といった悩みにお答えします。
本記事の内容
- 不動産投資の仕組み
- 不動産投資のメリット
- 不動産投資のデメリット
- 不動産投資のリスク
- 初心者におすすめの不動産投資法
サラリーマンとしての給料もなかなか上がらず、資産運用として不動産投資に興味を持っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、これから不動産投資を始めようと考えている人へ不動産投資の基礎知識やメリット・デメリット・リスクについて詳しく解説します。
また初心者におすすめの投資法についても説明しましたので、ぜひ物件を選ぶ際の参考になさってみてください。
これから不動産投資を始めるという方は、以下の記事をご覧ください。
【初心者向け】不動産投資の始め方!7つのステップで徹底解説!
続きを見る
不動産投資の仕組み
不動産投資ではどのような物件に投資し、どのように収入を得ているのでしょうか。
不動産投資で収益を得る方法は主に「家賃収入を得る方法」と「売却益を得る方法」の2つの方法です。
不動産を第三者に貸し出して家賃収入(インカムゲイン)を得る
不動産投資では購入した物件をオーナーとして第三者に貸し出し、毎月の家賃収入を得ることが可能です。
ちなみに資産を所有していることで得られる利益の事をインカムゲインと言います。
不動産投資でのインカムゲインとは毎月の家賃収入のことです。
不動産投資ローンを組んで、物件を購入することが一般的なため、家賃収入からローン返済額を差し引いた金額が利益となります。
入居者がいれば毎月安定した家賃収入が期待できることが魅力です。
不動産投資はアパートやマンション以外にもいろいろある
不動産投資において投資対象となる物件はアパートやマンション以外にもいろいろあります。
例えば、戸建て投資や太陽光発電、オフィスビル、ホテル、テナントなど様々です。
本記事では主に不動産投資の代表ともいえるアパートやマンションを中心に解説していきます。
ワンルーム投資
マンションの一室を購入し、第三者に貸し出すことで収益をあげます。
マンション一室のため、投資資金が少なくても物件を購入することが可能です。
一室ずつを各地に所有することで、リスクを分散することができますが、一室ずつ貸し出すため、退去があると家賃収入がゼロの期間が生じてしまう点には注意が必要です。
アパートやマンションの一棟投資
アパートや小規模のマンションを1棟丸ごと購入して、1室ずつ複数の入居者に貸し出し収益をあげます。
初期費用の金額は大きくなりますが、一度の投資で大きな資産を得ることができ、収益を上げやすくなります。
ただし、分散して投資することができないため、災害などの際には被害が大きくなる可能性が高く、注意が必要です。
不動産投資のアパートについては、不動産投資の中でもアパート投資ってどうなの?仕組みやメリット・始め方など解説で詳しく解説しています。
不動産投資の中でもアパート投資ってどうなの?仕組みやメリット・始め方など解説
続きを見る
不動産を売却して売却益(キャピタルゲイン)を得る方法もある
先程説明したように、不動産を所有している間は家賃収入を得ることが可能ですが、不動産を売却することで利益を得る方法もあります。
不動産を購入価格より高く売却することで得られた利益の事をキャピタルゲインといいます。
キャピタルゲインを得るためには当然ながら、物件を安く買って高く売ることが重要ですが、相場などに左右される面もあり、リスクが大きいため、初心者の方が最初からキャピタルゲイン狙いで投資することはおすすめできません。
不動産投資のメリット
投資には株式投資やFXや投資信託などの金融投資などもありますが、不動産投資にはどのようなメリットがあるのか説明します。
下記の3つのメリットについて詳しくみていきましょう。
- レバレッジ効果が高い
- 生命保険代わりになる
- 節税効果が高い
メリット①:レバレッジ効果が高い
株式投資や金融投資では金融機関から融資を受けて投資を行うことができず、自己資金分でしか投資をすることができません。
一方で、不動産投資では金融機関から融資を受けた上で、自己資金と融資金を合わせた大きな金額で物件を購入することが可能です。
そもそもレバレッジ効果とは小さな力で大きな効果を発揮する「てこの原理」に例えられ、不動産投資で考えると、「小さい資金で大きな投資効果を得ることができる」と言えます。
金融機関から融資をうけることができ、自己資金以上の金額で物件を購入できる不動産投資はレバレッジ効果が高いということがメリットです。
メリット②:生命保険代わりになる
不動産投資において多くの人が金融機関から借り入れを行い、物件を購入します。
そして、不動産投資ローンを組む際には、団体信用生命保険に加入することが一般的です。
ちなみに団体信用生命保険は略して「団信(だんしん)」と呼ばれています。
団体信用生命保険は契約者に万が一のことがあった際に、生命保険会社から金融機関へと借入の残額分が支払われるため、契約者のローンの残債がゼロになる保険です。
その際には、ローンを返済する必要がない物件のみが遺族の元に残り、遺族は家賃収入を得ることができますので、生命保険の代わりになると考えることができます。
死亡時以外にも、がんになるとローンの支払いが不要になるがん保険や同じく三大疾病保険付きの団体信用生命保険もありますので、ローンを組む際にはよく検討してみましょう。
メリット③:節税効果が高い
不動産投資は節税対策としても効果が高いというメリットがあります。
所得税や住民税、相続税、贈与税において節税効果が期待できます。
どのように節税できるのか、それぞれ詳しく見ていきましょう。
所得税・住民税
不動産所得は黒字所得から赤字所得を差し引く損益通算ができるため、節税できる場合があります。
つまり、副業として不動産投資を行う場合に、サラリーマンの給与収入から不動産投資での赤字分を差し引いて所得金額とすることが可能です。
所得金額に応じて所得税や住民税が決まりますので、所得金額を少なくすることで節税効果が期待できます。
ただし、不動産投資が赤字になっていることに注意が必要です。
相続税
不動産の所有者が亡くなって時に、所有権が移っていない場合に不動産の相続が必要になり、故人から相続人へと財産を相続する際に、相続人へと相続税が課せられます。
不動産を相続する際には国税庁が定めた「相続税評価額」を使用し、相続税を計算します。
「相続税評価額」は「時価」よりも2~3割ほど低くなっていますので、課税対象となる金額を小さくすることが可能です。
例えば現金1億円を相続すると、課税対象は1億円ですが、不動産として相続することで、評価額は8000万円程度まで小さくなります。
課税対象額が小さくなれば相続税の支払額も小さくなるため、節税に効果的です。
贈与税
不動産を贈与する際には相続税と同様に「時価」ではなく、「相続税評価額」を使用し、贈与税を算出することが一般的です。
相続税評価額は時価より低いため、不動産を現金に換えるよりも、そのまま不動産として贈与する方が、節税へと繋がります。
しかし、不動産の贈与にはその他の登録免許税や不動産所得税、諸経費などが必要な点に注意しておきましょう。
不動産投資の節税については、不動産投資が節税になるって本当?3つの税金について解説で詳しく解説しています。
不動産投資が節税になるって本当?3つの税金について解説
続きを見る
不動産投資のデメリット
不動産投資にはメリットがあれば、当然ながらデメリットもあります。
しっかりとデメリットについて理解した上で、不動産投資を始めることが重要です。
それでは具体的に下記の3つのデメリットについて見ていきましょう。
- ある程度の自己資金が必要
- 手間がかかる
- 売却しようとしてもすぐには売却できない
デメリット①:ある程度の自己資金が必要
不動産投資を始める際に金融機関が物件価格の全額を融資してくれる場合もあり、その場合には自己資金をほとんど使わずに投資を始めることが可能です。
しかし、融資を受ける際には金融機関から信頼を得るためにも物件価格の2割程度は頭金として自己資金で準備しておくことをおすすめします。
また実際にオーナーとして不動産の賃貸経営が始まると、自己資金が必要な場合があります。
例えば入居者の退去の際には補修費やクリーニング費用が必要になりますし、建物の設備の調子が急に悪くなり、修理費用が必要になる可能性もあるでしょう。
急な出費が必要になることもあると考え、ある程度の自己資金を用意しておく方が安心です。
デメリット②:手間がかかる
不動産投資は金融機関でローンを組み、融資を受けて、物件を取得して、取得後も修繕対応やクレーム対応、自分で確定申告して税金を納める必要がある、など株式投資などと比べて、かなりの手間がかかります。
ただし、物件取得後の手間については、不動産管理会社に委託したり、税理士に依頼したりすることで、軽減することが可能です。
それぞれのプロに任せることで、手間をあまりかけずに不動産投資を行うことができます。
デメリット③:売却しようとしてもすぐには売却できない
不動産は株式などと異なり、購入希望者がいなければ売却することができません。
そのため、売却を考え始めた後に物件を売りに出し、購入希望者を探し、条件の交渉を行いますので、実際に売却できるまで数ヶ月から1年程度かかる場合もあります。
また売主と買主で価格交渉を行うため、希望価格で売れるとも限らない点にも注意が必要です。
早期に売却するためには相場を把握した上で、適正な価格を販売価格に設定することが大切です。
不動産投資のリスク
不動産投資には様々なリスクが存在し、その全てを回避することはできません。
しかし、どのようなリスクがあるのか正しく理解し、対処法を知っておくことでリスクは軽減できるでしょう。
下記のリスクについて具体的にみていきましょう。
- 空室リスクや家賃滞納リスク
- 金利上昇リスク
- 災害リスクや事故リスク
その①:空室リスクや家賃滞納リスク
不動産投資ローンを利用していると毎月ローン返済を行いますが、その原資となるのが入居者からの家賃収入です。
そのため、入居者が退去したまま次の入居者が決まらない空室リスクは大きなリスクになります。
空室が長く続き、家賃収入が減ることで、収支がマイナスになれば、自己資金によってローン返済を行っていくことになるでしょう。
賃貸需要の高い立地の物件を選ぶこと、や入居者の獲得が得意な管理会社を選ぶこと、などの対処法により、リスクは軽減できるでしょう。
同様に、入居者はいるものの家賃を滞納している家賃滞納リスクも大きなリスクです。
家賃滞納が長引けば、退去させる必要がありますが、その対応に苦労する上に、訴訟費用等さらに出費がかさむことになります。
対処法としては、管理会社に入居時の審査を厳しくしてもらうこと、家賃保証会社への加入を義務付けること、などが挙げられます。
その②:金利上昇リスク
現在は低金利の状況が続いていますが、金利がいつ上がるか分かりません。
金利が上がれば、月々の返済額が高くなりますので、注意が必要です。
そうなると毎月の家賃収入よりもローン返済額の方が高くなってしまう可能性もあります。
対処法としては固定金利型を選択する方法がありますが、一般的には変動金利よりも固定金利の方が金利は高いですので、しっかりと検討した上で金利プランを決定しましょう。
余裕をもった返済計画を建てることが何より重要です。
その③:災害リスクや事故リスク
自然災害や事故はいつ起こるか分かりません。
火災や地震によって建物が大きな被害を受ける可能性があり、他にも台風や洪水、竜巻などの災害による被害も想定されます。
建物に大きなダメージを受けることで、家賃収入が得られなくなるだけではなく、建物の修理費用が必要になるでしょう。
また所有する物件で入居者が死亡する事故リスクもあります。
事故は「孤独死」「自殺」「他殺」の3つに分けられ、いずれも大きな影響が出ます。
事故があった部屋ではリフォームによる原状回復を行わなければなりません。
また同じ物件に住む他の入居者の一斉退去や、今後の入居者確保が難しくなるなどの影響が出てくることで、賃貸経営は非常に厳しくなります。
災害リスクや事故リスクの対処法としては保険に加入しておくことで、費用面での保証を受けることが可能です。
不動産投資のリスクについては、不動産投資にはリスクがある?代表的な5つのリスクとそれぞれの対策を解説で詳しく解説しています。
不動産投資にはリスクがある?代表的な5つのリスクとそれぞれの対策を解説
続きを見る
初心者におすすめの不動産投資法
不動産投資を始める上でとても重要なポイントは物件選びです。
初心者におすすめの物件を下記の3つ、詳しく説明します。
- 住居系不動産
- 立地のよい物件
- 少額で買える物件
その①:住居系不動産への投資がおすすめ
住居系の不動産は一気に需要がなくなるリスクが低いため、おすすめの物件です。
コロナ禍において商業系の不動産に比べて、比較的影響が少なかったように、安定した需要が見込めます。
ただし、物件が供給過剰気味であることが懸念されていますので、将来の日本の人口減少には注意が必要です。
その②:立地のよい物件を選ぶのがおすすめ
立地が良い物件であれば、家賃も高く、空室も少なくなる可能性が高いです。
立地さえよければ、入居者の確保に苦労することは少なくなります。
初心者こそ立地の良い物件を選び、安定した賃貸経営を行っていきましょう。
その③:少額から始めるのがおすすめ
不動産投資は失敗することもあり、やってみなければわからないことも多くあります。
そのため初心者はまず「失敗しても大丈夫」だと思える少額の物件から始めることをおすすめします。
高額な物件は失敗したときの被害も大きいため、二度と立ち直れない可能性もありますので、被害を最小限に抑えるためにも、まずは少額からスタートして経験を積んでいきましょう。
まとめ
この記事では、不動産投資の初心者に向けて、不動産投資の基礎知識やメリット・デメリット・リスクについて詳しく解説しました。
不動産投資のデメリットやリスクといったマイナスの面についてもしっかりと理解した上で、本当に不動産投資を始めるのか判断してみてはいかがでしょうか。
また本記事で紹介した、初心者におすすめの投資法はリスクも少ない投資法です。
まずはリスクの少ない方法で不動産投資を始めてみることを、検討してみてはいかがでしょうか。
マンションの売却や買取なら不動産情報サイトMANSION COLLECTのTOPへ戻る
この記事を書いた人
資格:宅建士、FP2級技能士(AFP)
地方銀行、不動産会社を経て金融や不動産関連の情報をお伝えするフリーライターとして活動しています。
実務で得た知見を活かして、記事を読まれる方の困りごと解決に役立てられたらと考えています。
逆瀬川勇造
30代男性