
といった悩みにお答えします。
本記事の内容
- マンションは空き家のまま売却できる?
- 空き家のマンションを売却する4つの方法
- 空き家のマンションを売却する流れ
- 空き家のマンション売却で必要な4つの経費
- 空き家のマンションを売却する際の2つの注意点
「空き家にしているマンションを売却できるだろうか?」そんな疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
相続や転居などで空き家状態のマンションを所有している方も多いものです。
空き家状態と入居状態では売却のメリット・デメリットが異なり、注意しなければならない点もあるものです。
空き家マンションの売却では、売却の流れや必要な経費・注意点を理解しておく必要があります。
この記事では、空き家マンション売却のメリット・デメリットや注意点・売却の流れなどを分かりやすく解説します。

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マンションは空き家のまま売却できる?
空き家の状態のマンションの売却は可能です。
マンションを相続したけど住む予定がない、転勤で引っ越すなどマンションが空き家になる理由はさまざまあります。
マンションが空き家になる場合、「売却」か「賃貸として貸し出す」という判断になるのが一般的です。
賃貸となると、家賃収入は得られますが入居者の募集や管理・対応などで多くの手間や費用が掛かります。
そのため、売却を検討する方が多いものです。
ここでは、空き家で売却する場合と入居状態で売却する場合のメリット・デメリットについて見ていきましょう。
空き家で売却するメリット
空き家で売却するメリットには、次のようなことがあります。
- 購入希望者が内覧しやすい
- 内覧対応が必要ない
- 即購入可能物件なら買い手が付きやすい
- 売却価格を維持しやすい
購入希望者が内覧しやすい
空き家状態での内覧は、基本的に不動産担当者と内覧希望者のみでの内覧となり、売主の立ち合いは必要がありません。
売主がいると、クローゼットの中や部屋の細部などなかなかじっくり内覧しにくいという方も多いものです。
売主がいないことで、内覧希望者は気兼ねなくじっくり内覧でき、購入につながる可能性が高くなるでしょう。
内覧対応が必要ない
内覧は、基本的に土日の日中にする場合がほとんどです。
そのため、休日は内覧対応で思うように行動できないという場合もあります。
また、内覧対応が必要なため、内覧希望者がいても日程の調整が必要になり、すぐに内覧できない場合もあるでしょう。
内覧にすぐ対応できないと、購入の機会損失にもつながります。
いつでも内覧希望者の希望ですぐに内覧できるようになるので、売却するうえで大きなメリットと言えます。
即購入可能物件なら買い手が付きやすい
空き家状態なら買い手が見つかれば、買い手は購入後すぐに入居可能です。
入居状態では、次の物件を探して引っ越ししてと、すぐに売却入居できないため、急いでいる買い手を逃してしまう可能性があります。
買い手の幅を広げることができ、購入の可能性を上げられるようになるでしょう。
売却価格を維持しやすい
空き家の状態ということは、すでに別の物件に住んでいる状態でもあるので、売却を急ぐ方はあまりいません。
売却期限に制限がないので、売り急いで値引きする必要がなく、売却価格に納得して売却できるようになるのです。
空き家で売却するデメリット
空き家で売却するデメリットには、次のようなことがあります。
- マンションの劣化が早まる
- コストが掛かる
- 内覧時にアピールできない
マンションの劣化が早まる
人が住まない物件は、劣化が早まる傾向にあります。
直射日光による日焼けや換気不足による湿気や結露などで物件が傷みやすくなるのです。
そのため、空き家は定期的なメンテナンスが必要となります。
自分でこまめに空き家を訪れられる場合は問題ありませんが、遠方に住んでいる場合などは、不動産会社に相談するようにしましょう。
コストが掛かる
空き家を所有する大きなデメリットがコストです。
空き家状態でも、マンションのローンや管理費・修繕積立金、固定資産税などは発生します。
また、住んでいる住居の費用もあるため、二重で費用が掛かっている状態になるのです。
すぐに売却できるなら負担は大きくありませんが、空き家の状態が長ければそれだけ経済的な負担も大きくなるので注意しましょう。
内覧時にアピールできない
内覧に立ち会えないため、物件のアピールができません。
営業熱心な不動産担当者であれば立ち会わなくても問題ないでしょう。
しかし、住んでいる人にしか分からないアピールポイントなどをアピールできずに、購入の機会を逃す可能性もあることに注意が必要です。
近場に住んでいるなどは、内覧に立ち会うようにするとよいでしょう。
入居しながら売却するメリット
ここからは、入居しながら売却する場合のメリット・デメリットについて見ていきましょう。
入居しながら売却するメリットには、次のようなことがあります。
- 内覧に立ち会えアピールできる
- 余分なコストが掛からない
内覧に立ち会えアピールできる
内覧に立ち会うことで、物件のアピールができます。
特に、住んでいる人にしか分からない物件やエリアの情報は買い手にとって購入判断の一つになる可能性があります。
また、売主の人柄も購入の決め手となる場合もあるのです。
「この人が売っているなら」と住んでいる人の好さで購入するケースもあります。
ただし、アピールしすぎは内覧者から引かれてしまうので注意しましょう。
余分なコストが掛からない
今のマンション以外の住居がないため、二重ローンなどの余分なコストが掛かりません。
経済的な負担が少ないのは、大きなメリットと言えるでしょう。
入居しながら売却するデメリット
入居しながら売却するデメリットには次のようなことがあります。
- 内覧対応が必要
- マンションに生活感が出てしまう
- 空き家状態より部屋が狭く見える
内覧対応が必要
内覧対応は土日の日中となる場合が多いので、販売期間は休日がつぶれてしまう可能性が高くなります。
また、内覧のための清掃や準備などにも時間が掛かり、売主の負担は大きいものです。
マンションに生活感が出てしまう
入居した状態を内覧してしまうため、生活感が出た状態での内覧になります。
きちんと整理整頓・掃除された状態であれば、生活感が出ることで生活をイメージしやすいというメリットにもなります。
しかし、片付けができていない状態では内覧者の印象も良くないでしょう。
最低限の掃除・片づけは常にしておく必要があります。
空き家状態より部屋が狭く見える
空き家状態なら家具などが撤去されているので、部屋が広く感じるものです。
一方、入居状態では家具などが配置されたままでの内覧となるため、配置によっては狭く感じてしまいます。
整理整頓と同時に、家具の配置など部屋をよりよく見せる工夫をしていくとよいでしょう。
空き家のマンションを売却する4つの方法
ここでは、空き家のマンションを売却する方法を解説します。
空き家マンションを売却する方法としては、次の方法があります。
- 不動産会社に仲介を依頼する
- 不動産会社の買取
- 個人間売買
- 空き家バンクを利用する
それぞれ見ていきましょう。
その①:不動産会社に仲介を依頼する
不動産会社に仲介を依頼するのが、一般的な売却方法です。
不動産会社による不動産査定後に媒介解約を結び、購入者を募ります。
査定してもらうため、適正価格での売却が期待でき、不動産会社で売却活動が進められるので買い手も見つけやすくなるでしょう。
高値での売却も期待できるのが、不動産会社へ仲介を依頼する方法と言えます。
ただし、不動産会社への手数料が発生する点には注意しましょう。
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その②:不動産会社の買取
不動産会社にマンションを買い取ってもらう方法が買取です。
買取なら、買い手が不動産会社になるため売却活動が不要になります。
また、買取の場合は仲介と異なり不動産会社への仲介手数料も発生しません。
すぐに買い取ってもらえるため、売却を急いでいる場合などに利用するとよいでしょう。
ただし、売却価格は相場よりも低くなる可能性があり、物件の状態によっては買取できない場合もあるので注意が必要です。
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その③:個人間売買
不動産会社を仲介せずに、自分で買い手を見つけて売却する方法です。
この場合であれば、仲介手数料は発生せず、また、自分の希望価格で売却しやすくなります。
ただし、契約書の作成や必要な書類の準備・登記手続きなどをすべて自分でしなければなりません。
手続きに不備があり買主とトラブルになった場合などのリスクもあるので注意しましょう。
その④:空き家バンクを利用する
空き家バンクとは、自治体が運営する空き家仲介サービスです。
登録することで、自治体のサイトに掲載してもらえ、売却時に手数料などは発生しません。
また、自治体が運営するので補助金活用のサポートを得られる可能性もあります。
ただし、空き家バンクは仲介のみとなり、個人間売買同様に問い合わせ対応や買主との交渉・契約手続きは自分でしなければなりません。
空き家のマンションを売却する流れ
空き家マンションを売却するうえでは、売却の流れを把握しておくことが必要です。
ここでは、不動産会社に仲介してもらう場合の売却の流れを見てきましょう。
主な売却の流れは、次のとおりです。
- 売却活動
- 売買契約を締結する
- 決済~お引渡し
手順①:売却活動を行う
不動産会社を選び媒介契約後、マンションの売却活動が始まります。
基本的には、不動産会社が売却活動を進めます。
空き家状態の場合は、内覧対応も不要なため不動産会社に鍵を渡して内覧を対応してもらうのが一般的です。
手順②:売買契約を締結する
買い手が見つかれば、売却交渉後売買契約の締結です。
不動産会社による重要事項説明後に、売主・買主が売買契約書に署名捺印して契約締結になります。
この時に、仲介手数料の支払いと買主から手付金の受領も行われるのが一般的です。
売買契約時には、多くの必要書類があるので不備の内容にしっかり確認して準備しておきましょう。
手順③:決済~お引渡し
売買契約後1か月後ほどで決済・お引渡しとなります。
決済日は、売主・買主・不動産担当者だけでなく、司法書士や金融機関の担当者なども同席します。
- 買主により決済金の支払い
- 売主の住宅ローンの完済
- 抵当権抹消手続き
- マンション所有権の移行
- 固定資産税の清算
上記のような手続き後に、マンションの鍵を買主に引き渡します。
決済時には、必要書類がないと決済が進められない場合もあるので、準備に不備がないように注意しましょう。
空き家のマンション売却で必要な4つの経費
マンション売却では、さまざまな費用が掛かります。
費用について理解しておかないと、せっかく売却できても手元にお金が残らないということもあり得るので注意が必要です。
マンション売却で必要な経費には、次のようなものがあります。
- 不動産会社への手数料
- 売買手続きの諸費用
- 住宅ローン返済手数料
- 修繕費用
その①:不動産会社への手数料
不動産会社に仲介を依頼した場合、仲介手数料が発生します。
仲介手数料には、上限が決められており次の式で求められます。
(売却価格400万円以上の場合)手数料上限=売却価格×3%+6万円+消費税
上記の金額は、上限のため不動産会社により価格は異なります。
基本的には、上限いっぱいで設定している不動産会社がほとんどでしょう。
また、支払いタイミングも「決済時に全額」「売買契約時に半額で決済時に残額」など異なるので、不動産会社に確認して用意しましょう。
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その②:売買手続きの諸費用
不動産売買では、不動産会社への仲介手数料以外にも多くの経費が発生します。
- 売買契約書の印紙代
- 司法書士依頼料
- 抵当権抹消登記費用
上記のような手数料が発生するので、どのタイミングでいくら必要なのかを把握しておくことが大切です。
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その③:住宅ローン返済手数料
住宅ローンを完済していないマンションを売却する場合、売却価格で一括返済するのが一般的です。
決済日に買主から売却代金を受け取ったら、そのまま住宅ローンの返済手続きもします。
住宅ローンの一括返済では手数料が掛かる金融機関が多いので注意しましょう。
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その④:修繕費用
マンションの築年数が古い場合は設備の劣化が激しい場合などは、リフォームなどの修繕費もかかります。
状態によっては、100万円以上掛かる場合もあるので、売却損が出ないように予算計画をしっかり立てておくことが大切です。
修繕せずに売却する場合は、修繕費用分の値引き交渉を受ける可能性が高くなります。
修繕の判断に悩む場合は、一度不動産会社に相談するとよいでしょう。
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空き家のマンションを売却する際の2つの注意点
空き家マンションでは、売却するうえで注意しなければならない点もあります。
空き家マンション売却での注意点としては、次の2つがあります。
- 内覧前にきれいにしておくこと
- 設備機器の故障など契約前にしらせておく
注意点①:内覧前にきれいにしておくこと
空き家マンションは、空の状態を見てもらうため物件の汚れが目立ちやすい場合があります。
壁の日焼けやフローリングの汚れなど、家具がないためより分かりやすくなってしまうのです。
また、マンションは気密性が高く、空き家では換気が十分にできないためカビや臭いが発生してしまう場合もあります。
自分で掃除するだけでは対応できない汚れは、ハウスクリーニングへの依頼を検討しましょう。
特に、水回りはハウスクリーニングの効果が得やすいのでおすすめです。
空き家では、定期的にメンテナンスするだけでなく、内覧前には換気や掃除をしてきれいにしておくことが大切です。
遠方に住んでいて管理が難しい場合は、業者を利用することも検討しましょう。
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注意点②:設備機器の故障など契約前に知らせておく
空き家の場合、利用しない期間が長くなれば、給湯器やエアコンなどの設備が故障してしまう場合があります。
事前に、設備に故障がないかはきちんと確認しておくようにしましょう。
万が一、故障があり修理しないという場合は、故障があることは契約前に告知しておく必要があります。
不動産売却では、契約書に記載されていない故障や不具合が見つかると「契約不適合責任」と問われてしまう可能性があるのです。
契約不適合責任とは、売買契約時の契約内容とは異なる状態で引き渡した場合に、売主に問われる責任のことを言います。
例えば、雨漏りがある場合、契約書に「雨漏りがある」と記載してないとこの契約不適合責任を問われる可能性があるのです。
契約不適合責任を問われると、修繕費用の請求や賠償請求・契約を白紙にするなど売主にとって大きな負担となります。
契約不適合責任を問われないためにも、故障や不具合は、すべて把握し契約書に記載する必要があるのです。
不具合がある場合は、まずは不動産会社に相談するようにしましょう。
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まとめ
空き家マンションの売却のメリット・デメリットや費用などをお伝えしました。
空き家状態のマンションであっても売却は可能です。
空き家状態であれば、内覧対応が不要になるなどメリットもあるでしょう。
ただし、定期的なメンテナンスで管理する必要があり、劣化部分は修繕することを視野に入れなければなりません。
この記事を参考に、空き家マンションの売却について理解し、満足いく売却ができるようにしましょう。
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この記事を書いた人
資格:宅建士、FP2級技能士(AFP)
地方銀行、不動産会社を経て金融や不動産関連の情報をお伝えするフリーライターとして活動しています。
実務で得た知見を活かして、記事を読まれる方の困りごと解決に役立てられたらと考えています。
逆瀬川勇造
30代男性