不動産投資

不動産投資における平均的な資金回収期間はどのくらい?計算方法や短くするポイントなど解説

不動産投資を始めようと思っているのですが、平均的な資金回収期間ってどのくらいでしょうか?あと、計算方法を教えてください。

といった悩みにお答えします。

本記事の内容

  • 不動産投資における平均的な投資回収期間は?
  • 不動産投資の回収期間を知るうえで押さえておきたい「利回り」
  • 不動産投資の回収期間を算出する方法
  • 回収期間を短縮する3つのポイント

不動産投資の資金はどれくらいで回収できるだろうか?

投資金額が高額で長期に渡る投資になる不動産投資では、いつ資金を回収できるのかを考えておくことが大切です。

しかし、どれくらいで回収すればいいのか目安が分からないという方も多いでしょう。

この記事では、不動産投資の資金回収目安や計算方法を分かりやすく解説します。

併せて、資金回収を早めるポイントも紹介するので参考にしてください。

これから不動産投資を始めるという方は、以下の記事をご覧ください。

【初心者向け】不動産投資の始め方!7つのステップで徹底解説!

続きを見る

不動産投資における平均的な投資回収期間は?

不動産投資における平均的な投資回収期間は?

不動産投資では、投資したお金を何年で回収できるかという資金回収期間を考慮しておくことが大切です。

一般的には5~10年間

一般的な資金回収期間の平均は5年~10年と言われています。

「回収期間は短い方がいいのでは?」と考えている方もいるでしょう。

しかし、回収期間は短すぎても長すぎてもいけない点には注意が必要です。

平均より回収期間が短い物件はリスクが高い傾向がある

回収期間が平均より短い物件は、次のような特徴があります。

  • 家賃設定が高い
  • 経費を抑えるために管理の質を落としている
  • 自己資金が少ない状態で投資している

回収期間を短くするには、「収益を上げる」「経費を抑える」のどちらかが必要になります。

家賃設定を上げることで収益を上げることは可能です。

しかし、入居者の負担が大きくなるため、退去されてしまうケースや入居者がなかなか決まらないといった可能性がでてくるでしょう。

経費を抑えれば、その分収益を上げられます。

ただし、そのために管理の質を抑えていると入居者がすぐに退去する場合や後々高額な修繕費が発生するリスクもあるのです。

また、自己資金を少なくし融資で物件を購入することでも回収期間を短くできます。

この場合は、毎月の返済額が大きくなる可能性や、修繕などが発生しても自己資金不足で対応できない可能性がある点には注意が必要です。

回収期間を短くすることで、大きなリスクを負うケースや将来的にマイナスになってしまう可能性があるという点は注意しましょう。

平均より回収期間が長い物件は効率が悪い傾向がある

反対に、回収期間が長すぎる物件も注意が必要です。

回収期間が長い物件は、利回りが低く投資効率が悪い傾向があります。

また、長期間物件を所有する必要があり、その期間で物件の劣化が進み修繕費が高額になる可能性があるでしょう。

改修後に売却する場合でも、築年数が古くなってしまうことで売却損が出る場合や、そもそも売却が難しくなる可能性があるので注意しなければなりません。

不動産投資の回収期間を知るうえで押さえておきたい「利回り」

不動産投資の回収期間を知るうえで押さえておきたい「利回り」

資金回収期間を計算するうえでは、「利回り」が重要なポイントとなります。

とはいえ、利回りと言っても様々な種類があり、それぞれ表す内容が異なるので注意が必要です。

ここでは、まず利回りについての基本を押さえておきましょう。

利回りには、大きく次のような種類があります。

  1. 表面利回り
  2. 実質利回り(NOI利回り)
  3. キャッシュフロー利回り

その①:表面利回り

表面利回りとは、投資金額に対する収益の割合を示した利回りのことを言います。

表面利回り(%)=年間収入額÷物件購入価格×100

表面利回りは、上記のように家賃収入などの年間収入を購入価格で割るだけというシンプルな計算で算出できます。

不動産広告などに表示されている利回りは、この表面利回りが一般的です。

また、年間収入額で満室時を想定した収入で計算する「想定利回り」も、表面利回りとして表示されている場合もあります。

表面利回りは、経費などが考慮されていない点は気を付けなければなりません。

その②:実質利回り(NOI利回り)

経費などを考慮した利回りが、実質利回りです。

実質利回りは、NOI利回りやネット利回りと呼ばれる場合もあります。

実質利回り(%)=(年間収入額-経費)÷物件購入額×100

実質利回りでは、物件購入や管理に掛かる経費を差し引いて算出します。

差し引く経費には、税金や保険料・修繕積立金や管理費などが含まれるため、より手元に残るお金に近い結果となるのです。

例えば、次の条件で表面利回りと実質利回りを見てみましょう。

  • 物件価格:2,000万円
  • 年間家賃収入:300万円
  • 必要経費:150万円

表面利回り:300万円÷2,000万円×100=15%
実質利回り:(300万円-150万円)÷2,000万円=7.5%

このように、表面利回りと実質利回りでは数字が大きく異なる場合があります。

また、より正確な実質利回りを算出する場合、空室損失を含む方法もあります。

実質利回り(%)=(1年間の家賃収入×(1-空室率)-経費)÷物件購入価格×100

仮に、上記の例で空室率が15%なら実質利回りは次のとおりです。

実質利回り:(300万円×(1-0.15)-150万円)÷2,000万円=5.25%

表示されている利回りが、表面利回りなのか実質利回りなのか、実収入なのか満室想定なのかを理解しておくこと必要があります。

そのうえで、不動産投資するなら、より正確な実質利回りを考慮して投資判断することが重要です。

その③:キャッシュフロー利回り

不動産投資の利回りには、キャッシュフロー利回りもあります。

キャッシュフロー利回りとは、実際に手元に残るお金である年間のキャッシュフローを投資額で割った数字のことで、投資の最終的な利益を表します。

キャッシュフロー=税引き後利益+減価償却費-返済元金
キャッシュフロー利回り(%)=キャッシュフロー÷物件購入額×100

キャッシュフローを算出するのに必要な税引き後利益では、帳簿上の計算で算出するため減価償却費が差し引かれています。

そのため、実際の手元に残るお金を算出するために差し引いた減価償却費を、足し戻して計算する必要があるのです。

また、金融機関への返済のうち利息部分は、税引き後利益ですでに差し引かれているので、現金部分のみ差し引きます。

このキャッシュフローを、物件購入額で割ることでキャッシュフロー利回りを求められるのです。

キャッシュフロー利回りは、自己資金の割合で大きく数字が異なります。

物件購入をすべて自己資金ですれば、キャッシュフロー利回りが高くなり、借入額が大きくなるほど利回りが低くなるのです。

同じ実質利回りの物件でも、自己資金の割合で数字が異なってくるので注意しましょう。

キャッシュフロー利回りは計算が複雑ですが、投資の最終的な利回りを把握するうえで重要な数字です。

不動産投資するうえでは、キャッシュフロー利回りまで計算できるようしておきましょう。

不動産投資の回収期間を算出する方法

不動産投資の回収期間を算出する方法

ここでは、回収期間の算出方法について見ていきましょう。

利回りから大まかに回収期間を算出する

回収期間を大まかに算出する場合は、利回りを利用することで求められます。

回収期間:1÷実質利回り

例えば、年間の実質利回りが6%場合は次のとおりです。

回収期間=1÷6%=約16.7

この場合は、約17年で資金を回収できます。

CCRで詳細に回収期間を算出する

より詳細な回収期間を算出する場合、CCRと呼ばれる数値を利用します。

CCRとは、「Cash on Cash Return」の頭文字を取ったもので「自己資金配当率」と呼ばれるものです。

投資した自己資金に対する年間キャッシュフローの割合を示したもので、投資効率を見るための重要な指標の一つになります。

CCR(%)=年間キャッシュフロー÷自己資金×100

CCRは、数字が高いほど投資効率が高いことを意味しているのです。

このCCRを用いることで、より正確な回収期間が分かります。

資金回収期間=1÷CCR

例えば、自己資金1,500万円で年間150万円のキャッシュフローを得られる場合

CCR=150万円÷1,500万円×100=10.0%
回収期間=1÷10.0%=10年間

上記の場合、10年で資金を回収できるというわけです。

ただし、実際の回収期間中は、減価償却期間の終了や突発的な修繕費の発生・家賃の値下げなど何が起こるかは正確に予測できません。

特に投資初期のCCRのみで計算すると、回収期間が大きく異なる可能性もあるものです。

回収期間は適宜計算し直し、目標の回収期間で資金回収できるように不動産経営していくとよいでしょう。

回収期間を短縮する3つのポイント

回収期間を短縮する3つのポイント

回収期間を少しでも短くしたい場合、次のようなポイントを押さえることで期間を短縮できる可能性があります。

  1. 自己資金を少なくする
  2. 耐用年数の長い物件を選んで借入期間を長くする
  3. 自動販売機や駐車場など家賃以外の収入源を増やす

それぞれ見ていきましょう。

その①:自己資金を少なくする

回収期間を短くするには、自己資金の割合を少なくすることが有効です。

  • 金融機関からの融資割合を多くする
  • 安い物件を選ぶ

特に、融資額を大きくすることでレバレッジ効果を得ることも期待できます。

頭金を入れないフルローンで融資を受けられれば、より回収期間を短くできますが、フルローンでの借り入れは難しいものです。

物件の収益性や将来性を見極めることで、融資も受けやすくなるので物件選びを慎重にするとよいでしょう。

ただし、借入額が高額になると、毎月の返済の負担が大きくなるなど、別のリスクが発生するので借入と自己資金のバランスには注意が必要です。

その②:耐用年数の長い物件を選んで借入期間を長くする

借入期間を長く設定することで、年間返済額が減少しキャッシュフローが増加します。

借入期間の設定は、基本的に法定耐用年数に連動しているものです。

法定耐用年数は、物件の構造ごとに定められており、主な耐用年数は次のようになります。

構造耐用年数
木造22年
鉄骨造り(厚さ4ミリメートル以上)34年
鉄筋コンクリート造り47年

より長期間設定するには、鉄筋コンクリート造りの物件を選んだほうが有利と言えるでしょう。

ただし、耐用年数が長い物件は減価償却費用が大きく計上できない場合があります。

また、借入期間が長くなればそれだけ利息が増え返済総額も多くなる点にも注意が必要です。

その③:自動販売機や駐車場など家賃以外の収入源を増やす

資金回収期間を短くするには、収益を高めるか経費を少なくするという2つの方法が選択できます。

収益を高める場合、入居率を高めて家賃収入を上げることが第一と言えるでしょう。

そのうえで、収入源を増やすことで、収益を増やし回収期間を短くすることが可能です。

収入源の増やし方には、次のようなことがあります。

  • 自動販売機を設置する
  • 駐車場や駐輪場を作って収益を得る
  • 敷地内に広告看板や携帯アンテナを設置する

資金回収期間を短くする方法は、投資物件や借入・自己資金の状況によってとるべき方法が異なります。

また、回収期間を短くすることばかりを考えていると、思わるリスクが発生する可能性も高くなります。

キャッシュフローや自己資金の状況などを踏まえて、総合的に回収期間の設定を判断することが大切です。

まとめ

不動産投資の資金回収期間の計算方法や短くするポイントをお伝えしました。

投資するうえで資金を何年で回収できるのかを把握することは重要です。

利回りやCCRの計算方法とあわせて、資金回収期間の計算方法について理解して、適切な回収期間を設定する必要があります。

この記事を参考に、資金回収期間について理解して不動産投資に役立ててください。

これから不動産投資を始めるという方は、以下の記事をご覧ください。

【初心者向け】不動産投資の始め方!7つのステップで徹底解説!

続きを見る

マンションの売却や買取なら不動産情報サイトMANSION COLLECTのTOPへ戻る

この記事を書いた人

逆瀬川勇造

30代男性

資格:宅建士、FP2級技能士(AFP)

地方銀行、不動産会社を経て金融や不動産関連の情報をお伝えするフリーライターとして活動しています。
実務で得た知見を活かして、記事を読まれる方の困りごと解決に役立てられたらと考えています。

-不動産投資