といった悩みにお答えします。
本記事の内容
- マンションを購入する前にかかる5つの経費
- マンションを購入した後にかかる5つの経費
- マンションと戸建ての諸経費の違い
- マンションを購入するときの諸経費を安く抑える4つの方法
マンションを購入する場合、住宅ローンを使って購入すると毎月の負担として住宅ローンの返済を行う必要があります。
しかし、マンションに係る費用は住宅ローンだけではありません。
他にもさまざまな経費が発生しますので、どのような経費を毎月払わなければいけないのかをしっかり把握しておかなければいけません。
では、実際にはどのような費用がかかるのでしょうか?
この記事ではマンションにかかる経費にはどのようなものがあるのかといった点について解説します。
【保存版】マンション購入から引渡しまでの手順について
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マンションを購入する前にかかる5つの経費
続いては、マンションを購入する前にかかる5つの経費をご紹介します。
- 登記費用
- 住宅ローンの手数料
- 仲介手数料
- 印紙代
- 火災保険
1つずつ解説していきます。
その①:登記費用
マンションを購入すると、そのマンションは当然ながら自分のものになります。
自分のものだと公に証明するものが登記です。
マンションの引き渡しを受け、代金を支払うときと同時に、法務局に登記の申請を行わなければいけません。
登記は自分で行うことも可能ですが多くは司法書士に登記を依頼しています。
マンションの引き渡しの際に、司法書士に同席してもらい代金の決済が終わると同時に所有権登記の設定を行うのが一般的です。
また、住宅ローンを利用する場合には金融機関が抵当権を設定することになりますが、抵当権の設定も併せて行いわなければいけません。
金額は、マンションの購入代金によって異なりますので一概にはいえませんが、
- 建物表示登記
- 所有権保存登記
- 抵当権設定登記
- 司法書士手数料
これらの費用がかかりますので前もって見積もりを取っておきましょう。
その②:住宅ローンの手数料
住宅ローンを利用する場合、融資の手続きにおいていくつかの費用がかかります。
これも借りようとする金額によって手数料が異なりますので、ここでは、どのような項目があるのかを解説しましょう。
住宅ローンの事務手数料
住宅ローンの手続きを行う際にさまざまな書面などの準備が必要となり、準備された書面を基に住宅ローンの審査を行います。
これらの手続きに関する手数料を把握しておきましょう。
保証料
住宅ローンに申し込む場合、保証会社への加入を必須としている金融機関がほとんどです。
保証会社とは、万が一住宅ローンの契約者が毎月の住宅ローン返済金を滞納した場合、金融機関への支払いを保証会社が代わりに行います。
住宅ローン契約者の債務は無くならず債権者が保証会社になりますので、債務者の支払う金額が変わるわけではありません。
金融機関は、万が一滞納があっても保証会社が支払うのでのセーフティーネット的な役割を持っているといえるでしょう。
保証会社に加入した場合、保証会社の保証料が最初に発生します。
団体信用生命保険
住宅ローンの返済中にローン契約者に亡くなってしまうことや高次障害になり、住宅ローンが払えなくなることも考えなければいけません。
このような状態になった場合、家族が非常に困ることになるのですが、団体信用生命保険に加入することにより、保険金としてローンの残債が弁済されるシステムです。
万が一の時にも安心なので、住宅ローンの加入時にはほとんどの金融機関から加入することを条件とされています。
団体信用生命保険の加入に関しては、最初に費用がかかる場合と、住宅ローンの金利が上乗せされる場合がありますので理解しておきましょう。
その③:仲介手数料
マンションを購入する場合、不動産会社に依頼するケースが最も多いのではないでしょうか?
この場合、不動産会社の仲介によってマンションを購入しますので、成功報酬として仲介手数料を支払わなければいけません。
仲介手数料は、宅建業法により定められており上限が決まっています。
仲介手数料の計算方法は、
売買代金 × 3% + 6万円 + 消費税 = 仲介手数料
となります。
その④:印紙代
売買契約を締結するのに売買契約書に記名押印し、買主売主双方がその売買契約書を保有します。
売買契約書には印紙を貼付する必要がありますが買主売主それぞれが、売買契約書に貼付しなければいけません。
この費用も、マンションの購入代金によって異なります。
その⑤:火災保険
住宅ローンを利用する場合、必須として加入しなければいけないのが火災保険です。
万が一、火災などが起こった場合のリスクを担保しなければいけません。
地震保険もセットで加入するケースもありますが、火災保険も必ずマンションの購入前にかかってくる費用です。
現金一括で購入する場合、火災保険の加入は購入者の判断に委ねられますが、万が一のことを考えると是非とも加入しておきたいのが火災保険といえるでしょう。
マンションを購入した後にかかる5つの経費
続いては、マンションを購入した後にかかる5つの経費をご紹介します。
- 不動産取得税
- 修繕積立金
- 管理費
- 固定資産税
- 駐車場代
1つずつ解説していきます。
その①:不動産取得税
購入後に、一回だけかかる費用として不動産取得税が挙げられます。
不動産取得税とは、マンションなどの不動産を新たに所有した場合地方自治体から請求される地方税が不動産所得税です。
税額は、マンションの建物、土地に関する固定資産税評価額に一定の税率をかけた金額となります。
地方自治体によって異なる部分がありますが、一般的には下記の計算方法です。
固定資産税評価額×4%=不動産取得税
ただし、不動産取得税は、時期によって軽減措置を受けることができる場合がありますので、こちらも前もって確認しておきましょう。
その②:修繕積立金
毎月かかる費用として挙げられるのが修繕積立金。
マンションの場合、建築の計画前に長期的な修繕計画を組み、修繕計画にかかる費用をマンションの入居者に毎月負担してもらいます。
毎月入居者が支払う修繕積立金を管理組合が徴収し、しかるべき時期に修繕を行い適切なマンションの維持管理に努めるといった流れです。
毎月の負担となりますので、これも購入者はきちんと把握しておきましょう。
その③:管理費
共益費と呼び名がされているマンションもあるかもしれませんが、扱いは同じです。
マンションの場合は共同住宅となりますので、共用部分に関する保守費用や運営費がかかります。
このような維持管理費を毎月入居者から徴収し、共用部分の維持管理に努めているのです。
共益費で運用する主な費用は以下の通りです。
- 共用部分の光熱費
- 定期的な共用部分の清掃費
- 植木の剪定や除草
- 各種共用部設備の保守費用
等の費用がかかります。
毎月かかる費用をあらかじめ計算し、毎月入居者から徴収しているのが一般的です。
その④:固定資産税
賃貸の場合と大きく異なるのが固定資産税の支払いです。
不動産の所有者は、地方自治体から固定資産税を請求されます。
マンションの場所によってはあわせて都市計画税が発生する場合もあり、計算方法は下記の通りです。
固定資産税評価額 × 1.4% = 固定資産税
固定資産税評価額 × 0.3% = 都市計画税
一般的には4月~6月くらいに地方自治体から各所有者へ納税通知書が配布されます。
この納税通知書を4回に分けて支払うといった流れになっているのが一般的です。
その⑤:駐車場代
マンションを購入した場合、駐車場も同時に借りることができるのかといったらそうではありません。
駐車場が必要な場合は別途、マンションの管理組合若しくは管理会社と駐車場の賃貸借契約を締結する必要があります。
場合によっては、マンションを購入しても駐車場を借りることができない場合があるので注意しておきましょう。
マンションを購入する場合は、駐車場を借りることができるのか、駐車場代はどのくらいの費用なのかを購入前に確認しておく必要があります。
マンションと戸建ての諸経費の違い
マイホームを持ちたいと考えるときにまず選択として戸建てかマンション、どちらにするのかといったことを考えなければいけません。
マンションと戸建てでは、このような経費において違いがあり、双方ともかかる諸費用と、それぞれに異なる諸費用があります。
費用面がどの位変わってくるのかといった点も、マイホーム選びでは欠かせない項目です。
ここからは双方ともかかる費用と、それぞれに異なる費用に関して解説します。
双方ともに係る諸経費とは
双方ともかかる費用に関しては先ほど、購入前後にかかる費用を解説しました。
これらの費用のなかで双方ともかかる費用は下記の通りです。
- 登記費用
- 住宅ローンの手数料
- 仲介手数料
- 印紙代
- 火災保険
- 不動産取得税
- 固定資産税
これらの費用に関しては双方ともかかってくる費用です。
ただし、金額に関しては大きく異なる場合があります。
例えば、固定資産税は、建物と土地に関してかかる税金です。
マンションの場合は、自分が保有する建物と、土地に関しては敷地全体ではなく持ち分で共有しています。
しかし、戸建ての場合は、所有している土地も広く、あわせて建物にもかかりますので、どちらかというと割高になるでしょう。
また、火災保険に関しても戸建ての方が割高になる傾向が強いといえます。
戸建ては木造が多く、マンションは鉄筋コンクリート造が多いのが特徴です。
火災保険は、木造の方が火災の延焼度合いが高くなってしまうので、火災保険は高く設定されます。
また、敷地面積も戸建ての方が広くなりやすいので割高といえるでしょう。
マンションと戸建てが同じ費用項目でも金額は大きく異なりますので注意しておく必要があります。
それぞれ異なる諸経費とは
では、それぞれ異なる部分はどのような費用があるのでしょうか?
こちらも下記を見てみましょう。
- 修繕積立金
- 共益費
- 駐車場代
上記3点ともマンション購入後にかかる費用となります。
修繕積立金は、マンションの修繕費用をあらかじめ計算し、しかるべき時期に修繕を行うための積立金です。
全体改修工事は非常に金額が高くなりますので、前もって積み立てておく必要があるのですが、戸建ての場合は修繕に関する積立などがありません。
戸建ての場合は、自分たちだけしか所有していません。
つまり修繕するかどうかは自分たちの都合に合わせて修繕に取り掛かることができるというのがメリットです。
ただし、改修の費用は高額になりますので、戸建てを購入した場合でも、修繕に向けた積み立てをおすすめします。
共益費は、共用部分の保守費用をマンションの入居者全員で費用を出し合って運用しているのですが、戸建ては共用部分がありません。
そのため共用部分の負担するものがないのです。
そのため共益費がありません。
駐車場代に関しては、戸建ての場合、敷地内に駐車場スペースがあれば自分たちで自由に利用することができます。
マンションの場合は、敷地内にあっても別途駐車場を借りる必要がありますので駐車場代が必要です。
駐車場においてもマンションと戸建てでは異なります。
マンションを購入するときの諸経費を安く抑える4つの方法
最後に、マンションを購入するときの諸経費を安く抑える4つの方法をご紹介します。
- 登記を自分で行う
- 住宅ローンを利用しない
- 火災保険の入り方を考える
- 経費が少ない住宅ローンを利用する
1つずつ解説していきます。
その①:登記を自分で行う
マンションを購入時に登記を行わなければいけないことは前述しました。
登記は一般的に司法書士に依頼して登記を行いますが、自分たちで行うことも可能です。
登記を自分たちで行うことによって司法書士の手数料を抑えることができます。
その②:住宅ローンを利用しない
多くの人は住宅ローンを利用してマンションを購入します。
前述しましたが、住宅ローンを利用するといろいろな手数料がかかってしまうので現金一括で購入する方が経費を大幅に抑えることが可能です。
マンション購入は何千万円の金額となりますので、それだけの現金を保有している人は非常に少ないかもしれません。
しかし、総額の費用を考えると現金一括による購入の方が経費も含め全体の費用を抑えることができます。
その③:火災保険の入り方を考える
火災保険の加入方法を考えるのも経費を抑える方法のひとつです。
火災保険は住宅総合保険となりますので、火災だけではなく水災や風災などいろいろなケースで対応することができます。
当然それらの費用も火災保険に含まれていますが、火災保険によっては自分の希望する保険のみ付保することが可能です。
例えば、特に水害の怖れがない地域で最上階を購入する場合は水災の担保を付保する必要は少ないといえるでしょう。
その④:経費が少ない住宅ローンを利用する
各種金融機関で住宅ローンの商品を取り扱っていますが、金融機関によってサービスの内容は異なります。
なるべく、費用がかからない金融機関で住宅ローンの申し込みを行うのも経費を抑える効果的な方法です。
例えば、団体信用生命保険は、別途経費がかからない金融機関などもありますので、総額経費が安い金融機関を選ぶことで経費を抑えることができます。
まとめ
今回は、「マンション購入にかかる経費には何がある?安く抑える4つの方法もご紹介」といった内容を解説しました。
もう一度おさらいをすると、マンションを購入する前にかかる費用は以下の通りです。
マンションを購入する前にかかる費用
- 登記費用
- 住宅ローンの手数料
- 仲介手数料
- 印紙代
- 火災保険
マンションを購入した後にかかる費用は以下の通りです。
マンションを購入した後にかかる費用
- 不動産取得税
- 修繕積立金
- 管理費
- 固定資産税
- 駐車場代
また、マンションを購入するときの経費を安く抑える方法は以下になります。
マンションを購入した後にかかる費用
- 登記を自分で行う
- 住宅ローンを利用しない
- 火災保険の入り方を考える
- 経費が少ない住宅ローンを利用する
マンションの購入には、売買代金だけではなくさまざまな経費がかかります。
購入前と購入後に分けても種類が非常に多いのでしっかりと把握して、おくと良いでしょう。
状況によっては経費を抑えることも可能です。
この記事を参考にして、マンション購入の経費削減に努めましょう。
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この記事を書いた人
資格:宅建・FP2級・通関士・総合旅行業務取扱管理者
大学生の時に一人旅に目覚め、海外50か国以上を訪れました。その経験を武器に新卒で旅行会社に入社しましたが、入社数年で倒産という憂き目にあってしまいます。悔しさをバネに宅建・通関士・FP資格を無職期間の4年でゲット!現在は不動産会社の窓口勤務ですが、コロナ渦で週休4日ペースが続いているため、新しい資格取得に向けて日々奮闘中です。趣味はペット。特技は英会話。
清水みちよ
30代女性