不動産投資

不動産投資は出口戦略が重要?最適な売却タイミングと物件取得時に押さえておきたいポイント

不動産投資を始めたのですが、いつ物件を売ればいいのでしょうか?出口が見えません。

といった悩みにお答えします。

本記事の内容

  • 不動産投資における出口戦略とは
  • 3つの物件種類別出口戦略パターン
  • 利益を最大化するために押さえておきたい4つの売却タイミング
  • 物件購入時の出口戦略で押さえておきたい3つのポイント

投資を始めてみたものの「物件の売却をどのように進めていいかわからない」「いつ売却するのがいいのだろう」とお考えの方は多いのではないでしょうか。

不動産投資は物件を取得後に人に貸し出すことで家賃収入を得る方法が、主になっていますが、最終的な不動産の売却金額次第で、投資が成功だったのか、失敗だったのか判断をしなければなりません。

そのため、投資の出口としての売却でいかに利益を出せるのかがとても重要です。

まずは物件を購入する前に出口戦略を明確にしておくことが大切になります。

本記事では不動産投資で失敗しないために、最適な売却タイミングと物件取得時に押さえておきたいポイントを紹介します。

今後、不動産投資用物件の購入を考えている人はぜひ参考になさってみてください。

これから不動産投資を始めるという方は、以下の記事をご覧ください。

【初心者向け】不動産投資の始め方!7つのステップで徹底解説!

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不動産投資における出口戦略とは

不動産投資における出口戦略とは

まずは不動産投資における出口戦略について説明します。

不動産投資の出口戦略とは、「投資の出口(最後)をどのように締めくくるか」という意味で使われる言葉です。

つまり、不動産投資では「物件をいかに高く売却できるか」が出口戦略になります。

物件の購入時には収益性を強く意識して物件を選びがちですが、売却時の売りやすさも考慮して物件を検討することをおすすめします。

不動産投資ローンを組んで物件を購入する人は、家賃収入からローン返済額や諸経費を差し引いてプラスのキャッシュフローになることを目指しましょう。

合わせて、売却益が得られるように購入時金額を上回る価格で売却することが重要です。

法人ではなく個人で売却をする場合の譲渡所得は、他の所得と合算できない分離課税となります。

できるだけ低い税率で売却することと、支払う税金の金額を見越したうえで、利益が出るような金額で売却することが重要です。

3つの物件種類別出口戦略パターン

3つの物件種類別出口戦略パターン

物件の種類ごとに出口戦略のパターンを知っておくことが大切です。

個人投資家が購入する機会が多い下記の3つの物件種類について説明します。

  1. 区分マンション投資
  2. 1棟アパート・マンション投資
  3. 戸建て投資

それでは詳しくみていきましょう。

その➀:区分マンション投資

区分マンションは定収入源として保有しつつ、仮に10年後に物件価格が購入時よりも上昇していたら売却する、といった出口戦略を持っておくと良いでしょう。

大型イベントや周辺地域の開発計画などにより、周辺の相場価格が上昇し、高い金額で売却できるチャンスがあるかもしれません。

周辺環境の変化を敏感に捉えて、高値で売却できる機会を逃さないように気を付けましょう。

区分マンションでもワンルームタイプとファミリータイプでは特徴が異なります。

ワンルームマンション

ワンルームマンションでは購入者も投資家であることが多いため、家賃を高めに設定し、表面利回りを高めにしておくことが大切です。

利回り以外に差別化するポイントがあまりないため、利回りに注意して物件を購入しましょう。

ファミリータイプ

一方、ファミリータイプでは購入者が投資家の場合と自己居住を希望する人の場合があります。

投資家向けに売却する場合は、入居者がいる状態のオーナチェンジ物件として売却する方法が良いでしょう。

物件価格がワンルームタイプに比べて高い傾向にあるため、資金力のある人が顧客となり、購入可能な人の数が少なくなります。

そのためワンルームタイプと比べると出口戦略が立てにくい物件といえます。

その②:1棟アパート・マンション投資

1棟アパートは木造で建築されている物件が多く、木造アパートは金融機関にて長期のローンが組みにくい為、資金力がない投資家に売却することが難しい物件になります。

また、1棟ものの投資物件は購入者の費用負担も大きいため、投資家や投資会社が購入者となることが多い物件です。

つまり、流動性が低いため、物件購入前から細かな出口戦略が必要となります。

新築アパート・マンションの場合と中古アパート・マンションの場合には出口戦略が異なるため、ここでは分けてみていきましょう。

新築アパート・マンションの場合

新築アパート・マンションは相続税対策として高い効果を発揮するため、出口戦略としては相続となる可能性が高いでしょう。

しかし、相続後の展開についてもしっかりと検討しておく必要があります。

投資用に新築物件を購入したものの、収益性が高くない場合にはローンを完済後に建物を解体し、更地で売却がおすすめです。

一方である程度の収益が見込める物件であれば、リフォームや建物を解体後に再建築することで、長く安定した家賃収入が得られるように運用することを目指しましょう。

中古物件として売却を検討する場合は、部屋を満室にした上で、オーナーチェンジ物件として収益性を高くして売却することが主な出口戦略となります。

多額の費用を要する大規模修繕を行う前に売却することがポイントです。

中古アパート・マンションの場合

中古アパート・マンションの出口戦略は、「売却するか、更地にして別の活用を検討するか」のいずれかです。

立地に優れていて、高い家賃で入居者を確保できる可能性が高ければ、リノベーションを行い、高利回りで経営し、売却することを考えましょう。

他には更地にした上で、売却や借地としての活用、または土地を担保に融資を受けて、新しい投資物件の新築など運用次第で収益性を高めることも可能です。

その③:戸建て投資

戸建て物件の出口戦略は、「居住者にそのまま売却する」という方法が最も一般的です。

家賃を支払い長く住んでいる居住者にとっては愛着のある物件であるため、そのまま購入したいという話も多くあります。

ただし、中古物件の場合には金融機関からの融資の金額が限られるため、購入者の資金力にあわせた売却金額に設定することが重要です。

他にも、様々な方法で活用することができる点が戸建て物件の魅力です。

例えば、リフォームをして賃貸に出すことや、リノベーションをして別荘やカフェ向け物件として売却、更地として売却することもできます。

利益を最大化するために押さえておきたい4つの売却タイミング

利益を最大化するために押さえておきたい4つの売却タイミング

出口戦略で利益を最大化するために「いつ売却するか」というのはとても重要なポイントです。

売却の目安となる下記の4つのタイミングについて説明を行います。

  1. 短期譲渡所得と長期譲渡所得
  2. 減価償却期間
  3. 修繕費用
  4. デッドクロス

それでは詳しく見ていきましょう。

その①:短期譲渡所得と長期譲渡所得

物件を売却する際に、保有期間によって売却益にかかる税率が異なります。

そのため税率が低くなるタイミングで売却することがポイントです。

  • 短期譲渡所得:売却した年の1月1日時点で取得から5年以内の場合(税率39%)
  • 長期譲渡所得:売却した年の1月1日時点で取得から5年を超えている場合(税率20%)

物件の所得日から5年ではありませんので、間違えないように注意しましょう。

取得日から6年が経過すれば、どのような場合でも長期譲渡となりますので、6年を基準に判断すれば間違いありません。

つまり、税率の高い短期譲渡の期間での売却は避けて、税率が大きく下がる6年目以降の長期譲渡に切り替わってから売却を検討することが重要です。

その②:減価償却期間

原価償却期間が終了すると、減価償却費という経費が計上できなくなります。

つまり、経費が減るという事は経営における利益が増えることになるため、税金が多く発生します。

支払う税金が多くなると、納税後に手元に残る金額が少なくなり、不動産投資のメリットが少なくなってしまいます。

そのため、減価償却期間が終わるタイミングで売却を検討することも大切です。

物件の構造によって減価償却期間が異なりますので、取得を検討している物件の構造を把握した上で、出口戦略を考えておきましょう。

ちなみに構造別の新築物件の減価償却期間は下記の通りです。

構造減価償却期間
木造22年
鉄骨造34年
RC造47年

中古物件の場合は計算式を用いて、減価償却期間を算出します。

例えば、木造住宅の築10年の中古物件の場合、計算式は「(22年-10年)+(10年×20%)=14年

つまり減価償却ができる期間は14年ということがわかり、この場合では14年以内に売却することが重要です。

その③:修繕費用

不動産を維持管理していく上で、修理や点検などのメンテナンスが必要です。

物件の状態にもよりますが設備の劣化などにより、10年から15年に一度は大規模修繕を行うタイミングでもあります。

先程も説明したようにマンション全体の大規模修繕工事の際には不足分として追加で費用を支払うことも出てきます。

多額の修繕費用が発生しそうな時期を見越して、その前に売却してしまうことも一つの方法でしょう。

その④:デッドクロス

所有している物件がデッドクロスになるタイミングまで、というのが一つの売却のタイミングです。

デッドクロスとは、「ローンの元金返済額が減価償却費を上回っている状態」のことです。

ローンの返済を行っていると、減価償却期間が終わること、もしくはローンの元金返済額が高くなることで、どこかでデッドクロスの状態になります。

デッドクロスの状態になると、実際のキャッシュフローには変化がなくても、経費が少なくなることで、支払う税金額が大きくなり、収入が減少します。

高額な税金を支払うことにより、赤字に陥ることもあるため、注意が必要です。

物件の購入前にデットクロスを意識したシミュレーションを行っておきましょう。

購入後には金融機関から届く返済予定表に記載がある元金返済額と減価償却費を見比べて、デッドクロスになる前に売却できるよう戦略を立てておきましょう。

物件購入時の出口戦略で押さえておきたい3つのポイント

物件購入時の出口戦略で押さえておきたい3つのポイント

物件購入前から出口戦略を検討し、不動産投資の対象物件を選ぶことにより、売却をスムーズに進めることが可能になります。

その際に押さえておきたい3つのポイントについて詳しく説明します。

  1. レントロールを確認する
  2. 自己資金比率を高くする
  3. 融資を受けやすい物件を選ぶ

その①:レントロールを確認する

特に中古物件ではレントロールをしっかりと確認しましょう。

レントロールは家賃明細表のことで、部屋ごとに賃料や敷金、契約状況などが記載されており、物件の収益性を判断するために必須の資料です。

それぞれの部屋がどのくらいの賃料で契約しているのか、敷金や保証金は承継できるのか、契約開始日からの入居期間はどれくらいか、など詳しく読み解く必要があります。

特に古くから入居している入居者と最近入居した入居者の賃料の差が大きい場合は、入居者が入れ替わるたびに家賃が大幅に下落していく可能性がありますので、注意しましょう。

また、買うべきではない物件を見抜くためにもレントロールの確認は重要です。

その②:自己資金比率を高くする

物件を購入する際に自己資金にて多く支払っておけば、売却価格や売却のタイミングはある程度柔軟に調整することができます。

金融機関から融資を受けて物件を購入している場合は、物件売却時にローンを全額返済しなければなりません。

つまり、ローンの残債を上回る金額で物件を売却できなければ、手持ち資金で不足分を支払わなければならず、手持ち資金がなければ、売却できない状況に陥ってしまいます。

そのため、自己資金比率を高くして、ローンの借入額を少なくしておくことが、自由度の高い出口戦略を実行するために大切なことです。

その③:融資を受けやすい物件を選ぶ

物件によって融資の受けやすさが異なります。

例えば、立地条件が良く土地の評価が高い物件や、法律を遵守した建物は金融機関からの評価も高く、融資を受けられる可能性が高い物件です。

つまり、好立地の物件や新築・築浅の物件は融資が受けやすい物件ですが、その分購入希望者が多く、購入時の物件価格が高くなりやすいですので、しっかりと収益を確保できる物件であるか注意しましょう。

融資を受けやすい物件ということは、購入できる人の数が多いという風に考えることができますので、出口戦略の選択肢が増えることになります。

そのため物件購入時には融資を受けやすい物件を選びましょう。

まとめ

本記事では不動産投資で失敗しないために、最適な売却タイミングと物件取得時に押さえておきたいポイントについて紹介しました。

物件タイプごとの出口戦略についても詳しく解説をしていますので、参考になさってみてください。

最も重要なことは物件を取得する前に出口戦略まで考えておくことです。

物件購入時には収益性と最終的な売却のしやすさのバランスが良い物件を選びましょう。

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この記事を書いた人

逆瀬川勇造

30代男性

資格:宅建士、FP2級技能士(AFP)

地方銀行、不動産会社を経て金融や不動産関連の情報をお伝えするフリーライターとして活動しています。
実務で得た知見を活かして、記事を読まれる方の困りごと解決に役立てられたらと考えています。

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