マンション購入

マンション購入から引渡しまでの手順について

マンションを購入したいのですが、購入から引き渡しまでの手順を教えてください。あと契約後にキャンセルってできますか?

といった悩みにお答えします。

本記事の内容

  • マンション購入前
  • マンション購入時
  • 売買契約締結後
  • 売買契約後にキャンセルできる?
  • 精算準備
  • 代金精算・引渡し

購入するマンションが決定したら、契約から引渡しまでやらなければならない手続きが立て続けに待っています。

一般的に売買契約が完了するまで1ヶ月半~2ヶ月ほどかかることが多く、その期間で必要なタスクを手際よく進行していく必要があります。

本記事ではマンション購入の手順について説明しますので、ご参考にしてください。

スムーズに契約手続きを行うために、あらかじめ手順を把握しておくようにしましょう。

マンション購入前の手順3つ

購入するマンションが決まったら、以下の3つを進めていく必要があります。

  1. 必要経費の確認
  2. 住宅ローンの事前審査
  3. 購入申込書の提出

1つずつ順番に解説していきます。

手順①:必要経費の確認

マンションを購入するとき、本体価格以外に必要経費が発生します。

おおよそ物件購入価格の4~5%ほどの諸経費がかかると言われており、3,000万円のマンションであれば諸経費の合計は120~150万円となります。

決して小さな額ではありませんので、諸経費の調達について事前に検討しなければなりません。

諸経費の調達については自己資金で対応することもあれば、銀行によっては諸経費込みのフルローンで融資を通してくれることもあります。

いずれにしても、まずは資金計画を立てるために諸経費総額を正確に把握する必要があります。

購入時の諸経費として必要になるものは以下の通りです。

登記費用

登記手続きは、権利登記の専門家である司法書士に依頼します。

マンションを購入するときの登記手続きには「所有権移転登記」と「抵当権設定登記」の二つがあります。

それぞれの登記費用は、マンションの課税評価額、借入金額、住宅用家屋証明の有無が分かれば正確な見積もりが出せます。

金融機関ローン事務手数料

銀行が住宅ローンを融資する際に取扱手数料が発生します。

事務手数料の金額は銀行によって大きく異なりますので、あらかじめ算出方法を確認する必要があります。

住宅ローン保証料

保証会社は、債務者が返済困難になってしまったときに債務を代位弁済するための機関です。

保証料の算出規定は保証会社によって異なりますが、おおむね借入金額の2%前後になることが多いようです。

負担金など

固定資産税などのマンションの負担金は、引渡日以降は買主が負担することになります。

契約した年度の負担金を売主が既に支払っている場合は、引渡日を基準に日割計算として代金清算時に買主から売主に支払われるのが一般的です。

収入印紙

売買契約書やローン契約書などの私文書を交わす際、契約書類に収入印紙を貼付しなければなりません。

契約金額が1,000~5,000万円のマンションであれば、売買契約書には1万円、金銭消費貸借契約書には2万円、合計3万円分の収入印紙の用意が必要になります。(令和4年3月末日迄に締結した売買契約の場合)

火災保険料

マンション引渡と同時に火災保険に加入しなければなりません。

銀行が融資条件として火災保険への加入を求めてくることが一般的ですので、清算日までに保険内容を選定しておく必要があります。

仲介手数料

マンションの売買を仲介している不動産会社に対する報酬の支払いが必要になります。

仲介手数料は宅地建物取引業法において売買価格の3%+6万円と定められています。

仮に3,000万円のマンションを売買した場合は、96万円(税別)が不動産会社へ支払う報酬額となります。

手順②:住宅ローン事前審査

マンションの売買契約を締結する前に、銀行の事前審査を受ける必要があります。

従来は銀行窓口やローンセンターなどに出向いて事前審査を行っていましたが、近年はインターネットやFAXで簡単に申し込みができるようになりました。

事前審査の際は以下の書類が必要になりますので、お手元に準備しておくようにしましょう。

  • 印鑑
  • 本人確認書類(運転免許証など)
  • マンションの物件資料
  • 収入を証明する書類(源泉徴収票や直近数ヶ月分給与明細)

事前審査は結果が出るまでに3日~1週間かかると言われています。

スムーズにマンションの売買契約に移れるよう、物件が決まったらなるべく早めに事前審査を受けるようにしましょう。

手順③:購入申込書の提出

購入申込書は、売主に対して購入の意思表示をするための書類です。

申込書には、買付金額や契約条件、購入者の情報などが記載されており、売主はこの書類をもとに契約するかどうかを決めることになります。

購入申込書は不動産会社の担当者が購入希望者の条件等をヒアリングして作成し、売主に提出します。

人気物件であれば売主のもとに購入申込書が殺到し、キャンセル待ちの状況になることもあります。

購入意思が固まったらすぐに提出するようにしましょう。

マンション購入時の手順3つ

購入申込書が受理されると、いよいよ売買契約手続きがスタートします。

契約手続きは、

  1. 重要事項説明
  2. 売買契約締結
  3. 手付金授受

という流れで進んでいくことになります。

手順①:重要事項説明

重要事項説明は、物件にかかわる法律上の制限や建物現況、過去の問題点など、購入を判断するための重要な情報について、あらかじめ説明を受けるというものです。

宅地建物取引業法という法律で「不動産業者は売買契約の前に必ず購入者に対して重要事項説明を行わなければならない」と決められており、これを省略することはできません。

説明項目が多い物件であれば長時間かかることもあるので、余裕を持ったタイムスケジュールを組む必要があります。

なお、重要事項説明を受けた際に気になる点や引っかかるようなことがあれば、売買契約をいったん保留にすることもできます。

重要事項説明書には大切な情報が記載されているので、説明をしっかり理解した上で契約に進むようにしましょう。

手順②:売買契約締結

重要事項説明が完了したら、売買契約に移ります。

売買契約書には売主・買主それぞれの権利と義務に関する条項が記されており、双方が署名・捺印することで正式に契約が成立することになります。

売買契約書には、「危険負担」「契約不適合責任」「負担の消除」…などと難しい法律用語が並ぶので、スムーズに理解できないこともあるかもしれません。

分からないことがあれば契約書を読み合わせる不動産会社の担当者に遠慮なく質問するようにしましょう。

手順③:手付金の支払い

売買契約の締結と同時に、売主へ手付金を支払わなければなりません。

手付金額は、一般的には売買価格の5~10%で設定されるケースが多いです。

契約締結時点ではローンから資金調達することができないので、フルローンで購入する場合であっても一旦は自己資金から捻出する必要があります。

マンションが3,000万円であれば150~300万円の手付金が準備できるようにしておきましょう。

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売買契約締結後の手順2つ

売買契約書への署名・捺印が完了したら、代金清算に向けて準備を進める必要があります。

  1. 住宅ローン本審査
  2. 火災保険の選定

ここからは主に銀行とのやり取りがメインとなります。

手順①:住宅ローン本審査

契約前に事前審査を通していた銀行へ、本審査の申込を行います。

本審査では、事前審査のときよりも更に細かいチェックが入ります。

本人の信用力や物件の担保評価などの調査に時間がかかるため、2~3週間ほど時間がかかることがあります。

本審査時の提出書類として、事前審査時の書類に加えて重要事項説明書・売買契約書・法務局資料(登記事項証明や公図)・本人の住民票などが求められます。

準備が必要な書類が増えるので、あらかじめ確認するようにしましょう。

関連記事マンションを購入するときに知っておきたい住宅ローン控除とは

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手順②:火災保険の選定

住宅ローンの本審査が通ったら、火災保険の選定を行いましょう。

原則として火災保険は引渡しを受けたときから効力が発生するようにしなければなりません。

火災保険は会社によって商品内容や保険料に差異があるので、並行して情報収集しておけばスムーズに保険に加入することができます。

関連記事購入したマンションに付けられている保険にはどんなものがある?保険内容を理解して上手にリスクヘッジ

売買契約後にキャンセルできる?

マンション売買契約締結後でも、契約を解除できる場合があります。

  1. 手付解除
  2. ローン特約

万が一のときのための予備知識としてご参考にしてください。

その①:手付解除

売買契約締結時に支払った手付金は、別名「解約手付」と言われています。

法律上は、売主もしくは買主が一方的に契約を解除するための権利を留保するために支払われる金銭です。

買主は、支払った手付金を放棄すれば契約を解除することができます。

売主は、受領した手付金の倍額を買主に返還することで契約を解除することができます。

その②:ローン特約

不動産売買契約書の中には、融資利用の場合の特約(通称、ローン特約)という規定が入っていることがほとんどです。

ローン特約は銀行の承認が得られなかった場合の契約解除(白紙撤回)について定められた条項です。

審査に落ちてしまった場合、現金で支払えるという人は多くないと思います。

買主の資金調達の道が途絶えると、契約自体が空中分解してしまい、買主も売主も困ってしまいます。

ローン特約はそのような状況を解消するために定められるものです。

ただし、ローン特約には期限があります。

一定の期間が経過するとローン特約による解除が使えなくなってしまうことがあります。

ローン特約による解除権が使えなくなってしまった状態でローンに落ちてしまうと、最悪な場合、違約金が請求されることがあります。

ですので、住宅ローン審査のタイムスケジュールには十分気を付けるようにしましょう。

関連記事マンション購入は途中でキャンセルできる?違約金の発生は?

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清算準備の手順2つ

本審査の承認が通ったら、清算準備に取り掛かります。

手順①:金銭消費貸借契約

金銭消費貸借契約は、融資を受けるために金融機関と締結する契約です。

原則として融資実行と同日に行うことができず、銀行側とあらかじめ締結しておく必要があります。

また、連帯保証人や連帯債務者がいる場合は同席する必要がありますので、日程を調整する必要があります。

ローンセンターなど併設している銀行であれば、土日祝日でも金銭消費貸借契約の対応が可能な場合がありますので、事前に確認するようにしましょう。

手順②:必要書類の準備

清算に必要な書類の準備があります。

主に銀行提出用と登記申請用でそれぞれ住民票と印鑑証明書が必要になります。

また、登録免許税の減税を受ける場合は住宅用家屋証明書が必要になります。

ケースによって必要書類は異なりますので、あらかじめ不動産会社の担当者に確認するようにしましょう。

 主な必要書類

  • 住民票、印鑑証明書を各2通(銀行用・登記用)
  • 住宅用家屋証明書
  • 法務局提出書類への署名捺印(司法書士との打ち合わせが必要)

関連記事マンションを購入するときに必要な印鑑証明はどこで利用する?

代金清算・引渡しの手順3つ

全ての準備が整い次第、代金清算・登記手続き・物件引渡しを行います。

これらの手続きは同日に行うことが一般的です。

丸一日かかってしまうこともあるので勤務先の休暇の段取りなどが必要になることがあります。

手順①:代金清算(融資実行)

金銭消費貸借契約が正式に完了したら、銀行としてはいつでも融資が実行できるようになります。

融資額はいったん銀行から購入者の口座に入金されますが、その後速やかに売主の口座へ振り込まれます。

また、購入諸経費の融資を受ける場合は、同時に各支払先へ振り込まれます。

その際に、銀行から領収書のコピーの提出を求められることがあります。

手順②:登記手続き

代金清算と同時に、司法書士が法務局への登記申請を行います。

申請後、法務局にて登記が完了するまでに数日間かかります。

所有権移転登記が完了したら、新所有者のもとへ「登記識別情報通知」が届きます。

登記識別情報は、不動産の権利書に代わる非常に重要な書類ですので、大切に保管するようにしましょう。

手順③:鍵の引渡し

全ての事務手続きが完了したら、いよいよ鍵が引き渡されます。

鍵の受領書や引渡立会書など各種書類へサインをすれば、引渡しは完了となります。

鍵を受領したときからマンションは名実ともに自分の所有物になります。

まとめ

ここまでの手順をまとめると以下のようになります。

 契約前

  1. 諸経費の計算
  2. 住宅ローン事前審査
  3. 購入申込書の提出

 マンション契約時

  • 重要事項説明
  • 売買契約締結
  • 手付金の支払い

 売買契約締結後

  • 住宅ローン本審査
  • 火災保険の選定

 代金清算前準備

  • 金銭消費貸借契約
  • 必要書類の準備

 代金清算・引渡し

  • 融資実行および代金清算
  • 登記手続き
  • 鍵の引渡し

購入後はやるべきことが多いため、引渡しまでの期間はどうしても忙しくなってしまいます。

ですが、面倒な手順を乗り越えて手に入れたマンションは一段と愛着が湧くことだと思います。

スムーズに手続きが進行できるよう、大まかな手順を把握するようにしましょう。

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この記事を書いた人

真地 リョウ太(ペンネーム)

30代男性

資格:宅地建物取引士・FP2級・行政書士試験合格

学生時代は不動産業界への強い関心があり、大学では取引関連法を学んでいました。

新卒後すぐに不動産業界に飛び込み、現在は土地売買や相続案件など幅広い実務を担当しています。得意分野は取引法務です。法律の知識をもっと深くしたいという想いから、仕事をしながら独学で行政書士の試験に合格しました。

資格取得によって身に着けた知識と実務で培った経験を活かして、不動産オーナー様のお役に立てるよう日々頑張っています。趣味は旅行。座右の銘は「我以外、皆我が師」

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