といった悩みにお答えします。
本記事の内容
- マンション購入へ最後の一歩を踏み出す勇気が出ない
- 多くの人が抱える最後の悩み【6つの事例】
はじめてのマンション購入は、とても勇気が要ることです。
物件選びのときはワクワクが大きくても、いざ契約の直前になるとあれこれと不安が沸き上がってきて最後の一歩が踏み出せないということは誰もが通る道です。
マンションを購入したことがある人は、どのように不安を乗り越えて購入を決断してきたのでしょうか。
この記事では、勇気を持って購入を決断するための考え方を紹介したいと思います。
マンション購入へ最後の一歩を踏み出す勇気が出ない
そもそもマンション購入前に不安な心理になるのは、購入者本人が慎重にリスクヘッジを考えている証拠であり、悪いことではありません。
マイホームは一生に一度と言われるほど大きな買い物なので、考え抜いて購入を決めたいという人がほとんどだと思います。
さまざまな不安は付き物ですが、最終的に「このマンションに住みたい」という気持ちと天秤にかけて大きな決断をしなければなりません。
物件を選ぶときは情報取集や資金計画などじっくりと熟慮することが重要ですが、最終的にカギとなるのは購入者の勇気なのです。
多くの人が抱える最後の悩み【6つの事例】
実際にマンションを購入した人たちはどのような心配を抱えていたのでしょうか。
実際に起こりがちな不安材料の具体例と併せて「勇気の出る考え方」を紹介します。
その①:購入後に生活環境が変わったらどうしよう…
マンションを購入したあとに生活環境が変わってしまうことを不安に思う人は非常に多いです。
たとえば勤務先で転勤があったとき、転職するとき、出産して子供が増えたときなど、購入後にマンションに住めなくなってしまうことはあると思います。
このような不安は「マイホームを購入したら一生そこに住み続けなければならない」という固定観念が背景にあることが多いです。
しかし、実際はそんなことはありません。
もしも生活環境の変化で購入したマンションに住まないということになっても、「賃貸する」「売却する」「買い替える」などの方法で、状況に応じてマンションを活用することができます。
一時的に賃貸する
生活環境の変化によって購入したマンションに住めなくなってしまっても、マンションを他人に賃貸して家賃収入を得ることができます。
再び戻る予定が決まっているのであれば、定期借家契約を結ぶことで短期的に賃貸に出すことも可能です。
また、「最初は一定期間だけ賃貸に出すつもりだったけど思いのほか家賃収入が高かったので収益物件に切り替えて保有する」というケースも珍しくありません。
居住目的で購入したマンションが転勤をきっかけに「副収入源」になるチャンスがあると言うことができます。
状況に応じて判断を切り替えられるというのが自己所有マンションの強みです。
売却する(買い替える)
分譲マンションは不動産の中でも流通性が高く買い手が付きやすいという特徴があります。
「せっかく購入したけど今後一切住む予定がなくなってしまった」という状況になれば、売却するという方法も考えられます。
需要の高いエリアであれば購入した価格よりも高値で売却できることもあります。
そうなれば、新しく住宅を購入しなおすときの資金に充てることもできます。
もしもローンの残債務以上の価格で売却することができなくても、「買い替え専用住宅ローン」などを利用することで手出しの自己資金なく新規住宅へ買い替えるという選択肢があります。
生活環境の変化に応じて二回目、三回目と住宅を何回も購入し直している人も少なくありません。
生活環境が変わっても、賃貸や売却などで臨機応変に対応できるのがマンションの強み!
その②:本当にローンを支払っていけるか不安…
住宅ローン返済中に支払いが難しくなってしまったらどうしよう…という心配もありますよね。
万が一返済が滞ってしまうとマンションが差し押さえられたり、競売にかかってしまったり、最悪な場合自己破産することもある…という話を聞くと、より不安も大きくなることだと思います。
ですが、仮にローンの支払いが困難な状況に陥ってしまっても、延滞が発生する前に的確に対処することで差押えや競売を回避することができます。
具体的な対処法の一つに、リスケジュールというものがあります。
減収やリストラなどに遭ってしまったことで住宅ローンの支払いが困難になってしまうリスクは誰にでもあるものです。
そのような状況に陥った人への救済措置として、銀行は借入期間の延長や、支払猶予、金利の見直しなど、購入者が無理なく支払いを再開できるように状況に合わせた対応を受け入れるスタンスをとっています。
ただし、延滞が何ヶ月も続いてしまうと銀行側は債権保全の法的措置に移りますので、リスケジュールの相談そのものができなくなってしまいます。
支払いが難しくなってきたときに、速やかに銀行に相談するということが大切です。
返済中に支払いが困難になるリスクは誰にでもあるが、リスケジュールを願い出ることで状況を改善することができる!
そもそも賃貸住宅に住んでいても家賃の支払いが困難になるリスクはあり、住宅ローンに限ったリスクではない!
その③:住宅ローンの金利が上がったらどうしよう…
変動金利タイプの住宅ローンを選択する予定の場合は、社会情勢の変動による金利高騰リスクが不安になる人も多いと思います。
変動金利は半年に1度のペースで見直されていますが、近年は低金利を横ばいに推移しており、大きな変動がない状態がここ何年も続いています。
金利変動に関しては、もし返済中に金利が急騰してしまっても返済者が支払い困難な状況に陥らないように一定のルールが決められています。
5年ルール
変動金利が急騰することにより返済額がいきなり高額になってしまうと住宅ローン利用者の大半が支払い困難な状況に陥るおそれがあります。
そのような状況を防ぐため、変動金利タイプの住宅ローンであっても毎月の返済額は5年間変わらないというルールがあります。
返済額の見直しは、5年毎で行われます。
1.25倍ルール
上記の5年ルールに加え、返済額の増加率にも上限が定められています。
5年毎の返済額見直しの際、金利がどんなに高くなっていても返済額は1.25倍以上にはなりません。
固定金利への切り替え
変動金利を選択している場合であっても、途中で固定金利に切り替えることができます。
もし社会情勢の変動などにより金利が高騰するようなことがあれば、5年毎の見直しまでに固定金利に切り替えることで負担を軽減できることがあります。
変動金利型住宅ローンには、金利が急騰してしまっても直ちに返済額が上がらないためのルールが定められている!
その④:資産価値が落ちるのでは…
購入したマンションの資産価値が将来的に落ちてしまうことも不安の種の一つです。
大前提として建物は年数の経過とともに資産価値が落ちていくものです。
しかしそのような中でも、資産価値が下がりにくいマンション、あるいは将来的に資産価値が上がるマンションというものも存在します。
一般的に資産価値が落ちにくいとされているマンションは、次のような特徴があります。
- 立地環境に優れている
- ロケーションに優れている
- 賃貸需要が高い
- 住みやすい設計
- エリアの需要に適合した企画となっている
- 一定の築年数経過によって既に価値が下がりきっている
価値が落ちにくいマンションを購入したい場合は、上記の要素を意識しつつ、マンションの相場変動を熟知した不動産会社の意見を聞くというのも有効な手段の一つです。
[補足]資産価値よりも重視すべきもの?
マンションを購入する目的が短期転売による売却益を得ることであれば資産価値の分析は重要な要素になります。
しかし購入が居住目的であれば、資産価値よりも「そこに住みたいという気持ち」と「固定住宅費」を重視するべきだと思います。
たとえば3,000万円のマンションを35年・1%の住宅ローンで購入する場合、毎月のローンの支払額は約8.4万円となり、これにランニングコストを合わせると毎月10万円近くの支出を支払うことになります。
一方で、同等のマンションが賃貸物件だった場合、家賃は10万円を大きく上回る場合がほとんどです。
何故ならマンションを投資用で購入している大家さんは、ローンの支払い以上の家賃収入がなければキャッシュフローが回らなくなってしまうからです。
住宅費という面で見たとき、全く同じマンションであれば購入した方が月々の支出を抑えることができます。
賃貸物件を借りるよりも安い支出で自分が住みたいマンションに住めるということは、資産価値とは違った次元のメリットがあると思います。
また、賃貸物件に住み続けた場合、いくら家賃を払い続けても資産が残ることはありません。
マンションを購入した場合は、仮にローンが完済したときに資産価値が半減してたとしても、住宅費を捻出しながら資産を残せていることになります。
資産価値が落ちにくい物件を購入したい場合は、不動産会社に相談を!
自己居住用のマンション購入であれば、資産価値に固執する必要はない!
その⑤:近隣住民とうまく付き合えるか不安…
近隣住民との付き合いがうまくできるかが不安という声もよく聞きますが、マンションは比較的近隣住民との付き合いはしやすいことが多いです。
そもそも分譲マンションは、「ファミリー向け」「単身者向け」「高齢者向け」などといったように一定のコンセプトの範囲で企画されることがほとんどなので住民者の層は近くなり、コミュニティができやすいという特徴があります。
様々な属性の住民が混在するような賃貸物件などに比べると、住民トラブルに発展する可能性も低いと言えます。
もしもマンション内で他の住民の迷惑行為などがありトラブルに発展しそうな場合は、管理会社が間に入って調整できるというのもマンションの強みです。
一戸建てなどの場合は近隣トラブルがあっても自ら解決しなければなりませんし、マンションのように管理規約もありませんので、関係が悪化してしまうと修復が困難になってしまいます。
また、近隣住民とうまく付き合っていくためには、日ごろからの挨拶や、住民間相互に思いやることなど、基礎的な振る舞いが大切だと思います。
マンションは、他の住宅に比べてコミュニティができやすく、近隣住民と付き合いやすい特徴がある。
もしも近隣トラブルが発生しても管理会社が対応してくれるというメリットがある!
その⑥:ローンの返済総額が高過ぎる…
住宅ローンの返済総額を見て驚く人も少なくないと思います。
金利1%・35年で3,000万円の住宅ローンを組んだ場合、35年の支払い総額は約3,560万円となります。
元本とは別に560万円の金利を負担することになるので、「もう少し自己資金を貯めてからにしようかな」と悩んでしまう気持ちも理解できます。
返済総額で躊躇しているときは、そもそも金利とは何かということを考えてみましょう。
銀行に支払う金利は、「時間に対する対価」だと言い換えることができます。
3,000万円のマンション購入資金を確保するために毎月10万円貯蓄をしたら、約25年の時間がかかります。
しかし、560万円という金利を支払えば、夢のマイホームが25年も前倒しで手に入れることができます。
そして購入したマイホームで家族と過ごせるひとときは、お金に変えられない価値があると思います。
そう考えると、銀行金利は時間に対する正当な対価であるということが分かると思います。
金利を払うことでお金に代えることのできない幸せな時間を前倒しで手に入れることができる!
マンションの購入は勇気を持って決断することが大切
マンションを購入するときには様々な不安がよぎると思いますが、大きな買い物をする上ではそれも大切なプロセスです。
不安やリスクに対する答えが自分の中で見つかれば、だんだんと勇気が湧いてくることだと思います。
また、想定するリスクが実現してしまったときにどのような対処法があるかということを把握していれば、意外と何とかなることの方が多いです。
「このマンションに住みたいという気持ちがある」
「無理のない支払計画が立てられる」
「リスクに対する対処法が想像できた」
この三点が揃えば、あとは勇気を出して決断をするだけです。
この記事がマンション購入に悩んでいる人の参考になれば幸いです。
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この記事を書いた人
資格:宅地建物取引士・FP2級・行政書士試験合格
学生時代は不動産業界への強い関心があり、大学では取引関連法を学んでいました。
新卒後すぐに不動産業界に飛び込み、現在は土地売買や相続案件など幅広い実務を担当しています。得意分野は取引法務です。法律の知識をもっと深くしたいという想いから、仕事をしながら独学で行政書士の試験に合格しました。
資格取得によって身に着けた知識と実務で培った経験を活かして、不動産オーナー様のお役に立てるよう日々頑張っています。趣味は旅行。座右の銘は「我以外、皆我が師」
真地 リョウ太(ペンネーム)
30代男性