不動産投資

不動産投資初心者が知っておくべき不動産投資の専門用語15選

不動産投資を始めたのですが、知っておくべき専門用語があれば教えてください。

といった悩みにお答えします。

本記事の内容

  • 不動産投資初心者が知っておくべき利回り関連の用語5選
  • 不動産投資初心者が知っておくべきカタカナ表記の用語5選
  • 不動産投資初心者が知っておくべき税金関連の用語5選

不動産投資には専門用語が多く、不動産業界では当たり前に使われている言葉でも、不動産投資の初心者にとっては意味が分からない言葉が多いものです。

不動産投資で失敗しないためにも、最低限の専門用語の意味や使い方は理解しておいた方がよいでしょう。

本記事では不動産投資でよく使われる専門用語を優先的に説明しますので、ぜひ参考になさってください。

これから不動産投資を始めるという方は、以下の記事をご覧ください。

【初心者向け】不動産投資の始め方!7つのステップで徹底解説!

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不動産投資初心者が知っておくべき利回り関連の用語5選

不動産投資初心者が知っておくべき利回り関連の用語5選

不動産投資では不動産業界の専門用語がよく使われますので、不動産投資の初心者にとって聞きなれない言葉が多くあるでしょう。

物件を購入する際の判断基準のひとつとなる利回りについては特にしっかりと内容を理解しておく必要があります。

不動産広告や不動産会社との会話の中で「利回り〇%」という言葉がよく出てきますが、この数字は売買金額に対し、年間で何%回収できるのか、という数字です。

利回りにも様々な計算の仕方がありますので、どの利回りで計算されているのか確認することが重要です。

それでは利回り関連の用語を5つ紹介します。

  1. 表面利回り
  2. 満室想定利回り
  3. 実質利回り
  4. NOI利回り
  5. 税引き後利回り

その➀:表面利回り

表面利回りはグロス利回りとも呼ばれ、単純な計算で表示されます。

「表面利回り(グロス利回り)=年間家賃収入÷不動産購入金額×100」で算出することが一般的です。

表面的な利回りの計算で大まかな利回りの指標ということです。

一般的に広告などに掲載されている利回りはこの表面利回りだと考えておきましょう。

表面利回りには不動産を管理していく上で必要な経費などが計算に含まれていません。

そのため、表面利回りの数字で収益を期待した上で、実際に投資を行うと、運用後の現実との差が大きくなってしまいますので、注意が必要です。

その②:満室想定利回り

満室想定利回りとは、常に物件が満室状態だと想定したときの年間家賃収入を不動産購入金額で割った数値です。

「満室想定利回り=満室想定年間家賃収入÷不動産購入金額×100」

1年間常に満室状態で家賃収入を計算していますので、実際に空室が出れば、想定利回りが大幅に低くなるため、注意が必要です。

投資用広告にはこの満室想定利回りで家賃収入が計算されている場合もありますので、しっかりと確認しましょう。

また、1棟売り物件の場合には、部屋によって家賃が異なることもありますが、最も高い家賃を元にして満室状態の家賃収入を計算している場合もありますので、家賃収入の根拠についてもよく考えてみることをおすすめします。

その③:実質利回り

実質利回りはネット利回りとも呼ばれ、経費を含めて計算することで、表面利回りと比べてより現実的な利回りとなります。

「実質利回り(ネット利回り)=(年間家賃収入-年間経費)÷(不動産購入金額+購入時諸経費)×100」

「年間の家賃収入」から「不動産を管理していく上で必要な管理費や管理委託手数料、修繕積立金、固定資産税などの経費」を差し引いた金額を、「不動産の購入金額」に「購入時の諸経費」を加えた金額で割った数字が実質利回りです。

実際に投資物件を検討する際は表面利回りではなく、現実的な利回りである実質利回りを確認しましょう。

その④:NOI利回り

NOIはNet Operating Income(ネット・オペレーティング・インカム)の略で、不動産投資における純営業利益のことです。

NOIは「満室時の年間家賃収入-空室による収入損失-年間経費(管理費、税金など)」の計算で求めることができ、不動産の資産価値を示す基準として用いられます。

空室になっている期間は家賃収入が得られないため、その期間の家賃分も損失と考え、年間の家賃収入から差し引きます。

「NOI利回り=NOI÷(不動産購入金額+購入時諸経費)×100」

NOI利回りは実質利回りとも呼ばれており、不動産への投資に対してどの程度の収益性があるのかを示す指標となります。

NOI利回りはある程度正確に実態を表していると言えますが、正確にNOI利回りを求めるためには多くの費用を見積もらなければならず、大変な手間や労力がかかる点に注意が必要です。

その⑤:税引き後利回り

税引き後利回りは不動産投資後に全ての税金まで支払った後の収益性です。

そのため税引き後利回りが最終的に手元に残る金額を表す最も詳細な利回りとなります。

「税引き後利回り=(実際の年間家賃収入-年間経費-借入返済額-各種税金)÷(不動産購入金額+購入時諸経費)×100」

実際の年間家賃収入(空室分は差し引いた金額)から年間経費、金融機関への借入返済額、所得税や住民税、法人税などの税金の支払い分を差し引き、物件の購入時にかかった総額で割ったものが税引き後の利回りです。

借入返済額も考慮するため、同じ物件であったとしても、自己資金の投入額によって借入金額も異なり、税引き後の利回りが変わってくる点に注意しましょう。

不動産投資初心者が知っておくべきカタカナ表記の用語5選

不動産投資初心者が知っておくべきカタカナ表記の用語5選

不動産投資ではカタカナ表記の用語が多く使われます。

カタカナ表記で馴染みにくいと感じるかもしれませんが、最低限の専門用語は身に付けておきましょう。

それでは不動産投資を始めるにあたって、知っておきたいカタカナ表記の用語を5つ紹介します。

  1. インカムゲイン
  2. キャピタルゲイン
  3. キャッシュフロー
  4. サブリース
  5. レバレッジ

その➀:インカムゲイン

不動産投資で使われる「インカムゲイン」とは、物件を保有することで継続的に得られる利益、つまり家賃収入のことです。

不動産投資の主な収益は入居者から支払われる毎月の家賃収入であるため、インカムゲインを最大化することが、安定した不動産経営へと繋がります。

そのために、例えば所有している物件の入居率をできるだけ高める努力をすること、また家賃が下落しないよう維持管理をしっかりと行うこと、などを意識した上で、賃貸経営を行う必要があります。

そして、毎月安定して得られる家賃収入でしっかりと収益を上げていくことが重要です。

不動産投資の仕組みとは?インカムゲインやキャピタルゲインなど解説

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その②:キャピタルゲイン

不動産投資で使われる「キャピタルゲイン」とは、物件を売却することで得られる売却益のことをいいます。

物件を安く購入し、タイミングよく高く売却できれば売却益を得られますが、初心者がキャピタルゲインを狙うことは難しいため、避けた方が良いでしょう。

その理由として、株式やFXはいつでも売却することが可能ですが、不動産投資では希望したタイミングですぐに売れるわけではないことが挙げられます。

売却するには購入希望者と売買金額で合意する必要があり、そのためにまずは購入希望者を探し、次に売買金額の交渉などを行っていると売却までに時間がかかってしまいます。

さらに売却時には大きな額の手数料や経費がかかり、初心者には最終的にどのくらいの利益が出るのか予想しにくく、結果的に利益が出ないこともありますので、初めからキャピタルゲイン狙いでの不動産投資は難しいでしょう。

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その③:キャッシュフロー

キャッシュフローとは得られる収入から経費などを引いて手元に残るお金の事です。

手元にお金が残っていればプラスのキャッシュフロー、手元にお金が残っていなければマイナスのキャッシュフローといわれています。

キャッシュフローは不動産投資の実績を確認する上で、とても重要なポイントとなります。

毎月手元にどれくらいの現金が残るのか、初心者は特にキャッシュフローに基づく収支計算を重視することが大切です。

物件を購入してすぐは経費が多くかかることもありますので、マイナスのキャッシュフローになるかもしれませんが、出来るだけ早くプラスのキャッシュフローにできるよう運営を行っていきましょう。

不動産投資でキャッシュフローが重要な理由とは?重視するメリットなど解説

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その④:サブリース

不動産投資で使われる「サブリース」とは「又貸し」のことです。

投資用物件を取得した後の物件管理は「オーナーが自ら行う」もしくは「管理会社に一部委託する」ことが一般的です。

しかし、サブリース会社は物件を一棟丸ごと借り受け、大家が行うべき業務を一括して行います。

つまりサブリースは物件のオーナーから管理会社へ全てを貸し出し、不動産運用全体をまとめて委託するシステムです。

そのため物件オーナーと管理会社で1つ目の賃貸契約を結び、次に管理会社と入居者で2つ目の賃貸契約を結びます。

つまり、入居者は管理会社に賃料を支払い、管理会社は物件オーナーに賃料を支払いますが、管理会社は物件オーナーに支払う賃料よりも入居者から支払われる賃料を高く設定し、差額を利益として得るという流れです。

管理会社が物件オーナーから一括して借り上げているため、「空室リスクや滞納リスクがなくなり安定した家賃収入が得られる」というメリットがあります。

一方で長期に渡って家賃が保証されるとは限らず、「突然家賃を下げられ、収支が悪化してしまう」というデメリットもあります。

サブリース契約は物件オーナーにとってメリットだけではなく、デメリットとなる点もありますので、契約を結ぶ際には内容について慎重に検討しましょう。

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その⑤:レバレッジ

レバレッジとは本来「てこの原理」の作用のことを指します。

つまり小さい力で大きな効果をもたらすという意味で、不動産投資では「少ない自己資金で多くの利益を狙う」ことを指します。

不動産投資は金融機関からの融資も受けやすいことから、不動産投資ローンを組み、レバレッジ効果が高い投資を行うことが可能です。

つまり、融資を受けられることにより、自己資金と借入金を合わせた金額で、自己資金だけでは購入できなかった高額な物件を購入することができ、より多くの家賃収入を得ることができます。

借入をすることは金利上昇のリスクを背負うことにもなります。

大きな利益を狙うことができる反面、多額の借り入れを行っていると、金利上昇時の毎月の返済金額も大きくなり、返済が厳しくなる可能性が高まるため、注意が必要です。

不動産投資初心者が知っておくべき税金関連の用語5選

不動産投資初心者が知っておくべき税金関連の用語5選

不動産投資では様々な税金が関わってきます。

税金関連の専門用語について、詳しくみていきましょう。

  1. 不動産所得
  2. 譲渡所得税
  3. 減価償却費
  4. 損益通算
  5. 青色申告

その➀:不動産所得

不動産投資で得た所得は「不動産所得」として課税対象となります。

また所得とは収入金額から必要経費を差し引いた、残りの金額です。

「不動産所得=総収入金額-必要経費」

必要経費とは借入金の金利や火災保険料、仲介手数料、管理費、修繕費など、多くの項目がありますので、漏れが無いように計上する必要があります。

不動産所得はサラリーマンであれば本業の給与所得と合わせて課税されることになり、これを「総合課税」といいます。

所得税は「所得が高いほど、税率も高い」累進課税といわれる仕組みになっているため注意しましょう。

その②:譲渡所得税

土地や建物を売却したときの譲渡所得に対する税金は、「分離課税」といって給与所得などの他の所得と分けて計算を行います。

「課税対象となる譲渡所得金額=譲渡価額-(取得費+譲渡費用)」

譲渡所得金額の計算は譲渡価額から取得費と譲渡費用、対応する特別控除の特例等があればそれも合わせて差し引きます。

取得費は売却した不動産の購入したときの金額、譲渡費用は仲介手数料や測量費、立退料や建物解体費など不動産売却時に必要とした費用のことです。

また、土地や建物を売却したときの譲渡所得は、所有期間により長期譲渡所得と短期譲渡所得に分けられて、それぞれ別に税金の計算を行います。

譲渡した年の1月1日時点での所有期間が5年を超えていれば長期譲渡所得、超えていなければ短期譲渡所得となり、異なる税率で計算を行い、譲渡所得税が課されることになります。

その③:減価償却費

減価償却とは取得額を購入時に全額を計上するのではなく、一定期間に渡り計上していく会計上の処理のことです。

「減価償却費」は毎年減価償却される費用となります。

建物などの固定資産は購入してから長期に渡って家賃収入が得られますが、一方で経年劣化により価値が徐々に減少していくため、このような会計処理を行っています。

実際には出ていかないお金を経費として計上できるため節税効果が得られ、手元に多くの現金を残すことへと繋がるでしょう。

なお、建物は木造や鉄筋鉄骨造、レンガ造などの構造により、法定耐用年数が定められ、強固とされる構造ほど、長い期間が設定されていますが、土地は基本的に劣化しないという考えのもと、減価償却の対象にはならない点に注意しましょう。

マンション購入したら知っておきたい減価償却!計算や耐用年数を解説

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その④:損益通算

損益通算とは一定期間の利益と損失を相殺する計算方法のことです。

例えば、本業を持つサラリーマンが副業で不動産投資を行っている場合では、不動産所得が赤字の場合には本業の給与所得と損益通算を行うことで所得額を小さくすることができます。

つまり、給与所得から赤字分の不動産所得を差し引くことで課税対象額が小さくなり、税金を少なくすることが可能です。

ただし損益通算は万が一の対応策だと考え、赤字になっている不動産賃貸経営の収支バランスを見直してみることが重要です。

不動産投資の損益通算とは?具体的な計算方法や法人化した場合の違いなど解説

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その⑤:青色申告

給与所得の他に20万円を超える不動産所得がある場合は、確定申告を行われければなりません。

確定申告には大きく分けて青色申告と白色申告の2種類の方法があります。

青色申告は特別控除などの優遇を受けることができますが、青色申告を利用するには事前に「開業届」と「青色申告承認申請書」を税務署に提出しておく必要がありますので、注意しましょう。

なお、青色申告承認申請書は国税庁のホームページ からダウンロードすることが可能ですので、早めに提出することをおすすめします。

まとめ

不動産投資には覚えておくべき専門用語がたくさんあります。

本記事ではその中でも特に重要な用語について、詳しく解説を行いました。

専門用語の意味や使い方を理解しておくことで、不動産会社や金融機関とのコミュニケーションも円滑に進むことでしょう。

一方で、用語の意味を理解できていないため、投資すべきではない物件を購入してしまう可能性もあります。

将来的に不動産投資で成功するためにも、まずは基本的な専門用語を理解できるようにしておくことをおすすめします。

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この記事を書いた人

逆瀬川勇造

30代男性

資格:宅建士、FP2級技能士(AFP)

地方銀行、不動産会社を経て金融や不動産関連の情報をお伝えするフリーライターとして活動しています。
実務で得た知見を活かして、記事を読まれる方の困りごと解決に役立てられたらと考えています。

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