不動産投資

不動産投資を始めるのに必要な年収とは?年収帯毎に解説

不動産投資を始めたいのですが、どのくらいの年収が必要なのでしょうか?年収300万円ぐらいのサラリーマンでも始められますか?

といった悩みにお答えします。

本記事の内容

  • 不動産投資における年収の重要性
  • 年収300~400万円
  • 年収500万円
  • 年収700万円
  • 年収1,000万円

不動産投資は幅広い年代から人気の資産形成方法です。

不動産投資に興味はあるけど、どのくらいの年収があればいいのかわからない、という人が多くいらっしゃいます。

また自分の年収で具体的にどのように行動していけば良いかわからない、と悩んでいる人もいるでしょう。

そのような人に分かりやすく、不動産投資を始めるのに必要な年収や年収帯ごとにやるべきことを説明していきますので、不動産投資に興味がある人はぜひ参考のためにこの記事に目を通してみてください。

これから不動産投資を始めるという方は、以下の記事をご覧ください。

【初心者向け】不動産投資の始め方!7つのステップで徹底解説!

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不動産投資における年収の重要性

不動産投資における年収の重要性

不動産投資をする際には金融機関でアパートローンを組むことが一般的です。

そのためにはまず金融機関の融資審査で承認を得なければなりません。

融資の審査時には必ず年収が確認され、年収や他の属性によって融資額が決まります。

ちなみに属性は金融機関が投資家の返済能力を確認するための要素で、勤務先や勤務年数なども確認しますが、特に年収が重要視されています。

不動産投資ではアパートローンを組むのが一般的

不動産投資を全額自己資金で行える人はほとんどいないため、アパートローンを組むのが一般的です。

「アパートローン」は「不動産投資ローン」ともいわれ、投資用の物件に対して融資されます。

つまり、アパートローンは自分が住む物件を購入するためのローンではなく、人に貸して家賃収入を得る物件を購入するためのローンです。

そのため事業用のローンと考えられており、物件の収益性なども審査項目に入っています。

不動産投資のローンについては、不動産投資ローンとは?利用するメリット・デメリットと審査承認を得るためのコツで詳しく解説しています。

不動産投資ローンとは?利用するメリット・デメリットと審査承認を得るためのコツ

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「サラリーマン」で「高年収」だと組みやすい

不動産投資は「サラリーマン」で「高年収」だと融資を組みやすいです。

融資の審査時には収入に関する属性で、「年収」「勤務先」「勤続年数」が重要視されます。

サラリーマンは割と安定した雇用条件であると評価され、年収が高いとさらに評価が高くなります。

収入の安定性は下記の通り評価されることが多いようです。

  1. 公務員
  2. 上場企業
  3. 非上場の大手企業
  4. 非上場の中小企業
  5. 自営業者

評価の高い職種は倒産やリストラによる失業の可能性が低い公務員、高収入で定年が無い医師や弁護士などの士業、と言われています。

経営が不安定な自営業よりもサラリーマン、年収の多い中小企業の社長よりも上場企業に勤めるサラリーマンの方が高く評価されることがあります。

またサラリーマンだと勤続年数が長く、転職回数が少ない人の方が失業によって返済が滞るリスクが低いため、評価が高くなるでしょう。

一般的に自営業者への融資は厳しく審査されることを知っておく必要があります。

そのため、近い間に独立を検討されている人はサラリーマンの間に融資を受けた方が良いかもしれません。

年収はいくらあればいい?

不動産投資を始めるにあたって、年収はいくらあればいいのでしょうか。

なお、令和3年9月に国税庁から発表された、民間給与実態統計調査結果 (令和2年分)によると、サラリーマンの平均年収は433万円です。

どのくらいの金額の融資を受けたいかによって、必要な年収は異なります。

もちろん、不動産投資をするためには年収は高ければ高いほどいいですが、実際にどのくらいの年収があればいいかについては以下で詳しくみていきましょう。

年収300~400万円

年収300~400万円

年収300~400万円の場合について説明します。

サラリーマンの平均年収に近い年収額ですが、この年収だと全額自己資金での購入、もしくは物件価格の5割程度の融資に押さえた方が良いでしょう。

その理由としては、この年収だと金利が高いノンバンク系からの融資が主になると考えられるためです。

高い金利で多く借り入れをするとキャッシュフローが悪化し、利益を出すことが厳しくなります。

この年収帯で融資を受けるのはかなり難しい

そもそも、この年収帯で融資を受けるのはかなり難しいです。

融資を受けることができても金利が高いノンバンク系からの融資となるでしょう。

まず「年収を上げること」と「自己資金をつくること」を優先して進め、何とか融資をしてもらえるように準備を進めていくことが大切になります。

年収を上げることを考えるのがおすすめ

まず年収を上げることを考えるのがおすすめです。

例えば転職をしたり、昇級試験を受けたり、資格を取るなど、年収を上げることができる方法を考えてみましょう。

残業代を稼ぐことで年収額を増やすことも一手かもしれません。

自己資金をつくることも並行して進めよう

年収を上げることを考えながら、自己資金をつくることも並行して進めましょう。

例えば、実家に住むことで毎月固定の家賃がかからないため、その分を自己資金として準備することが可能になります。

なかなか貯蓄できない人は定期預金などを有効に活用して、少しずつでも自己資金を積み立てていくことが大切です。

年収500万円

年収500万円

次に年収500万円の場合です。

年収500万円で融資を受けるのは厳しい面もありますが、融資を検討してくれる金融機関もあります。

そのため、できるだけ不動産投資ローンに積極的な金融機関で融資の相談を行いましょう。

融資をしてくれる金融機関を探すために複数の金融機関に声を掛けておくことが重要です。

ただし、事前に下記の2点について確認しておきましょう。

  • 既存の借入が多すぎないか
  • 物件価格が高すぎないか

年収に対して借入額が大きくなりすぎると審査も厳しくなりますので、注意が必要です。

属性次第で融資を受けられる可能性がある

年収500万円は属性次第で融資を受けられる可能性があります。

例えば勤務先が上場企業の場合や公務員の場合には安定した収入が見込まれるために、融資が受けられやすくなります。

つまり、勤務先の属性が高ければ融資を受けられる可能性が高くなるでしょう。

それでも銀行からの融資が厳しければ、日本政策金融公庫に相談することをおすすめします。

日本政策金融公庫は日本政府が100%出資しており、銀行に比べて審査の難易度が低いため、年収500万円でも融資を受けられるかもしれません。

金利も比較的低いですが、融資の限度額や返済期間に制限がある点は注意しましょう。

自己資金の額も重要

年収500万円で融資を受けるには自己資金の額も重要です。

一般的に物件価格の20%の自己資金を準備できれば、融資を受けられる可能性が高くなると言われています。

自己資金が多ければ、融資金額も少なくて済みますので、融資を受けやすくなります。

また融資金額が少なくなれば、毎月の返済額も少なくなりますので、キャッシュフローが安定した不動産経営を行うことが可能です。

さらに、まとまった金額の自己資金があれば、金融機関に対して、不動産投資への本気度や金銭の管理能力のアピールにもなります。

そのため、融資を受けるためには自己資金の額も重要なポイントです。

世帯年収も評価の対象

融資審査の際には世帯年収も評価の対象になります。

そのため、例えば共働きの夫婦であれば夫婦の年収を足し合わせて、世帯年収が増えることで、融資を受けやすくなるでしょう。

ちなみに、単身者よりも配偶者がいる投資家の方が審査に通りやすい傾向がありますので、共働き夫婦ではなくても投資家が既婚者であることで、融資を受けやすいといえます。

その理由は、ローンの返済が厳しくなった場合に配偶者が連帯保証人になることで、金融機関にとっては損失を防げるためです。

年収700万円

年収700万円

年収が700万円を超えていると、融資を検討する金融機関の割合が多くなると言われており、好条件で融資を受けられる可能性も高くなります。

複数の金融機関から融資承認を得ることで、融資条件を比べて、検討することも可能かもしれません。

不動産投資で融資を受けられる一つの基準

年収700万円は不動産投資で融資を受けられる一つの基準になっています。

ただし、年収700万円を超えているからといって、必ず融資が受けられるわけではありません。

金融機関によって審査の難易度は異なるため、どの金融機関に審査を出すかよく検討する必要があります。

信用金庫などが狙い目

年収700万円であれば、不動産投資に積極的な信用金庫や信用組合が狙い目です。

属性によっては地方銀行からの融資も可能かもしれませんが、まずは比較的融資の難易度が低い信用金庫や信用組合でぜひ融資相談をしてみましょう。

また不動産会社と金融機関が提携している場合があります。

不動産会社からの紹介や提携ローンであれば、事前に物件の担保評価など行われている場合もあり、条件が合えば個人で融資の申し込みを行うよりもスムーズに融資を受けられる可能性が高くなります。

属性や自己資金も重要

「属性を上げること」や「自己資金を増やすこと」も重要です。

まずは属性を上げる対策を行っていきましょう。

具体的には下記の2つの対策がおすすめです。

クレジットカードの解約

クレジットカードは複数枚のカードを所有しているだけで利用残高が多くなってしまいます。

つまり、カード会社から借りられる金額が多いほど、実際に借入を多くできる状況にあり、もしカードを使って借り入れをした場合にローンの返済能力が低くなると判断されます。

そのため、普段使っているクレジットカード以外は解約しておくことがおすすめです。

他のローンの見直し

他のローンの契約がある人は内容を見直すことで、属性を高めることができるかもしれません。

見直す方法は主に「ローンの借り換えで金利を下げる」「一部繰り上げ返済を行い、残債を減らす」「全額繰り上げ返済を行い、完済する」の3つです。

既存の借入残債を減らすことで、不動産投資ローンで融資を受けられる金額が増えます。

また「自己資金を増やす」ことも重要です。

自己資金額は物件価格の20%を目指して、普段から貯蓄を意識しましょう。

自己資金が多ければ、借入金額が大きくても審査に通りやすくなります。

年収1,000万円

年収1,000万円

年収1,000万円であれば融資に通りやすくなり、さらに良い条件で融資を受けられる可能性が高くなります。

メガバンクから融資を受けることにも手が届きそうな年収です。

また、年収1,000万円であれば不動産オーナーとして賃貸経営を行う上で急な支出に対応することができます。

融資に通りやすくなる年収帯

融資に通りやすくなる年収帯であり、金融機関の選択肢が増えてきます。

それだけ良い条件で融資をしてくれる金融機関を選ぶことが可能となり、購入できる物件の幅が広がりますし、利益を出せる可能性が高くなるでしょう。

ちなみに良い条件での融資というのは「低い金利、長い融資期間でたくさん融資してくれること」です。

地方銀行や信用金庫が狙い目

金融機関は地方銀行や信用金庫が狙い目です。

選択肢に地方銀行が加わりますので、複数の金融機関で融資申し込みを行い、最も条件が良い金融機関を選び融資を受けましょう。

メガバンクからの融資を受けるには?

最も審査基準が厳しいメガバンクから融資を受けるにはどうすれば良いのでしょうか。

メガバンクから融資を受けることができれば、非常に低い金利で借り入れをすることが可能になり、より不動産投資による利益率を高めることができます。

メガバンクからの融資を受けるためのポイントを下記の通り2つ紹介します。

経営をはじめて実績をつける

まずは賃貸経営を始めて、不動産投資による収入を増やすことが重要です。

賃貸経営をしながら、コツコツとローン返済を進めながら、家賃収入を積み立てて、再び自己資金を増やすことで、金融機関も実績として認めてくれるはずです。

その結果、金融機関からの信頼も得ることができ、2棟目や3棟目の物件を購入する際にメガバンクから融資してもらえる可能性が高まります。

年収をあげる

年収が1,500万円以上になれば、メガバンクから融資を受けられる可能性が高くなります。

しかし、転職による年収アップは勤続年数の短さや外資系企業だと収入の不安定さにより、属性が低くなってしまう場合もありますので、注意しましょう。

まとめ

この記事では、不動産投資を始めるのに必要な年収や年収帯ごとにやるべきことを説明しました。

一般的に融資を受けるために必要な年収の基準は700万円と言われていますが、700万円以下の年収でも属性が良ければ融資が受けられる可能性があります。

「具体的にどのように行動していけば良いかわからない」と悩んでいる人は年収を高めていくこと、自己資金の準備を行っていくことを常に意識しましょう。

不動産投資に興味がある人は、この記事を参考にして、より良い条件で融資を受けられる状況を作っていきましょう。

これから不動産投資を始めるという方は、以下の記事をご覧ください。

【初心者向け】不動産投資の始め方!7つのステップで徹底解説!

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この記事を書いた人

逆瀬川勇造

30代男性

資格:宅建士、FP2級技能士(AFP)

地方銀行、不動産会社を経て金融や不動産関連の情報をお伝えするフリーライターとして活動しています。
実務で得た知見を活かして、記事を読まれる方の困りごと解決に役立てられたらと考えています。

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