不動産投資

不動産投資の代表的な4つの売却タイミングをご紹介!

不動産投資をしているのですが、売り時が分かりません。売却するタイミングを教えてください。

といった悩みにお答えします。

本記事の内容

  • 不動産投資で売却すべきタイミング①:大規模修繕が実施される前
  • 不動産投資で売却すべきタイミング②:築20年を超える前
  • 不動産投資で売却すべきタイミング③:引越しシーズンの前
  • 不動産投資で売却すべきタイミング④:デットクロスになる前

不動産投資での収入は毎月の家賃収入がメインという方がほとんどでしょう。

しかし、家賃収入をメインに考えていても物件売却という出口戦略をあらかじめ考えておく必要があります。

いくら家賃収入が安定していても、最終的な売却で損失を出してしまえば不動産投資が成功したとは言えないものです。

しかし、不動産の売却はタイミングを見極めなければ損失を出してしまう可能性が高くなります。

この記事では、売却のタイミングとして代表的な「大規模修繕」「築年数」「引越し」「デットクロス」の4つについて分かりやすく解説します。

これから不動産投資を始めるという方は、以下の記事をご覧ください。

【初心者向け】不動産投資の始め方!7つのステップで徹底解説!

続きを見る

不動産投資で売却すべきタイミング①:大規模修繕が実施される前

不動産投資で売却すべきタイミング1:大規模修繕が実施される前

所有する不動産がマンションの場合、大規模修繕が実施される前は売却を検討するタイミングとなります。

大規模修繕とは、マンション維持のために修繕工事のことです。

基本的に、マンションの場合は毎月修繕積立金が徴収されており、その積立金を元に修繕工事が行われます。

一般的には、10年~15年を目安に大規模修繕工事が行われるものです。

大規模修繕については、管理組合が作成する長期修繕計画に記載されているので、時期などを確認するようにしましょう。

所有しているマンションの大規模修繕が近々予定されているなら、売却を検討することをおすすめします。

大規模修繕が実施される前に売却を検討する理由には、次のようなことがあります。

  • 大規模修繕時に臨時徴収されるケースがある
  • 大規模修繕後は修繕積立金のプールが少なくなる
  • 大規模修繕後に修繕積立金が高くなることがある

大規模修繕時に臨時徴収されるケースがある

大規模修繕の工事費は、毎月の修繕積立金から賄われます。

しかし、修繕積立金が不足する場合、不足分を臨時徴収されるケースが多くみられるのです。

特に、近年は工事費の上昇や修繕積立金の徴収状況の悪化により、臨時徴収される可能性が高くなります。

積立金の徴収状況などは、大規模修繕計画に記載されているので確認してみるとよいでしょう。

だだし、臨時徴収が決まってからでは売却のベストタイミングとは言えません。

修繕積立金の臨時徴収は管理組合の総会で可決されるのが原則です。

総会で臨時徴収が可決した後に売却する場合、買い手にその旨を説明する義務が発生し、場合によって買い手が付きにくくなる可能性があるでしょう。

大規模修繕計画前に売却する場合は、総会で臨時徴収が決定するよりも前に売却することをおすすめします。

大規模修繕後は修繕積立金のプールが少なくなる

大規模修繕工事で修繕積立金が使用されるため、工事後は積立金のプールが少なくなります。

1回目の修繕工事で積立金を使い果たし、2回目の修繕工事費用が不足し工事できないというケースは珍しくないものです。

修繕工事できない場合、老朽化が進みやすくなるため資産価値が低下する可能性が高くなります。

また、修繕積立金は大規模修繕以外での修繕工事でも使われるものです。

積立金が少なくなると短期での修繕工事での費用を賄えない恐れがあるため、積立金の額を早く元に戻そうと増額される可能性があるので注意しましょう。

大規模修繕後に修繕積立金が高くなることがある

マンションは築年数が経過すれば、修繕しなければならない箇所も増えるため修繕工事の費用も高くなるのが一般的です。

そのため、多くのマンションで築年数の経過に伴い数年ごとに修繕積立金が高くなるように設定しています。

ただ、中には積立金の設定が高くならないマンションもあります。

そのようなマンションの場合、大規模修繕工事後に改めて次の工事に必要な費用が算出され積立額を設定する場合があるのです。

不動産投資で売却すべきタイミング②:築20年を超える前

不動産投資で売却すべきタイミング2:築20年を超える前

売却のタイミングとしては、築年数20年も一つの節目となります。

築20年を経過すると、設備の老朽化で多くの設備の交換が必要になる時期です。

そのため、先述した大規模修繕のための費用が高額になる可能性が高くなります。

また、次のような理由もあります。

  1. マンションの価格は築20年を境に下がる傾向にある
  2. 築年数が古くなると買主がローンを組みにくくなる

その➀:マンションの価格は築20年を境に下がる傾向にある

マンションは築年数が経過すると資産価値が減少し売りにくくなるものです。

しかし、築年数の経過に比例して資産価値が減るのではなく、ある時期を目安に急激に価値が低下します。

その大きく価値が下がる時期が「築5年以下」と「築20年以上」です。

マンションは新築プレミアムと呼ばれる新築の価値があり、入居者が入った瞬間に価値が下がると言われています。

ただし、築5年以下のマンションであれば設備も細心で人気も高いため、売却額が大きく下がることはないでしょう。

反対に、築20年を超えると築20年未満のマンションに比較し、売却額も大きく減少する傾向があるのです。

ただし、築20年を超えると資産価値の減少はほぼ横ばいになり、急激に価格が落ちることはありません。

そのため、築20年を超えている場合は焦って売り急ぐ必要もないでしょう。

その②:築年数が古くなると買主がローンを組みにくくなる

マンションを購入する人のほとんどがローンを組んでの購入になります。

このローンの借入期間は、物件の法定耐用年数に左右される点には注意が必要です。

基本的に、ローンの借入期間は法定耐用年数以下に設定する金融機関が大半となります。

金融機関は融資の際、物件に抵当権を設定し、万が一、ローンの支払いが滞った場合には強制的に物件を売却して残債を回収します。

そのため、法定耐用年数が重要なポイントとなるのです。

主な法定耐用年数は、以下のようになります。

構造法定耐用年数
木造22年
軽量鉄骨27年
鉄筋コンクリート47年

例えば、木造の物件の場合は、返済期間は22年以下に設定されるのが一般的です。

築年数が経過していると、耐用年数も短くなることから返済期間がより短く設定されてしまいます。

返済期間が短ければ、毎月の返済額の負担が大きくなるためローンを組みにくくなってしまうのです。

買主がローンを組めなければ、売却できないため築年数の古い物件では買い手の幅が狭まってしまう点には注意しなければなりません。

不動産投資で売却すべきタイミング③:引越しシーズンの前

不動産投資で売却すべきタイミング3:引越しシーズンの前

不動産を売却する場合、需要の高い時期に売却することでより高値での売却が期待できます。

需要の高まる時期の一つが引越しシーズンです。

この時期に合わせて売却することで、売却しやすくなる可能性があります。

分譲マンションや戸建ては引越しシーズンも意識しよう

不動産取引の繁忙期は1月~3月と言われ、この時期は他の時期よりも物件の需要が高くなる傾向があります。

これは賃貸に限ったことではなく、マンションや戸建ても同様です。

そのため、引越しシーズンを意識して売却を進めていくことを検討しても良いでしょう。

主な引越しシーズン

引越しシーズンは、「2~3月」と「9~10月」です。

特に、新年度がスタートする4月に向けての2~3月は、中古物件のニーズが高まる傾向があります。

その次が9月~10月であり、4月ほどではありませんがこの時期も人の移動が多くなることから不動産を売却しやすくなるものです。

反対に、8月や12月は需要が減少する傾向があります。

8月は、夏場のもっとも暑い時期であり買い手が行動を起こしにくいものです。

また、12月も忙しい年末に物件を購入して新生活をスタートする人はなかなかいないといえるでしょう。

人の動きのタイミングは職種や家庭事情などによっても異なるため、必ずしも2~3月が売りやすく8月や12月が売れないとは言い切れません。

しかし、この時期も一つの目安として売却のタイミングを考慮すると売れる可能性を高められるので、検討するとよいでしょう。

引越しシーズンの3ヶ月程前には準備を進めることが大切

引越しシーズンに合わせて売却するには、その3ヵ月前には売却をスタートしておく必要があります。

一般的に、不動産売却では不動産査定から引き渡しまでに3ヵ月~半年ほど掛かるものです。

買い手が4月からの新生活をスタートさせるとすれば、3月下旬までには物件を引き渡しておくことになるでしょう。

その場合、2月には売買契約1月には内覧となるため、12月には物件の販売活動をスタートさせておく必要があります。

このように、買い手のスケジュールを想定し、物件の引き渡しまでの計画を立てて早めに売却活動を進めていくことが大切です。

不動産投資で売却すべきタイミング④:デットクロスになる前

不動産投資で売却すべきタイミング4:デットクロスになる前

デットクロスとは、ローンの返済額に占める元本が減価償却費を上回る状態のことを言います。

この状態になると、所得税の負担が増えキャッシュフローが悪化してしまうため、その前に売却を検討しておく必要があるのです。

デットクロス後はキャッシュフローがマイナスになりやすい

不動産投資では、手元に残る資金(キャッシュフロー)と帳簿上の利益が異なるのが一般的です。

その要因が、減価償却費とローン元本返済額になります。

この2つの費用には、次のような特徴があります。

  • 減価償却費:実際の支出を伴わずに経費にできる費用
  • ローン元本返済額:実際に支出しているが経費にできない費用

減価償却費用とは、不動産の取得費用を取得した年に一括計上するのではなく、償却期間で案分して計上する会計上の処理のことを言います。

減価償却費は、帳簿上は経費として計上されますが実際の出費がないため、手元にはお金が残っている状態になります。

これにより、黒字経営しながらも所得額を少なくでき、課せられる税金を抑えられるのです。

一方、ローン元本返済額は実際に支出しているのに、経費計上できません。

そのため、「経費にできない元本部分>経費にできる減価償却」となってしまうと、帳簿上は利益が出ているのに現金がない状態になるのです。

この状態では、帳簿上の所得額が大きいため、所得税も高くなります。

しかし、手元の現金が少ないため税金を支払えないというケースも出てしまうのです。

ちなみに、ローン返済額のうち利息部分は経費として計上できます。

例えば、以下の条件でデットクロスを見てみましょう。

  • 物件購入額:1,500万円
  • 借入金額:1,500万円
  • 利回り:20%
  • 返済期間:6年(250万円×6年)
  • 減価償却費:300万円×5年で償却
  • 所得税率:20%

なお、今回は借入の金利、物件管理などの経費などは掛からないものとして計算します。

1年目2年目3年目4年目5年目6年目
売上300300300300300300
減価償却3003003003003000
帳簿上利益00000300
所得税0000060
返済元本250250250250250250
税引き後5050505050-60

このように、減価償却費よりもローン元本が上回ったことで所得税が高額になり、キャッシュフローが悪化してしまうのです。

この状態が続くと、資金繰りが厳しくなり、最悪の場合帳簿は黒字経営なのに倒産してしまう、黒字倒産という可能性も出てくるでしょう。

事前にしっかりシミュレーションしておこう

デットクロスとなる時期は、減価償却を経費計上できる償却期間が終わったタイミングです。

また、ローンの返済方法を元利均等返済にしていると、年数の経過に伴い元本の返済額の部分が大きくなるため、経費計上が減るためデットクロスになりやすくなります。

デットクロスになってしまうと、物件の収益性が低下し保有するメリットが少なくなります。

収益性が確保できないと、黒字倒産してしまう可能性も出てくるのでデットクロスの時期を把握しておく必要があるのです。

デットクロスの時期は、シミュレーションできるサイトもあるので活用するとよいでしょう。

まとめ

不動産を売却する主なタイミングについてお伝えしました。

不動産投資では、最終的な不動産売却で損失が出てしまうと投資自体が失敗してしまう可能性があるため、売却タイミングを見極めることが重要です。

売却のタイミングには、築年数や修繕工事・人の移動時期・キャッシュフローなどさまざまな見極め方があります。

自分の投資状況を考慮して、最適なタイミングで売却できるようにすることが大切です。

この記事を参考に、物件購入時から売却のタイミングも考慮して計画を立てたうえで、不動産投資をスタートするとよいでしょう。

マンションの売却や買取なら不動産情報サイトMANSION COLLECTのTOPへ戻る

この記事を書いた人

逆瀬川勇造

30代男性

資格:宅建士、FP2級技能士(AFP)

地方銀行、不動産会社を経て金融や不動産関連の情報をお伝えするフリーライターとして活動しています。
実務で得た知見を活かして、記事を読まれる方の困りごと解決に役立てられたらと考えています。

-不動産投資