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マンションを購入するときの申し込みから契約までの流れを解説

マンションの購入にあたって、申し込みから契約までの流れを知りたいです。あと契約する前までにどのような点に注意する必要があるのかを教えてください。

といった悩みにお答えします。

本記事の内容

  • マンションを購入するときの申し込みから契約までの流れ
  • ①:申し込みまで
  • ②:重要事項説明
  • ③:売買契約
  • マンション購入における引き渡しまでに必要な書類やお金

売買契約書や重要事項説明書などの説明や、マンションの購入にあたり、どのような手順を経て引き渡しへ至るのでしょうか?

気に入ったマンションを見つけ、契約から引き渡しを行うまでにはいくつかの段階を経なければいけません。

スムーズな引き渡しを行うためには段階をしっかりと把握することがポイントです。

しかし、進め方が良くわからないままマンション購入を進めていくと、ところどころ戸惑うことも多いでしょう。

この記事では、マンションを購入するまでの流れや売買契約の注意点などについて解説します。

マンションを購入するときの申し込みから契約までの流れ

マンションを購入するときの申し込みから契約までの流れは以下の通りです。

手順①:申し込みまでの流れ

手順②:重要事項説明の流れ

手順③:売買契約の流れ

ざっくりと上記の手順で進んでいきます。

また、引き渡しが終わるまでに必要な書類についも解説していきます。

①:申し込みまで

まずは、マンションの申し込みまでの手順をご紹介します。

  1. 物件の内覧
  2. 住宅ローンの仮審査
  3. 物件への申し込み

1つずつ順番に解説していきます。

その①:物件の内覧

まずは、気に入った物件を見付け、内覧する必要があります。

物件の検索方法は、インターネットでの検索や新聞広告などにより探すことが可能です。

気に入った物件が見つかると、取り扱っている不動産会社へ連絡し、部屋の中を見せてもらいましょう。

ただし、新築マンションなどは人気で内覧がなかなかできなかったり、実際の部屋が完成されてない場合、モデルルームなどで判断しなければいけないので注意が必要です。

とはいえ、マンションの購入となると非常に大きな買い物となりますので、必ず物件の内覧は行いましょう。

また、どの程度の予算でマンションを購入するのかをきちんと決めたうえでマンションを探しましょう。

予算を決めずにマンションを探すと、目移りしてしまいなかなかマンションをきめることができません。

希望する購入に関する予算と譲れないポイントをしっかりと持ったうえでマンションを探しましょう。

その②:住宅ローンの仮審査

次に、気に入ったマンションを見付けたら申し込みをするのですが、その時に必要となるのが「住宅ローン」です。

住宅ローンは、現金一括で購入する場合は必要ありませんが、多くの方は住宅ローンを利用してマンションを購入します。

この場合は、住宅ローンで希望する金額を借りることができるかどうかをある程度把握しておく必要があるのですが、それを知るためにも、あらかじめ金融機関で住宅ローンの仮審査を行います。

ただし、本審査ではないので、仮審査に通ったからといって必ず借りることができるわけではありません。

とはいえ、前もって仮審査まで通っていると、自分たちだけではなく売主も安心して売買契約に向けて進むことができます。

住宅ローンの仮審査を受けるには色々な書類を準備しなければいけませんが、仮審査自体はそう時間がかかるものではなく融資額の大まかな金額を把握することができます。

関連記事マンション購入時の住宅ローンの審査で銀行にチェックされるポイントについて解説します!

関連記事マンションを購入するときに知っておきたい住宅ローン控除とは?

その③:物件への申し込み

住宅ローンの仮審査に通ると、物件の申し込みとなります。

申し込みの場合には、特に金額を納める必要はありません。

指定の申込書に記名、押印し、諸条件を書き込みます。

例えば若干の値段交渉を行いたい場合は、申込書に値段交渉を行いたい旨と希望する金額を書きましょう。

その他には、住宅ローンを利用したマンション購入の場合、住宅ローンの審査に通らなかった場合は契約が無効になるローン特約を付けておきます。

これらの条件を売主が了解すると、売り渡し書が売主から送られますので、申し込みは成立したことになるのです。

関連記事マンションの購入申込書って何のためにあるの?申込書の基本知識と注意点を理解しよう

②:重要事項説明

マンションの申し込みまで完了すると次は契約までに向けたステップになるのですが、売買契約の前に行わなければいけないのが重要事項の説明です。

売買契約と同じくらい大切なポイントとなります。

しかし、一般の人に重要事項説明といわれてもピンとこない人も多いのではないでしょうか?

ここからは、重要事項説明について解説します。

その①:重要事項説明とは?

重要事項説明とは、不動産取引に関して宅地建物取引業者が、買主と売主に対して契約において重要となる部分をお互いに認知してもらうために行うものです。

説明の内容が記載してある書面のことを重要事項説明書といいます。

重要事項の説明を行うのは宅地建物取引業者における宅地建物取引士が行わなければいけません。

この書面には、重要事項説明というだけあって、非常に重要な内容が記載されています。

特に買主は、購入しようとするマンションの情報や契約の条件が詳しく記載されていますので十分に理解する必要があるのです。

内容をしっかりと確認するためにも、前もってコピーなどで確認しておいてもいいでしょう。

また、重要事項の説明は、宅地建物取引士が行うと前述しましたが、重要事項説明の前には取引士であることの証明として、取引士証の提示をしなければいけません。

ここまで厳格に制限されていることからも重要事項説明の重要性がうかがえます。

その②:重要事項説明のチェック事項

重要事項の読み込みが必要と前述しましたが、初めてのマンション購入などの場合、どこの項目が重要な点なのかがわかりません。

重要事項説明のチェック項目について見てみましょう。

チェックすべき項目を分類しチェックする点をまとめました。

マンションの内容・実際の広さを確認する
・登記簿の内容をしっかりと確認する
電気・ガスの供給状況・供給状況や排水の状況
共用部分・管理費や修繕積立金の確認
・管理費や修繕積立金の滞納状況
売買代金以外の金額・手付金の内容
・売買代金以外に契約時に必要な金額
手付解除について・手付放棄の内容について
ローン特約について住宅ローンの内容や特約が記載されているかの有無
契約違反による契約解除契約違反による違約金額や内容

主な内容としては上記の通りです。

しかし、他の内容にも重要なことが記載されていますので、内容がよくわからない箇所については遠慮せずに質問しましょう。

その③:重要事項説明をきちんと確認しないとどんなリスクがある?

重要事項説明書を理解しないうえで契約してしまうと、後々こんなはずではなかったと後悔するかもしれません。

実際に重要事項説明を理解しないまま進むと考えられるリスクは下記のような内容があります。

まずは、住宅ローン特約記載があるかどうかを確認していなかった場合について見てみましょう。

住宅ローンの審査に落ちた場合に手付金を放棄しなければいけないのか、若しくは契約は無効になるのか大きく異なります。

特約が入っていなければ、手付金を売主に渡さなければいけないのでしっかりと確認しなければいけません。

また、契約の解除方法についても確認を怠ると違約金を支払わなければいけないかもしれません。

手付金による契約解除はいつまでなのか?違約金が発生する時期はいつになるのかといった点も重要なチェックポイントです。

他にもリスクに関する内容が記載している部分に関してはしっかりと理解しておきましょう。

③:売買契約

重要事項説明書を理解して納得し、記名押印すると、いよいよ売買契約となります。

売買契約における注意点はどのようなものかを解説します。

その①:手付金を準備しておくこと

売買契約を締結する際に必要になるのが手付金です。

手付金とは、売買契約を締結後、買主、売主双方により解約する場合、買主は手付金全額を放棄して契約の解除ができます。

売主は、預かっている手付金を返金し、加えて手付金と同等の金額を支払うことで売買契約を解除できるのです。

手付金は、解除することなく引き渡しまで進むと売買代金の一部に充当されます。

しかし、手付金による契約の解除は引き渡しまでの期間ではなく一定の期間が設定されているので売買契約書をしっかりと確認しましょう。

手付金の金額は一般的に売買代金の5%~10%程度の金額が必要です。

売買契約時には、現金で必要となる金額ですので、忘れずに準備する必要があります。

その②:1つ1つをしっかりと確認しておく

売買契約を締結する場合、いくつかの書類が必要になりますので、きちんと準備しておきましょう。

最低限必要な書類は、運転免許証などの本人確認のための書類です。

印鑑も忘れずに持参しなければいけませんが基本的には認印でも構いません。

売主の要望で実印が必要なケースもありますが、この場合は印鑑証明書を同封する必要があります。

また、書類のほかにも売買契約書の内容はしっかりと確認しておきましょう。

できれば、前もって売買契約書のコピーを熟読しておくと、疑問点を事前に確認することができます。

いったん売買契約を締結してしまうと、ここからの解約は、手付金の放棄や違約金など費用が発生することになるので、しっかりと確認しておきましょう。

その③:売買契約書のチェックポイント

重要事項説明書と同じように売買契約書にも注意しかなければいけないチェックポイントがあります。

売買契約書のチェックポイントを下記の表にまとめました。

契約違反による違約金額や内容住所や広さに間違いがないか
売買代金や引き渡しの時期売買代金総額の確認や
登記所有権移転登記の時期や抵当権設定の時期
公租公課固定資産税の金額確認
引渡し前に損害が起こった場合の対応危険負担の割合について確認
隠れたる瑕疵があった場合の対応引き渡し後瑕疵があった場合の措置
契約不適合責任について契約内容に相違があった場合の措置
契約解除について手付解除や契約違反における違約金について

これらの内容をしっかりと確認し、売買契約書への記名押印を行います。

他にも気になる箇所があればしっかりと質問し、きちんと理解したうえで売買契約を締結しましょう。

マンション購入における引き渡しまでに必要な書類やお金

マンションを購入する場合、引き渡しまでには準備しなければいけない書類や、諸経費などがあります。

その時々に前もって準備しておくと、スムーズな引き渡しが可能です。

逆に、準備が遅れてしまうと引き渡しの期間が延びることにもなり、最悪の場合契約を解除されてしまうかもしれません。

ここからは引き渡しまでに必要な書類やお金などについて解説します。

その①:売買契約書

引き渡しや住宅ローンの審査に必ず必要になるのが売買契約書です。

特に住宅ローンの本審査を行う場合は、必須となります。

売買契約書により取引されるマンションの内容を確認し、希望する金額を貸し付けることができるかどうかの判断を下されるでしょう。

引き渡しの際にも再度、所有権移転の登記をする前に司法書士が確認しますので、契約を締結した証明として売買契約書は欠かせません。

その②:手付金

契約時に必要なお金が手付金です。

手付金の内容は前述したとおりですが、手付金を支払った以降の解約においては最低でも手付金相当額を支払わなければいけません。

つまり、まだマンション購入を決めかねている場合は、売買契約前に解除するまでは特に費用負担はありません。

手付金支払い時が解除における費用発生の分岐点となりますのでしっかりと理解しておきましょう。

その③:諸経費

マンションの購入においては、売買代金だけではなくいくつかの諸経費が必要です。

どのような費用が必要になるのでしょうか?

費用を下記にまとめました。

印紙代契約書に貼付
仲介手数料不動産会社に支払う手数料
住宅ローン諸経費住宅ローンに係る費用
登記費用所有権移転登記費用及び抵当権設定費用

これらの費用がかかりますが、ほとんどが引き渡し時に必要な経費となります。

どの経費に関しても、忘れてしまうと、引き渡し自体ができなくなり可能性があります。

前もって金額を確認し、滞りなく引き渡しが進むようにしておきましょう。

関連記事マンション購入にかかる経費には何がある?安く抑える4つの方法もご紹介

その④:本人確認書類

前述しましたが、売買契約時に必要になる本人確認書類です。

また、引き渡し時には住民票も併せて準備しておきましょう。

基本的には顔写真が入っている免許証やパスポートなどで本人確認証としているのが一般的です。

引き渡し時には、あわせて登記のための手続きが必要になるのでもう一度本人確認を行うための書類として必要になります。

基本的に売買契約時も、引き渡しの登記申請の際も必ず必要な書類で、免許証などは常に携帯していることが多いのでうっかり忘れてしまう人もいます。

必須な書類となりますので必ず準備しておきましょう。

その⑤:実印

基本的に、売買契約においては買主売主双方とも認印で契約を行っているケースが一般的です。

しかし、まれに売買契約書の締結の際とはいえ実印を求められる場合があります。

これは、買主若しくは売主どちらかが実印による契約を求めた場合に限られ、一般的には認印の契約で問題はありません。

しかし、引き渡しにおける所有権移転の際は必ず実印で署名に捺印します。

実印であるという証明が必要になるので、実印による押印の場合は、印鑑証明書を添付しなければいけません。

印鑑証明書は、所在する地方自治体の役所において取得可能です。

うっかりと忘れがちな書類ですが3か月間の取得ならば有効ですので、前もって複数枚取得しておくことをおすすめします。

関連記事マンションを購入するときに必要な印鑑証明はどこで利用する?

まとめ

マンションの購入は、現金一括購入の場合はそう時間もかからず取得することも可能です。

住宅ローンを利用する場合は最低でも1ヶ月程度は見ておく必要があります。

また、いくつかの段階を経てマンションの購入が出来ますので、しっかりとスケジューリングしておくことがポイントとなるでしょう。

この記事を参考に、購入、引き渡しまでの段取りをきちんと整えておきましょう。

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この記事を書いた人

清水みちよ

30代女性

資格:宅建・FP2級・通関士・総合旅行業務取扱管理者

大学生の時に一人旅に目覚め、海外50か国以上を訪れました。その経験を武器に新卒で旅行会社に入社しましたが、入社数年で倒産という憂き目にあってしまいます。悔しさをバネに宅建・通関士・FP資格を無職期間の4年でゲット!現在は不動産会社の窓口勤務ですが、コロナ渦で週休4日ペースが続いているため、新しい資格取得に向けて日々奮闘中です。趣味はペット。特技は英会話。

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