といった悩みにお答えします。
本記事の内容
- 不動産投資ローンのメリット3つ
- 不動産投資ローンのデメリット3つ
- 不動産投資ローンと住宅ローンの違い
- 不動産投資ローンを組むために押さえておきたい3つのポイント
- 不動産投資ローンで審査承認を得るためのコツ
不動産投資を検討している方の中には不動産投資ローンを利用すべきか迷っている方も多いのではないでしょうか。
実際に不動産投資を行っている方の多くがローンを利用して物件を購入していますが、当然ながら不動産投資ローンにはメリットとデメリットがあります。
この記事を読めば、不動産投資ローンについてのメリットやデメリットを正しく理解した上で、自分自身でローンを利用すべきか判断することができるでしょう。
また、不動産投資ローンを利用する際には審査で承認が得られるよう、審査で承認が得られるためのコツについてもご紹介します。
これから不動産投資を始めるという方は、以下の記事をご覧ください。
【初心者向け】不動産投資の始め方!7つのステップで徹底解説!
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不動産投資ローンのメリット3つ
まずは不動産投資ローンを利用することのメリットについてお伝えします。
具体的には以下のようなものです。
- レバレッジ効果が高い
- 手持ち資金を残せる
- 団体信用生命保険に加入できる
それぞれ見ていきましょう。
メリット①:レバレッジ効果が高い
不動産投資ローンを利用すれば、「レバレッジ効果が高い」というメリットがあります。
レバレッジ効果とは、「てこの原理」のことで、不動産投資においては、少ない資金で大きな金額の不動産を購入できることだと考えるとよいでしょう。
不動産投資ローンでは、対象の不動産を担保に融資を受けることができるため、例えば1,000万円の自己資金で1億円の融資を受けるといったことがやりやすくなっているのです。
このようなことから、不動産投資ローンは高いレバレッジ効果を期待できます。
メリット②:手持ち資金を残せる
不動産投資ローンを利用することで、手持ち資金を残すことができます。
不動産投資では、手元に現金があれば、ローンを借りずに現金で買ってしまうこともできるでしょう。
しかし、物件購入後には管理費や税金など支払う必要がある他、突発的に修繕が必要になることもあります。
そうしたときに、手元に資金が残っていることで、安心して経営を続けていくことが可能です。
メリット③:団体信用生命保険に加入できる
不動産投資ローンでは、団体信用生命保険に加入できるのが一般的です。
団体信用生命保険は略して「団信」と呼ばれています。
団信に加入すると、ローンを組んだ人が万が一の病気や事故で亡くなったとき、ローンの残債をゼロにすることができます。
万が一のときも、遺された家族に資産を残すことができるため、生命保険の代わりにできるのです。
なお、死亡時以外にがんや三大疾病にも対応可能な団信もあるので、検討してみるとよいでしょう。
不動産投資ローンのデメリット3つ
次に、不動産投資ローンのデメリットをご紹介します。
具体的には以下のようなものです。
- 利息が発生する
- 審査の承認を得る必要がある
- 借入金を増やすとキャッシュフローが悪化する
それぞれ解説します。
デメリット①:利息が発生する
不動産投資ローンを利用すると、利息が発生します。
今は低金利時代と呼ばれており、以前に比べると低い金利で融資を受けることが可能ですが、長期の借り入れとなるとかなりの金額の利息を支払わなければなりません。
しっかりと返済額を把握した上で、収入見込み額と支払額のバランスが適正なのか判断しましょう。
デメリット②:審査の承認を得る必要がある
不動産投資ローンを利用する際には金融機関の審査を受け承認を得る必要があります。
当然、審査の承認が出なければ融資を受けられません。
例えば「A社の審査では承認が出なくても、B社の審査では承認が得られた」というような場合もありますので、複数の金融機関にて審査を受けてみるとよいでしょう。
ただし、多くの時間と手間を掛けても、審査で承認が得られない場合があることを理解しておきましょう。
不動産投資の審査については、不動産投資ローンを組むのにおすすめの銀行はどこ?審査のポイントと併せて解説で詳しく解説しています。
不動産投資ローンを組むのにおすすめの銀行はどこ?審査のポイントと併せて解説
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デメリット③:借入金を増やすとキャッシュフローが悪化する
不動産投資ローンを利用して借入金を増やすとキャッシュフローが悪化するというデメリットがあります。
不動産投資ローンを組むと、毎月のローン返済が発生するため、借入額が増えれば増えるほどキャッシュフローが悪くなっていってしまうのです。
融資を受ける際には、毎月どの程度の返済額になるのか、事前に確認しておくことが大切です。
不動産投資のキャッシュフローについては、不動産投資でキャッシュフローが重要な理由とは?重視するメリットなど解説で詳しく解説しています。
不動産投資でキャッシュフローが重要な理由とは?重視するメリットなど解説
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不動産投資ローンと住宅ローンの違い
次に不動産投資ローンと住宅ローンの違いについて説明します。
対象となる物件が違う
不動産投資ローンと住宅ローンでは「対象となる物件が違う」という点がポイントです。
そのため融資の対象となる物件には以下のような違いがあります。
- 他人が住む賃貸用の物件(投資用物件):不動産投資ローン
- 自分が住むための物件(自己居住用物件):住宅ローン
住宅ローンを利用できるのは「自身が住むための物件を購入する際のみ」です。
つまり自分が住まない収益物件の購入には住宅ローンを利用することができません。
収益物件を購入する際には、不動産投資ローンを利用することになります。
借入可能額が違う
不動産投資ローンと住宅ローンでは借入可能額が違います。
不動産投資ローンは事業に対し融資を行いますが、住宅ローンは個人に対し融資を行います。
いずれのローンも借入者個人の属性(年収や勤務先、年齢)によって借入可能額が大きく異なる点は共通です。
不動産投資ローンは個人の属性に加えて家賃収入など事業の収益性により融資金額が決まり、金融機関にもよりますが、数億円まで借りられるケースもあります。
一方で住宅ローンは属性や個人の信用度により融資金額が決まり、借入可能額は8,000万円~1億円程度に設定されるのが一般的です。
金利が違う
不動産投資ローンと住宅ローンでは融資時の金利が異なります。
不動産投資ローンは事業性の高い融資で空室や家賃の下落によって家賃収入が減少する可能性もあり、リスクが大きくなりやすいため、住宅ローンに比べ金利は高いことが一般的です。
住宅ローンは個人の給与収入から返済することが一般的であり、働き続ける限り年収が大きく下がることは少なく、貸し倒れリスクは小さいと考えられており、不動産投資ローンに比べ低い金利で融資されるのが一般的です。
審査項目が違う
不動産投資ローンと住宅ローンでは審査項目が異なります。
どちらのローンでも借入者の属性(年齢や年収、勤務先、個人信用情報)や物件の担保評価は審査項目に入っています。
ただし不動産投資ローンでは個人の属性に加えて「物件の収益性」を審査するため、借入者の年収が高く、信用情報に問題がないような場合でも物件の収益性が低ければ、審査内容は厳しく判断されてしまいます。
そのため収益性の低い物件では融資を受けられない場合もありますので、しっかりと収益が確保できる物件を選びましょう。
不動産投資ローンを組むために押さえておきたい3つのポイント
不動産投資ローンを組むために押さえておきたいポイントを3つ紹介します。
具体的には以下の3つです。
- 年収は500万円以上あった方がよい
- 個人信用情報にキズがあると融資を受けられない
- 勤務先の信用情報も重要なポイント
それぞれ見ていきましょう。
その①:年収は500万円以上あった方がよい
不動産投資ローンの審査基準は、金融機関によって異なりますが、一般的に年収500万円以上はあったほうがよいとされています。
それより少ない場合は、自己資金の割合を大きくするか、場合によっては転職など検討する必要があることもあるでしょう。
その②:個人信用情報にキズがあると融資を受けられない
個人信用情報にキズがあると融資を受けられない場合があります。
信用情報とは各機関が保有しているクレジットカードやローンなどの申し込みや返済の履歴などのことです。
例えばカード代金の支払い期日までに入金するのを忘れていて、期日に引き落としできなかった場合には、支払いの遅延や延滞として毎回記録されています。
金融機関は融資の審査の際には必ず信用情報をチェックしますので、その時に支払いの遅延や延滞(キズ)がいくつもあると融資を受けることは難しくなってしまうのです。
信用情報は一般的に過去5年~10年程度の履歴が記録されています。
信用情報にキズがあることが原因で融資を受けられない方は、期間を空けて再度信用情報を取得し、遅延や延滞の履歴が残っていないか自分で確認した上で、改めて審査に申し込みをしてみると良いかもしれません。
なお、信用情報機関や延滞種類によって履歴が残る期間が異なりますので、気を付けましょう。
その③:勤務先の信用情報も重要なポイント
不動産投資ローンを組むためには勤務先の信用情報も重要なポイントです。
審査では借入者の年収と合わせて勤務先の信用も大切になります。
勤務先が経営的に不安定な状況だと倒産のリスクが高まり、一時的にでも借入者の給与収入が失われる可能性が高まります。
そのため、金融機関は借入者の勤務先の信用情報まで慎重に確認を行っているのです。
不動産投資ローンで審査承認を得るためのコツ
次は不動産投資ローンで審査承認を得るためのコツを3つ紹介します。
具体的には以下のようなものです。
- 担保評価の高い物件を選ぶ
- 自己資金を用意しておくこと
- 複数の金融機関に相談すること
その①:担保評価の高い物件を選ぶ
不動産投資ローンで審査承認を得るためには担保評価の高い物件を選ぶことが大切です。
先程も説明したように不動産投資ローンでは個人の属性に加えて、担保価値や収益性を含めて審査を行いますので、より担保価値が高い物件の方が融資承認を得られる可能性が高くなります。
建物の構造で考えると法定耐用年数が22年の木造の構造より、47年のRC造の方が評価は高くなります。
しかし、立地条件次第では入居者が見込めず収益性に不安があると判断されれば評価が低くなる場合もありますので、総合的に検討した上で判断することが重要です。
その②:自己資金を用意しておくこと
不動産投資ローンで審査承認を得るためには物件価格の2割~3割程度の自己資金を用意しておくことが求められることが多いです。
この点、年収に対してローンの返済額の割合が高すぎると審査の承認を得にくくなってしまうので注意が必要です。
その③:複数の金融機関に相談すること
不動産投資ローンで審査承認を得るためには複数の金融機関に相談することが大切です。
金融機関によって、ローンの審査内容や評価の仕方が異なりますので、「ある金融機関では審査の結果が否決でも、別の金融機関では承認」となることもあります。
そのため一つの金融機関に固執することなく、複数の金融機関に相談しながら進めていくことが重要です。
まとめ
この記事では不動産投資ローンについてのメリットやデメリットと合わせて、不動産投資ローンで審査承認を得るコツについても紹介しました。
不動産投資ローンで承認を得ることは、不動産投資を始めるうえで最初に通らなければならない、大きな関門です。
最初はうまくいかないこともあるかと思いますが、本記事でご紹介したコツを押さえて活動を続けていけば、いずれチャンスは生まれるはずです。
本記事の内容を参考に、粘り強く、根気を持って続けていくことをおすすめします。
これから不動産投資を始めるという方は、以下の記事をご覧ください。
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この記事を書いた人
資格:宅建士、FP2級技能士(AFP)
地方銀行、不動産会社を経て金融や不動産関連の情報をお伝えするフリーライターとして活動しています。
実務で得た知見を活かして、記事を読まれる方の困りごと解決に役立てられたらと考えています。
逆瀬川勇造
30代男性