利回り」ってなんですか?マンション投資で失敗したくないのでどういった物件を選ぶのが良いのかを教えてください。

といった悩みにお答えします。

本記事の内容

  • 利回りについての基本知識
  • 既存物件の利回りを上げる方法
  • 利回りの良い新規物件を探す方法

不動産投資としてもっとも始めやすい「マンション投資」。

自分が住まなくなったマンションを賃貸に出すケースだけでなく、サラリーマンが投資用マンションを購入して運用するというケースも増えています。

投資をする上で確実に理解しておきたいのが利回りです。

運用中はいかに利回りがよくなるかということを常に意識しなければなりません。

また、これから物件を購入するという場合においても、利回りは物件の良し悪しを見極める指標になります。

この記事では利回りの基礎的な知識について説明していますので、これから投資を始めるという人は参考にしてください。

利回りについての基本知識

投資物件を購入・運用していくためには利回りについて良く理解する必要があります。

まずは利回りについての基礎的なことを説明していきたいと思います。

利回りとは

利回りは、投資物件の良し悪しを判断する指標の一つです。

投資額に対して、どれだけ収益が得られるかということをパーセンテージ(%)で表します。

たとえば投資マンションを購入するとき、利回り7%の物件と利回り10%の物件の二つがで検討しているとき、利回りだけで考えると後者の方が優良物件であるというように判断することができます。

ただし、利回りが良くてもほかの条件によって失敗するという事例もあります。

利回りだけで物件の良し悪しを判断するのではなく、あくまで物件を絞り込む最初の段階の指標として参考にしましょう。

表面利回りと実質利回り

利回りには、表面利回りと実質利回りというものがあります。

 表面利回りとは

表面利回りは、不動産収入を物件価格で割った数値のことを言います。

主に投資物件の購入を検討するときや、売買取引のシーンなどで用いられます。

投資物件の広告などでは表面利回りが表示されていることが多いです。

なお、表面利回りは次の計算式に基づいて算出します。

表面利回り=年間収入÷物件価格

 実質利回りとは

一方で実質利回りは、収益から諸経費を差し引いた利益額をベースにして計算するもので、より実態に近い指標です。

主に投資物件の収益管理をするときなどに用いられます。

実質利回りを計算するときは、購入時にかかった経費については物件価格に加算し、毎年の固定費については収入から差し引いて算出します。

実質利回り=(年間収入-年間経費)÷(物件価格+購入経費)

実際に、弊社で販売していた物件を例にして、表面利回りと実質利回りをシミュレーションしてみましょう。

サザンパレス西日暮里購入時にかかる初期費用毎年かかる固定経費
物件価格 2,380万円登記費用:30万円賃貸管理費:3.6万円
年間収入 147万円不動産取得税:10万円管理費等:14万円
仲介手数料等:85万円固定資産税:5.8万円
ローン諸経費:50万円

※2020年10月時点のデータ

サザンパレス西日暮里の表面利回りと実質利回りを計算すると以下のようになります。

  • 表面利回り=147万円÷2,380万円=約6.1%
  • 実質利回り=(147万円-23.4万円)÷(2,380万円+175万円)=約4.8%

このように表面利回りは良く見えても、経費を算入することで実質の利回りは下がってしまうこととなります。

表面利回りはあくまで投資物件を絞り込むときの最初の段階の目安として参考にするようにし、本格的に購入を検討するときは実質利回りをシミュレーションしなければなりません。

  • 表面利回りは、その物件がどれだけの収入をもたらすか表す数字
  • 実質利回りは、その物件がどれだけの利益をもたらすか表す数字

どれくらい利回りがあれば良物件なのか

マンションを投資利用する場合、どれくらいの利回りがあれば優良物件と言えるのでしょうか。

一般的に流通している投資物件の統計を参考にしながら考えてみましょう。

一般社団法人日本不動産研究所が2020年10月に発表した不動産投資家調査のデータにでは、下記のような結果が出ています。

不動産投資家調査 賃貸住宅の期待利回り等について(一部抜粋)

東京札幌仙台千葉名古屋大阪広島福岡
ワンルーム4.2~4.4%5.5%5.5%5.2%5.0%4.8%5.7%5.0%
ファミリー4.3~4.5%5.5%5.6%5.3%5.2%5.0%5.8%5.2%

調査結果によると投資家の期待する利回りは概ね5%前後の水準となっています。

表面利回りで5~6%あたりであれば平均水準の物件に分類され、その数値を超えてくると優良物件だと言えそうです。

ただしこれは全ての築年数を含めた総合的な平均値です。

マンションは築年数が経過するにつれて物件価格が安くなりますので、古いマンションの方が利回りは良く見えます。

しかし古いマンションは、「空室になりやすい」「予期せぬ修繕が必要になることがある」というリスクがあり、運用してみると正味の利回りが低くなるということがあります。

購入物件を選ぶときは利回りだけではなく、他のリスクについて注意しながら総合的に判断することが大切です。

 利回りと築年数の注意点

  • 築浅マンション→表面利回りは低いが、空室や修繕のリスクは低い
  • 築古マンション→表面利回りは高いが、空室や修繕のリスクが高い

満室時想定利回

マンションの表面利回りや実質利回りは、物件を売買する時点の現状を表す指標です。

しかしこの数字は常に満室であることを想定している利回りであるため、投資運用中に入居の稼働率が下がると正味の利回りが悪くなってしまうということも意識しなければなりません。

アパートのような共同住宅であれば、仮に20%の空室があったとしても残りの80%からの家賃収入でキャッシュフローを賄うことができます。

しかし、一室の分譲マンションを賃貸するようなケースでは、仮に一年入居者が決まらなければその年の稼働率はゼロとなってしまい利回りどころではなくなってしまいます。

ですので、投資用マンションを見極めるときは継続的に客付けが可能な物件かどうかという視点で検討することも大切なポイントです。

既存物件の利回りを上げる方法

運用中のマンションの利回りを上げるために大切なことは以下の通りです。

  1. 家賃収入を増やす
  2. 経費を削減する

この二つのポイントから、具体的な方法を考えていきたいと思います。

リフォームの実施

マンションの築年数が古いと、なかなか入居者が決まりにくく空室期間が空いてしまうという難点があります。

入居回転を良くするために家賃を安く設定しなければならず、結果的に利回りの悪化につながってしまいます。

古いマンションの利回り改善においては、リフォームは有効な手段になります。

ただし、費用をかけすぎるとかえって利回りが悪化することもあるので、収入向上の見込みと予算のバランスを考える必要があります。

 事例

3,000万円で購入した中古マンションを運用し、年間100万円の収益を得ているケースで考えてみましょう。

このマンションに100万円の費用をかけてリフォームすることで家賃収入が120万円に改善する見込みがあるとすると、リフォーム部分の想定利回りは20%となります。

家賃増額分20万円÷リフォーム費用100万円=20%

運用から5年目で上記のリフォームを実施したと仮定したとき、1~5年目の総収入は500万円ですが、6~10年目の総収入は600万円になります。

そうすると10年間での平均収入は110万円となり、1年あたりの平均利回りは3.54%となります。

平均収入110万円÷物件総費用3,100万円=3.54%

一方で、何もせず現状のままで10年間運用した場合の平均利回りは満室想定で3.3%です。

リフォームを実施することで、10年間トータルの平均利回りは0.24%の改善が実現できることになります。

上記の事例のように、リフォーム予算を組むときは「リフォーム部分の利回り」と「運用期間トータルの利回り」の両面からシミュレーションを立てて検討することが大切です。

賃料等の条件面の調整

入居者が決まらずに空室の期間が長くなってしまうということも利回りを下げてしまう要因になります。

購入時の期待利回りを実現するためには賃料を下げることは避けたいところではありますが、入居稼働率が課題となっているときは思い切って値下げするというのも一つの手段です。

事例として3,000万円で購入したマンションを運用するケースで考えてみましょう。

家賃10万円に設定したときの運用期間中の入居稼働率想定値=70%
→年平均収入:84万円(利回り2.8%)

家賃9万円に設定したときの運用期間中の入居稼働率想定値=90%
→年平均収入:108万円(利回り3.2%)

このように、家賃を安く設定することで賃貸の回転が良くなり、運用期間全体で見た利回りは高くなるということもあります。

もちろん将来の稼働率を正確に想定することはできませんが、家賃を下げた方が結果的に正味の利回りがよくなることもあるということは意識するようにしましょう。

エリアの需要に合わせた物件にする

エリアの需要にマッチしていないため、空室期間が長くなってしまうというケースも考えられます。

今一度、エリアの需要をリサーチし、ニーズに合った物件にすることで思いのほか入居者が付きやすくなることがあります。

たとえば年配層が多い地域であれば室内をバリアフリーに改装してシニア向け物件にしたり、学生が多い地域であればルームシェア可という条件にしたりする方法が考えられます。

地域のニーズに適合するような付加価値をつけることで空室の悩みが改善したり、場合によっては賃料が上げられるということもあり得ますので、一度検討してみる価値はあるとおもいます。

ランニングコストの見直し

経費を落とすということも、利回りを上げるためには大切なポイントです。

マンション投資を運用する上で、主に以下のランニングコストがかかります。

 マンション投資のランニングコスト

  • 分譲マンションの管理費・修繕積立金・駐車場使用料
  • 賃貸管理会社への管理手数料
  • ローンの金利部分
  • 税理士費用
  • 所得税、住民税
  • 固定資産税
  • 火災保険料

この中で削減可能なコストを考えると、管理手数料や税理士費用などの外部委託費です。

また、火災保険も見直しにより安くなることもあります。

マンションから得られる年間収入が大きいケースにおいては、マンションの所有名義を法人化することで所得税や住民税を節税できることもあります。

利回りの良い新規物件を探す方法

初めてマンション投資にチャレンジしたいという人も多いと思います。

ここからは、投資用のマンションを購入するときに気を付けたいポイントについて解説します。

入居稼働率が高い物件を選ぶ

投資用マンションを選ぶとき、利回りと同じくらい重要になるのが入居率および入居稼働率です。

表面利回りは、フルでマンションが稼働した場合を仮定した期待値です。

実際運用すると空室期間が多いため思っていた収入が入ってこないというのは不動産投資においてはよくある落とし穴です。

物件を選ぶときは表面利回りをチェックすると同時に、前オーナー運用時の稼働状況も確認しておきたいところです。

実際稼働率の確認が難しい場合は、賃貸に強い不動産会社からそのエリアの賃貸需要を確認し、稼働のシミュレーションを立てるようにしましょう。

人気が高いエリアを選ぶ

賃貸の需要が高い人気エリアであれば空室リスクの心配を減らすことができます。

一般的にはファミリータイプであれば小中学校や公園などの近くなどが好まれ、ワンルームタイプであれば大学等の教育機関の近くが好まれる傾向があります。

マンションのタイプから住む人の属性を分析し、エリア需要と適合しているかどうかという目線で物件を見るようにしましょう。

築年数が浅い物件を選ぶ

一般的には築年数が古いほど購入価格が安くなるため、表面利回りは高くなります。

しかしこれはあくまで購入時点での期待利回りです。

古いマンションは空室期間が空いたり、予期しない修繕が必要になったりすることがあるため、実際に運用すると利回りが悪化していくというリスクがあります。

築年数が浅い物件は入口の表面利回りこそ低いですが、リスクは比較的少なく、想定していた利回りが手堅く保てるという傾向があります。

投資物件を購入するときは、「何年運用するのか」「最終的に売却するか」「もしくは自分の居宅にするか」というように、その投資の出口を見据えるということも大切です。

築年数が浅ければ、一定期間運用したあとに頃合いを見て売却するという出口を立てやすいメリットもあります。

ただし、築年数が浅すぎると物件購入価格が高すぎてキャッシュフローがマイナスになってしまうこともあります。

古すぎず高すぎず、適度な物件を探すように心がけましょう。

ランニングコストが安い物件を選ぶ

マンションの管理費・修繕積立金は、物件によって大きく差があります。

一般的にはマンションの戸数が多いほどスケールメリットが働くため、管理費に関しては大きいマンションほど安くなる傾向があります。

一方で修繕積立金については、タワーマンションのような大規模な建物だと修繕に多額の費用がかかるため高くなる傾向があります。

複数のマンションから購入物件を検討するときは、管理費用と修繕積立金を合算した固定費を比較するようにしましょう。

まとめ

利回りは、そのマンションが投資物件としてどれだけ価値があるかを示す重要な指標です。

その一方で、空室や修繕のリスクが投資運用中の利回りに影響を及ぼす場合があるということにも注意する必要があります。

利回りを参考にしつつ、先のリスクを見据えてマンションを運用することが大切です。

この記事を書いた人

真地 リョウ太(ペンネーム)

30代男性

資格:宅地建物取引士・FP2級・行政書士試験合格

学生時代は不動産業界への強い関心があり、大学では取引関連法を学んでいました。

新卒後すぐに不動産業界に飛び込み、現在は土地売買や相続案件など幅広い実務を担当しています。得意分野は取引法務です。法律の知識をもっと深くしたいという想いから、仕事をしながら独学で行政書士の試験に合格しました。

資格取得によって身に着けた知識と実務で培った経験を活かして、不動産オーナー様のお役に立てるよう日々頑張っています。趣味は旅行。座右の銘は「我以外、皆我が師」

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