といった悩みにお答えします。
本記事の内容
- 不動産投資における戸建て投資とは?
- 不動産投資で戸建てを選ぶメリット
- 不動産投資で戸建てを選ぶデメリット
- 不動産投資で戸建てが向いている人はどんな人?
- 戸建て投資を成功させる3つのポイント
不動産投資に興味を持っていても、初期費用が大きいアパートやマンションへの投資には手が出せない方も多いのではないでしょうか。
そうした方におすすめなのが戸建て投資。
戸建て投資は、アパートやマンションへの投資と比べると比較的安価に始めることが可能です。
本記事では不動産投資で戸建てを扱うことのメリットやデメリット、成功するためのポイントなどを詳しく説明します。
これから不動産投資を始めるという方は、以下の記事をご覧ください。
【初心者向け】不動産投資の始め方!7つのステップで徹底解説!
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不動産投資における戸建て投資とは?
戸建て投資とは、その名のとおり一戸建ての物件を入居者に貸して、家賃収入を得る投資法です。
戸建て投資はかつて効率が悪い土地の活用方法として知られ、土地活用の方法としてあまり積極的に提案されていませんでした。
しかし「アパートの供給過剰感」「賃貸ニーズの多様化」などを背景に、戸建て賃貸の需要が高まってきており、安定性の高い不動産投資として戸建て投資が注目されています。
それではまず戸建て投資の種類や利回り相場について詳しく説明します。
戸建て投資の種類
戸建て投資の種類は大きく分けて「空き家」か「新築」の2種類です。
空き家(中古物件)を購入するか土地のうえに新築(新築物件)するかで予算が大きく変わってきますので、投資可能な金額に合わせて検討しましょう。
空き家
既に空き家となっている戸建て物件を購入し、賃貸します。
安い価格で空き家などの中古戸建て物件を購入し、リフォームを行うことで付加価値を付けて賃貸する方法となります。
土地のうえに新築
自身が所有していた土地や新たに投資用に購入した土地に新しい物件を建築し、賃貸する方法です。
アパートやマンションを建築するには小さすぎる土地などが戸建て投資用の土地に適しています。
戸建て投資の利回り相場
戸建て投資の利回り相場は一般的に区分マンションの1室投資やアパートの1棟投資の利回りより高めになることが多いです。
戸建ての賃貸物件は数も少ないため、高い家賃で賃貸できる可能性も高まります。
また戸建て物件だと管理費や修繕積立金が不要なことも利回りが高くなる要因です。
ちなみに利回りは下記の計算式で算出できます。
「(年間の家賃収入―年間経費)÷物件購入価格(購入時諸費用を含む)×100」
年間の家賃収入から物件の維持管理に必要な経費を引き、残った利益を物件の購入価格(購入時の諸費用を含む)で割ることで計算可能です。
また必要な経費の金額によって利回りが大きく変わってきますので、どのくらいの費用が掛かるのか事前にイメージしておく必要があります。
投資物件のおおよその利回り相場は下記の通りです。
マンションの1室投資(新築):3%前後
マンションの1室投資(中古):6%前後
アパートの1棟投資(新築):6%前後
アパートの1棟投資(中古):8%前後
戸建て投資(新築):8%前後
戸建て投資(中古):16%前後
戸建て投資の利回り相場は他に比べて高めで、特に中古物件での利回りが大きいことがわかります。
不動産投資で戸建てを選ぶメリット
次に不動産投資で戸建てを選ぶメリットを3つ紹介します。
3つのメリットは下記の通りです
- 低予算で始めやすい
- 長く住んでもらいやすい
- 土地は資産価値が落ちにくい
それでは詳しく見ていきましょう。
メリット①:低予算で始めやすい
中古の戸建て物件であれば300~400万円から投資できる物件もあります。
アパートやマンションの1棟買いだと投資金額は安くても数千万円以上という事を考えると、中古戸建て物件は圧倒的に低予算で投資を始めることができます。
金融機関から数千万円の融資は受けられなくても数百万円なら融資を受けられる人も多いですし、融資を受けることに抵抗のある人は自己資金で購入することも可能な金額です。
不動産投資で戸建て投資を選ぶことで、多額の融資を受けるリスクを避けたい人や借り入れをせずに投資したい人も、低予算で手軽に投資を始められます。
メリット②:長く住んでもらいやすい
戸建て住宅はファミリー層がターゲットになり、ファミリー層は単身者と比べて長く入居する傾向があります。
ファミリー層の場合は4~6年間居住する割合が61.0%、単身者は21.1%との調査結果もあります。(公営財団法人日本賃貸住宅管理協会、2020年12月発表)
特に学校に通っている子どもがいる家庭は学校の都合もあり簡単に引っ越しをしづらい環境ですので、一回入居すると長く住んでもらえる可能性が高いです。
また長く住んでもらえることで退去の機会も少なくなり、退去時の原状回復費用(補修費など)を抑えることができるメリットもあります。
メリット③:土地は資産価値が落ちにくい
戸建て住宅には建物と土地の所有権があります。
土地は資産価値が落ちにくいため、戸建て住宅は将来的に売却しやすいというメリットがあり、長く入居している人にそのまま売却できる可能性もあります。
もしくは建物を解体し、土地のみで販売できる場合もあるでしょう。
不動産投資で戸建てを選ぶデメリット
次に不動産投資で戸建てを選ぶデメリットを3つ紹介します。
3つのデメリットは下記の通りです。
- 空室リスクが大きい
- 審査が厳しくなりやすい
- 資産拡大のペースが遅い
それでは詳しく見ていきましょう。
デメリット①:空室リスクが大きい
戸建て住宅は基本的に1件分の家賃収入しかないため、入居者が退去すると家賃収入が無くなってしまいます。
そのため複数の部屋があり、複数の入居者を確保できるアパートやマンション投資に比べて、戸建て住宅では空室リスクが大きくなります。
ただし、中古の戸建て物件は一戸当たりの価格が安いため複数戸を購入することで空室リスクを小さくするという対策も行いやすいでしょう。
不動産投資のリスクについては、不動産投資にはリスクがある?代表的な5つのリスクとそれぞれの対策を解説で詳しく解説しています。
不動産投資にはリスクがある?代表的な5つのリスクとそれぞれの対策を解説
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デメリット②:審査が厳しくなりやすい
戸建て住宅は木造住宅が多いことと合わせて、築年数が古い物件だと特に担保の評価が低く扱われやすいため、金融機関の審査が厳しくなりやすいです。
金融機関からの融資が厳しくなると自己資金から投資する必要が出てきます。
購入資金と合わせて、メンテナンス費用も確保しなければならず、資金準備の負担が大きくなるため注意が必要です。
デメリット③:資産拡大のペースが遅い
戸建て住宅は1戸につき1件の家賃しか得られず、月々の家賃収入は少なく、次の投資に必要な資金を貯めるために時間がかかってしまいます。
先程説明したように、戸建て住宅は金融機関の審査が厳しくなりやすいため、金融機関から融資を受けて投資を行い、資産拡大をすることは難しいでしょう。
戸建て住宅では資産拡大のペースが遅いため、ペースを早めて資産を拡大したい人にはマンションの1棟投資などをおすすめします。
不動産投資で戸建てが向いている人はどんな人?
次に不動産投資で戸建てが向いている人はどのような人なのか説明します。
下記の3つのタイプの人は戸建て投資に向いていると言えるでしょう。
- リスクを抑えて取り組みたい人
- 時間を確保しやすい人
- 戸建てに適した土地を持っている人
それでは詳しくみていきましょう。
その①:リスクを抑えて取り組みたい人
戸建て投資はアパート1棟投資などと比べて少額で投資を始めることができ、リスクを抑えて取り組むことができます。
アパート1棟を購入するには数千万円以上の価格が必要ですが、中古戸建て投資であれば、数百万円で購入できる物件もあり、金融機関で融資を受けずに自己資金で購入することも可能です。
戸建て投資はリスクを抑えて少しずつ積み上げていくタイプの投資に取り組みたい人に向いています。
その②:時間を確保しやすい人
中古の戸建て投資では少なからずリフォームを行うことになりますが、収益を確保するためにはリフォーム費用や室内クリーニング代などの経費を抑えることが重要です。
そのためには安価でリフォームをしてくれる工事店を探し、可能な範囲は自分自身でDIYを行うこと、などがポイントとなります。
2棟目、3棟目と中古の戸建て物件への投資を増やすためには、「物件探し~契約~リフォーム(DIY)~入居者探し」を繰り返す必要があり、マンション1棟を購入して、後は管理会社任せにできる投資に比べて非常に手間が掛かります。
このように戸建て投資は非常に手間と時間が掛かりますので、平日に仕事をしているサラリーマンには少々難しいのではないでしょうか。
そのため時間を確保しやすい人に向いている投資といえます。
その③:戸建てに適した土地を持っている人
戸建てに適した土地を持っている人は、土地に新築物件を建てることで投資を始めることが可能で、土地から購入するよりも初期費用を抑えることができます。
一般的に土地活用に向いていない土地こそ、戸建て投資に向いています。
戸建てに適した土地とは具体的に下記のような土地です。
- 小さな土地(アパートは建てられない)
- 不要な土地の一部(自宅の空いている敷地など)
- 土地の向きや形が悪い
- 競合物件が少ないエリアの土地
戸建てに適した土地を持っている人はアパートやマンション投資よりも戸建て投資に向いています。
戸建て投資を成功させる3つのポイント
戸建て投資を成功させる3つのポイントを説明します。
具体的には下記の3つです。
- DIYリフォームできるとよい
- ターゲットを絞り込もう
- 定期的にメンテナンスしよう
それでは詳しく見ていきましょう。
その①:DIYリフォームできるとよい
購入した中古戸建て物件を自分でDIYリフォームを行った後に賃貸に出すことができれば、初期費用は大幅に抑えられ、収益性が高くなり、リスクが小さい状態で投資の運用が可能になります。
自分でDIYリフォームを行うことで、リフォーム会社に頼むよりも大幅にコストを削減でき、収益性が高く安定した運用が可能になり、投資が成功へと近づきます。
その②:ターゲットを絞り込もう
物件があるエリアや物件の特徴などを押さえた上で、どのような入居者が借りてくれるか想定しながらそれに適した物件にすることが大切です。
例えば郊外で戸建て経営をするなら複数台分の駐車場を確保するなどターゲットを設定したうえで、ターゲットに気に入ってもらえるような物件にしていきましょう。
戸建て物件は1組の入居者が見つかれば良いため、万人受けする必要はなく、しっかりとターゲットを絞り込んでおくことで投資が成功へと近づきます。
その③:定期的にメンテナンスしよう
戸建て物件は、ファミリー世帯の入居が多く、一度入居すると長く住む家庭が多いことが特徴です。
入居中の簡単なメンテナンスは入居者に任せることになります。
建物内外の清掃や、庭の草取りなどの簡単なメンテナンスは入居者が行ってくれる点が戸建て物件のメリットでもあります。
ただし、屋根や外壁材の塗装などの本格的なメンテナンスは物件のオーナーが実施することが一般的です。
メンテナンスを実施せずに雨漏れやシロアリの被害が発生すると、修理に高額な費用が必要になり、場合によっては建物の価値が下がってしまうこともありますので、メンテナンス時期を忘れることが無いように注意しましょう。
計画的にメンテナンスを実施しておくことで、建物の劣化を遅らせることができ、余計な出費も抑えられるため、投資が成功へと近づきます。
まとめ
不動産投資で戸建てを扱うことのメリットやデメリット、成功するためのポイントなど解説しました。
戸建て投資は短期間で大きく稼ぐことは難しいですが、少額で投資を始めることができ、リスクは低く安定性の高い投資を行うことが可能です。
不動産投資に興味がある人は、まず戸建て投資から始めてみてはいかがでしょうか。
これから不動産投資を始めるという方は、以下の記事をご覧ください。
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この記事を書いた人
資格:宅建士、FP2級技能士(AFP)
地方銀行、不動産会社を経て金融や不動産関連の情報をお伝えするフリーライターとして活動しています。
実務で得た知見を活かして、記事を読まれる方の困りごと解決に役立てられたらと考えています。
逆瀬川勇造
30代男性